アオダイショウは、日本人にとって、最も身近にいるヘビの代表格と言える存在です。胴の直径は5センチ程度で、長さは2メートルにもなる本土で最大のヘビです。

通常は黄褐色からやや緑がかった色をしていますが、脱皮直後などではその名の通り青みがかっています。寒い地方では特に濃い青色をした個体が多いようです。

20141007a

スポンサーリンク

ヒトと密接な関わりをもつアオダイショウ

生息地域は沖縄県を除く日本全土におよび、ヒトの居住区域とほぼ重なります。

すなわち平地から山林にかけての野山に生息していますが、ヒトが住まないような深山や高地ではほとんど見かけることはありません。

昼行性で、おもに地表や樹上などで活動しており、ネズミなどの獲物を狙って家屋に浸入することもあります。夜間は樹上や地中の穴など安全な場所で休み、下水道、樹木の洞、岩の割れ目などに潜り込んでいることもあります。

また、樹木や壁などに登る場合、幹や枝などに身体を巻きつかせるように登っていくのではありません。

腹部の両端にある側稜と呼ばれる突起を使い、凹凸を利用してほぼ垂直に登っていくことが可能なのです。追われる側にしてみれば、これほど恐ろしい追跡方法はありませんよね(汗)

アオダイショウはマムシと違って攻撃性が弱い

私がアオダイショウを初めて見たのは、まだ小学校に上がる前の子どもの頃です。

それ以前、田舎にある親戚の家に遊びに行ったとき、オジサンから「今はマムシが出るから、絶対に山に入っちゃだめだぞ!」ときつく言われました。

そしてマムシの恐ろしさをとうとうと聞かされましたので、それ以来ヘビというものは、どんなものでも毒があってすぐに咬みつく怖いものなんだと信じ込んでいました。

ところが近所に住んでいた当時高校生くらいのお兄さんが、面白いものを見せてあげると言って、生きたアオダイショウを持ってきてくれました。

しかも、自分の身体に巻きつけて見せてくれたのです。何年か前に山で捕まえてきて、それを自宅でひそかに飼っているそうで、すっかりヒトに懐いているようでした。

snake_a01

絶対に咬みついたりしないからと言われたので、私も恐る恐る触らせてもらったのですが、ツルっとしてなめらかで、意外と温かかったのを覚えています。慣れてくると、私もお兄さんのまねをして、自分の手に絡ませてみることにも成功しました。

マムシは今でも怖いですけれど、アオダイショウはおとなしくて、やさしいヘビなんだなと感じました。

スポンサーリンク

 

■ 神の使い!?「アオダイショウ」のアルビノが神秘的

■ アオダイショウの子ども(幼蛇)がマムシに似ている?

■ 「アオダイショウ」の飼い方

■ アオダイショウの臭いってどんな感じ?

■ 「シマヘビ」と「アオダイショウ」の違いって?

アオダイショウは肉食で、鳥類およびその卵、ネズミなどの小型哺乳類、カエルやトカゲなどを捕食します。基本的には牙はあっても、食物を切断、粉砕する歯が無いので丸呑みです。

 

大型の獲物に対しては身体を巻きつけて締めてしまい、頭から呑みこみます。

卵の場合は、丸呑みした後、食道部の脊椎(背骨)にある突起を使って割ることができます。

あまりに硬い卵の場合、自ら高所に登り、そこから飛び降りて割るなどということが伝えられていますが、これはそういうことでなく、卵を呑み込んだのは良いけれど、それを割ることができずにそのまま行動している時、その大きさによって身体のバランスを崩して落ちてしまうといったことのようです。結果としてそれで卵が割れるならラッキーですがね(笑)

スポンサーリンク

アオダイショウに毒はないが、咬まれたら雑菌やウィルスに注意

アオダイショウはおとなしい性質ですが、ヒトから攻撃を受けると反撃に転じることがあります。

鋭い牙には毒はありませんが、野生の生物が持つ雑菌やウイルスが咬み傷から侵入して感染症を起こすことがあります。もし咬まれた場合は、きれいな水で洗い流して、医師の診察を受けて下さい。

■ 「シマヘビ」って毒があるの?

■ 幻の蛇と言われてた「タカチホヘビ」って知ってる?

■ 「ヒバカリ蛇」の飼育について

■ 「シロマダラ蛇」の飼育について

■ ペットとしておすすめの蛇5選!

アオダイショウって食べられるの?味は?

アオダイショウは咬むという攻撃の他、臭気を出すことがあります。

総排出口(または総排泄腔)というところから、排泄液を霧状に噴出することがあります。青臭いような独特の臭気があり、けっこう強烈です。この青臭さがアオダイショウの名の由来になったという説もあるほどです。

gatag-00001363

シマヘビは食用に向き、好んで食べる地方もあるようですが、アオダイショウの肉はアクが強く、臭みがあるのでとても食用には向かないようです。恐らくこの青臭い臭気が関わっているのでしょう。

ちなみに総排出口とは、爬虫類、両生類、鳥類から原始的な哺乳類までが持つ排泄のための出口で、体から出るものすべてがそこから排出されます。すなわち、便も出れば、メスなら卵、オスなら精子が出てくる場所でもあるのです。

更に言うならヘビの場合、この総排出口が身体と尾の境目でもあります。ヘビの身体は一見連続しているように見えますが、頭、胴体、尾に分かれています。

胴体に相当する部分には骨格的には肋骨があり、臓器もありますが、尾に相当する部分には肋骨がなく、臓器などは一切ありません。外見的には、この総排出口が胴体と尾の境界をなすのです。

アオダイショウの幼体はマムシに似ている

アオダイショウの寿命は長く、それゆえに地域の『ヌシ』や守り神として、特別な扱いを受けることがあります。人工飼育下では17年以上生きた記録があります。

春に交尾をし、数個から十数個の卵を産み、秋に孵化します。

孵化した幼体は、成体とまったく異なる色や模様になっています。

アオダイショウの幼体はマムシに間違われることも多く、マムシ同様の褐色の斑紋が入っています。

スポンサーリンク

 

 

マムシへの擬態という言われ方もしますが、むしろ他の動物・・たとえばイノシシの幼体がウリ坊と呼ばれ、ウリのような独特の縦ジマがあるのと同様に、保護色・迷彩色に近いものだと考えた方が良いようです。

同じナミヘビ科に属し、アオダイショウと同等程度にヒトが目にする機会の多いシマヘビは、その名の通り濃い縦ジマが特徴です。ところがシマヘビの幼体も、やはり成体とは似ても似つかぬ横ジマの地味な模様をしています。

そう考えると、幼体の地味な色や模様は、鳥類などの外敵から襲われないように保護色のような働きをするからだと考えた方が妥当でしょう。

そうしてアオダイショウの幼体は脱皮を繰り返し、不明瞭な縦ジマもしくはほぼ単色で無地の成体になっていきます。

 

■ 悶絶!!危険な「毒蛇」7選!

■ 危険な毒蛇「ニシダイヤガラガラヘビ」

■ かまれたら死ぬ!?危険な毒蛇「ブームスラング」

■ 危険度MAX!!アマゾン随一の毒蛇「ジャララカ」(ハララカ)

■ 世界で最も人を殺している毒蛇 ブラックマンバ

■ カッコよくも恐ろしげな毒蛇「ヘアリー・ブッシュ・バイパー」

アオダイショウのアルビノ『岩国のシロヘビ』

アオダイショウには、もう一つ特筆すべき有名な事象があります。

国の天然記念物に指定されている『岩国のシロヘビ』の存在です。

通常、白化した個体は『アルビノ』と呼ばれ、突然変異によりメラニンを生合成する機能が働かず、色素を作り出すことができないことによって起こります。確率はごく低いのですが、ほとんどの種類の動物に見られます。

 

ですからアルビノは特殊な個体として存在し、視覚などの障害を伴っている場合も多く、また自然界においては、非常に目立つために外敵に狙われやすく、長期の生存は困難と言えます。

また劣性遺伝のため、アルビノ同士の親でなければ継承されることはなく、一代限りのものがほとんどです。

岩国のシロヘビは、全身が白く光沢を放ち、ルビーのような赤い目を持つのが特徴です。その清楚で神聖な姿は『神の遣い』として信仰の対象になってきましたので、特にこの地域では特別な保護を受けて大切にされてきました。

従ってアルビノ形質が遺伝的に固定されたと考えられていますし、シロヘビ同士の交配が続いているので、数代にわたって、継承され、繁殖したものと考えられているのです。

シロヘビはおとなしく、ヒトを攻撃することはまずありませんが、そもそもその原種であるアオダイショウ自体が穏やかな性質です。

スポンサーリンク

■ マムシの毒の強さってどれくらい?

■ 「ハブ」の毒ってどれくらい?

■ 「コブラ」の毒の強さってどれくらい?

■ 世界最大・最強の毒ヘビ「キングコブラ」おそるべし!

■ 蛇の天敵ってこんなにいたの!?ヘビは弱い生き物なんだ

■ 「蛇使い」って実は危険じゃない?

ペットとしても人気のアオダイショウ

近年、爬虫類をペットとして飼う人が増えています。

ヘビ類は鳴くこともなく、おとなしいし、手間もかからないので人気があるようです。

アオダイショウでは特に青みがかった個体は海外でも人気が高く、天然記念物である『岩国のシロヘビ』はムリだとしても、ペットショップでアルビノ種を手に入れることは可能だそうです。あるショップでは10万円以上の値がついていました。

10年以上の寿命があることも人気がある一つに挙げられます。

前述したように、アオダイショウはストレスがたまると悪臭を放ちますが、良い環境で飼育している場合には、そういうことは無いようです。

アオダイショウはほとんどが野生種(WC)ですが、アルビノなどのように人工飼育下で育った繁殖個体(CB)もいます。

野山から野生種を捕まえてきて飼うなどということもあるでしょうが、病原菌やウイルスを保菌している場合もありますので注意が必要です。

アオダイショウを飼育するには?

飼育にあたって必要なものは、水槽からエサまでほとんどすべてペットショップに用意してありますので、入手は容易です。

特に爬虫類の専門店ならば、飼育の相談にも乗ってくれますので、最初はそういったショップから購入した方が無難と言えます。

爬虫両生類の上手な飼い方 [ 富水明 ]

価格:2,430円
(2016/3/15 20:59時点)
感想(1件)

野生のアオダイショウであれば、冬季は冬眠をします。これは気温が低下することに対する反応ですので、室内で一定の温度を保って飼育するならば、冬眠させる必要はありません。

冬眠をさせるのならば、冬眠前に十分なエサを与えて体内にエネルギー源を蓄積させなければなりません。

冬眠させないのであれば、温度管理に気をつけなければなりませんし、当然、冬季のエサの消費や電気代などの経費が通常通りかかってきます。

どちらが良いということではなく、冬眠させるか、させないかは、飼育者の判断ということになります。

(投稿者:オニヤンマ)

■ 神の使い!?「アオダイショウ」のアルビノが神秘的

■ アオダイショウの子ども(幼蛇)がマムシに似ている?

■ 「アオダイショウ」の飼い方

■ アオダイショウの臭いってどんな感じ?

■ 「シマヘビ」と「アオダイショウ」の違いって?

スポンサーリンク