私達日本人の生活の中で、一番なじみ深いヘビと言えば「アオダイショウ」ではないでしょうか。
ほとんどの人が名前を聞いたことがあると思いますし、見たことがあるという人も多いはずです。
そんなありふれたヘビ、アオダイショウですが、その中でも「神の使い」だと言われている珍しい個体がいます。
それがアルビノのアオダイショウ。
アルビノって何?アオダイショウについて詳しく知りたい!という人のために、それらの疑問についてまとめていきたいと思います。
アオダイショウってどんなヘビ?
アオダイショウは北海道から九州にかけて広く生息している日本の固有種。
体長は1m~2m、胴の直径は5cmほどとやや大型で、日本本土では最大のヘビです。
森林、堤防、農地などに生息し、樹上、地表、地中、下水道とかなり行動範囲が広いのが特徴。
エサであるネズミを求めて、人家周辺に出没することもよくあります。
これだけ行動範囲が広いのに加えて昼行性とくれば、人との遭遇率が高いのも納得ですね。
毒はないので安心してください。
このようにアオダイショウは人々にとってとても身近な存在なのですが、それには良い面と悪い面があります。
ネズミを捕食するという点では益獣として扱われますが、飼い鳥や卵を食べてしまうので、そういった面では害獣として扱われ駆除の対象になることも。
特に都市部では餌であるネズミが駆除されてしまうことによる餌不足などの理由から、その数は減少傾向にあります。
アルビノって何?
アオダイショウは野生個体がそこら中にいるため、あまり普段から注目を浴びることはありませんが、「神の使い」とも呼ばれているアルビノ個体だけは別格です。
それではそもそも、「アルビノ」とは一体何のことなのでしょうか。
アルビノとは、先天的な遺伝子の欠落により、メラニン色素が弱くなり起こる現象です。
メラニン色素というのは体を紫外線や刺激などから守るために作られる、黒い色素のことだというのはよく知られていますね。
アルビノ=先天性白皮症では、メラニン色素を合成することができないのです。
そのため、体中の色素が薄く、白い肌、白い毛、青や赤などの瞳といった外見的特徴が表れます。
その姿は人間であれ動物であれ、とても神秘的で美しく人の目を惹きますね。
アルビノのアオダイショウもとても美しく神々しさすら感じます。
まさに「神の使い」と言っても過言ではありません。
アオダイショウを飼ってみよう!
そんな美しいアルビノのアオダイショウ、飼ってみたくはありませんか?
実は一部のペットショップや専門店で手に入れることが可能なんですよ。
しかし非常に希少なので、お値段の面でもそうやすやすとは手に入らないですが…。
アルビノでないアオダイショウも、あまりペットショップでは流通していません。
こちらはありふれすぎていて人気がないのが理由なので、もし販売されていたら数千円で手に入ります。
それではここから、アオダイショウを飼ってみたいという人のために、飼育方法についてまとめていきますね。
飼育を検討する際の参考にしてみてください。
まずはアオダイショウの飼育に必要なものを紹介します。
ケージ
大きさは、とぐろを巻いた大きさの約3倍の面積を目安にしてください。
ちょっと大きめのプラケースでも十分ですが、脱走をする恐れがあるのできっちりと蓋が閉まるものを選びましょう。
シェルター
ヘビが隠れるのに必要です。
全身が入る程度の大きさで十分なので、専用のものでもいいし自作するのもいいですね。
水入れ
ヘビは脱皮をする時に全身を水に浸ける必要があるので、ヘビが十分に入れる大きさのものを用意しましょう。
床材
床材は新聞紙、ペットシーツ、キッチンペーパー、ウッドチップ、土など様々なものが使えます。
掃除のしやすさを重視するか、レイアウトにこだわるか、自身の好みのものを選んでください。
保温設備
アオダイショウは冬眠をする種ですので、通常ならば保温設備はいりません。
しかし冬眠をさせずに冬を越そうとする場合には、パネルヒーターなどの保温設備が必要不可欠です。
餌について
餌は「マウス」のみで十分に飼育することができます。
体の大きさに合ったサイズのマウスを与えましょう。
週に2回ほどの給仕で大丈夫なので、手間がかからないのも嬉しいですね。
アオダイショウは日本の固有種だけあって特別な環境も必要なく、餌付きがよく丈夫で基本的には温厚な性格をしているので、とても飼いやすいヘビです。
もしどこかでアオダイショウを見つけたら、捕まえて飼ってみるのもいいかもしれませんね。
ただし野生の個体は寄生虫がいたり臭いがキツイ場合があるので、注意してください。
(ライター名 もんぷち)