日本で最大のヘビと言われている「アオダイショウ(青大将)」は大人しくて優しい性格をしています。
一方”マムシ”は気が荒く、攻撃的な性格です。
そんなアオダイショウの子どもとマムシは間違えるほど似ているそうですが、果たして本当でしょうか?
詳しく調査してみましょう。
アオダイショウの形態
アオダイショウの胴の直径は5cmぐらいで、全長が1~2メートルになります。
メスよりオスのほうが全長が長いです。
大型のアオダイショウはメスのほうが多いです。
アオダイショウの基本的な体の色は暗い黄褐色やくすんだ緑色です。
黒目が大きくて可愛い顔をしています。
お腹の両端にキールと呼ばれる盛り上がったものがあり、これがあることで木を登る事が出来ます。
アオダイショウは危険を感じると、臭いにおいを出します。
アオダイショウは毒を持っていないヘビです。
アオダイショウの生態
日本全国に生息しているアオダイショウは、森林や農地、堤防などで生活をしています。
アオダイショウは一般的に、樹の上で生活する事で知られていますが、地上や下水道でも生活します。
アオダイショウは昼行性なので、昼間に餌を採ったり、移動したりしています。
夜になると、地面に空いた穴の中や岩の隙間などでお休みします。
アオダイショウは壁を登ることも出来ます。
樹に登るときには体のキールを樹に引っ掛けて垂直に登っていきます。
枝などに巻きついて登ることはしません。
獲物の捕獲の仕方は、アオダイショウが獲物に噛み付いた後、身体を獲物に巻き付けて、ゆっくりギューっと締め付けていきます。
獲物は苦しくて窒息死してしまうこととなります。
ちなみに鳥の卵は丸飲みしちゃいます!
アオダイショウの大好物は「ネズミ」なので、ネズミの生息しているところにはアオダイショウが現れます。
ネズミが人間の家にいる場合は、ネズミを追いかけて家の中に侵入することもあるそうです。
木登りを得意としているので、鳥の巣のヒナや卵を食する事もあります。
アオダイショウはイノシシやカラスが天敵です。
敵に襲われそうになったりして危険な場合は、川底に潜って隠れたりもします。
アオダイショウと人間との関わり
アオダイショウは人間と一緒に暮らすヘビと言われていて、人を怖がったりしません。
人気のないところにアオダイショウはほとんど現れないのです。
都会でも民家の庭や緑の多い公園、河原などで見かけることも出来ます。
アオダイショウは暖房設備などがいらないのでペットとして飼育しやすいんですよ。
特に体の青みの色が強いものは海外で人気があります。
ちなみにアオダイショウは臭くて灰汁があるので、食用向きではありません。
アオダイショウの子どもの特徴
アオダイショウの子どもの体の色は灰色です。
その灰色の体に、はしごの様な褐色のまだら模様が入っています。
この色と模様がマムシに似ているので、よくマムシに間違えられます。
ですがこれはわざとマムシに似せているのです。
マムシは動物界でも嫌われ者なので、マムシに間違えられれば敵に襲われることもなくなりますからね。
アオダイショウの子どもとマムシとの見分け方
アオダイショウは無毒のヘビで、マムシは有毒のヘビです。
体が細くてスリムなのがアオダイショウの子どもで、体の肉付きがよく、ムチムチしているのがマムシです。
アオダイショウは顔が平べったくて黒目が丸くて大きいです。
マムシは顔が三角形の形をしていて、目が細いです。
アオダイショウは可愛らしい顔つきですが、マムシはキッとした鋭い顔つきです。
マムシはとても危険な毒蛇です!
アオダイショウの子どもと思ってマムシを捕まえてしまったら、大変なことになります。
よく見るとアオダイショウの子どもとマムシは違いますが、パッと見た感じでは似ています。
じっくり観察できる場合は、それぞれの特徴をしっかり確認しましょう。
(ライター 雲呑)