世の中には目立たないけれど、放っておくと大変なことになる虫たちがいるわけで……。
そんな厄介な虫たちを一挙ご紹介!!
コナカイガラムシ
コナカイガラムシは観葉植物などにつく数㎜程度の白色の小さな虫です。
オスとメスで形が違っていて、メスはわらじ型でひっくり返すと足が見えます。
オスは完全変態で翅がついています。
綿状の分泌物を付着させ、排泄からスス病を誘発するなど二次的な害が引き起こされる可能性もあるので、早めの対処が必要。9月末ごろまでに誘因バンドをして成虫の越冬率を下げるのが重要です!
シバンムシ
世界には200種、日本でも1995年の時点で62種類がいると言われているシバンムシ。
1~数㎜程度の大きさで、茶~茶褐色をしています。
漢字で書くと「死番虫」!!何とも不気味な名前ですが、これは彼らの出す音からついた名前なのだそう。
大量発生するとシバンムシを捕食するシバンムシアリガタバチが来るので、ハチに刺される危険性もあるという厄介な虫なんです!!
シミ
「紙魚」と書く虫。古い紙などをエサにして、まるで魚のように素早く動きまわることからついた名前です。
ものすごい繁殖力の持ち主でマンション等でも紙のあるところならどこにでも発生する厄介者。
特に湿度の高い所は注意が必要です。
夜行性なので普段は気づかず、気づいた時には大量発生していた!!なんてことも。
人間に直接的な害を加えることはないのですが・・・・・。
コクゾウムシ
コクゾウムシは私たちと同じ、コメが大好きな昆虫。
幼虫はコメと同じ白色をしているので、気づきにくく、成長すると2~3.5㎜程度の象のような鼻を持った赤褐色や黒褐色の成虫になります。
幼虫はコメを洗ったときに浮いてくるので、丁寧な米とぎをすれば大丈夫。
コクゾウムシを追い払いたい時にはお米を広げて陰干しすれば、勝手にどこかに逃げて行ってしまいます。また、米櫃にニンニクやトウガラシを入れておくと、予防になります。
きのこ虫
天然のキノコにはよくいるきのこ虫。その種類は300種類ほどだと言われています。
2~4㎜程度の甲虫で、種類によってキノコにいる目的や好みのキノコが違っています。
美味しいキノコを美味しい状態で食べるためには、きのこ虫の退治が必要で、その退治方法は塩水につけておくこと!!
とりあえず、自分で採ったキノコはしっかり退治してから調理しないと、食べている間に・・・・。
ウリハムシモドキ
ウリハムシモドキは体長7㎜程度の甲虫です。5~10月くらいまで見られ、生息域は北海道から九州までの冷涼地。
マメ科の植物に付き、幼虫も成虫も葉っぱを網目状に食べていきます。
茎をかじったりもするので、著しく作物の成長を妨げる厄介者です。
肉眼でしっかり確認できる虫なので、見つけたら一匹一匹退治してしまいましょう。
石鹸水などの中に沈めると簡単に退治することが出来ます。
美味しい枝豆やインゲンなどを食べたい人はぜひ!!
アザミウマ
アザミウマは日本に350種類ほどがいると言われている直径1㎜程度の小さな翅の生えた虫です。
顔が馬のように長いことからこの名前がついたと言われています。
時に大量発生し、農作物の被害が深刻になることから問題になっています。
アザミウマの天敵はハナカメムシやガブリダニ等で、彼らが好む植物を近くに植えることによって、アザミウマは退治することが出来ちゃいます。
タカラダニ
真っ赤な色をした1㎜程度のダニ。
都会の真ん中にも大発生することで不快害虫として忌み嫌われています。
北海道から沖縄まで生息しいますが、詳しい生態はまだわかっていない昆虫のひとつです。
人間を噛んだりという直接的な被害はないのですが、服についたときに思わず潰してしまったりすると、赤い液がついて取れなくなってしまうので要注意!!
タカラダニの駆除は意外と簡単。水や市販の殺虫剤などで簡単に駆除することが出来ます。
アレルギーなどを持っている方は早めの駆除をおすすめです!!
■ 小さい赤い虫の正体は「タカラダニ(赤ダニ)」害はあるの?
カメムシ
とにかく臭いにおいを発するカメムシ。
色々な種類がいて、病原菌を媒介するものや異常なほどの大量発生するもの、そして中には益虫として扱われるものなど。
ハナカメムシは体長3㎜程度で、農作物の害虫として扱われるアザミウマやハダニなどを捕食します。
そのため、農薬代わりに大量のハナカメムシを放つ場合もあるとか。
ちなみに・・・・カメムシ。食用にするところもあるらしく、ところ変われば…という感じです。
ヘタムシ
ヘタムシとは一般的には柿の木につくカキノヘタムシ蛾の幼虫のこと。
発生時期は5~6月と7~8月。
地上1~2mほどの所の柿の新芽に卵を産み付け、1週間ほどで孵化した幼虫が新芽を食害します。
農薬などが市販されているので、薬による防除が最も効果的ですが、薬を使いたくない人や家の庭に柿の木が1本ある、という人などは薬を使わない防除方法もあるようです。
カツオブシムシ
カツオブシムシとは一般的にヒメマルカツオブシムシのことをいい、成虫になると体長は4㎜程度。
成虫になるのに約1年を要し、6~10回の脱皮を繰り返します。
カツオブシムシのエサはもちろん名前の通り、カツオブシの粉や煮干しの粉。その他にも毛糸や絹などの繊維もエサにしてしまいます。
ですから、被害としては台所に発生しやすいということ、また冬物でしまっておいた大事なセーターや一張羅に虫食い穴が出来てしまっていた等々。
チャタテムシ
チャタテムシは直径1㎜程度の小さな虫です。
カビや埃、人間の食べこぼしなどが大好物で、革製品などもかじります。
湿度が60~70%の空間が彼らにとっては最高の居場所で、梅雨の時期などは特に注意が必要です。
チャタテムシを見つけたら、掃除機で吸うのは禁物。あまりに小さすぎてまた外に出てしまうかもしれないからです。粘着テープなどでしっかりとってしまいましょう!
ノミ
人の血を「飲む」ところからついたと言われる名前の「ノミ」。
直径は1~9㎜程度。日本全土に生息していて、噛まれると痒みを伴う厄介な生物です。
翅は無いので飛ぶことはできませんが、自分の体長の60倍の高さと100倍の距離を跳ぶことが出来ます。
ノミの活動が活発になるのは13℃を超える頃、つまり日本で言うと5~11月という長い時期がこの期間にあたるわけです。
ノミは特に耳たぶやお腹などの柔らかい部分を狙ってきます。
噛まれると痒みと共に湿疹や水膨れなども起こりますので、注意が必要です。
市販の薬が効きにくいのも厄介なポイントです。
マダニ
植物のあるところなら、日本全国どこにでも生息可能性のあるマダニ。
日本には50種類ほどが生息していると言われています。
体長は2~3㎜。活動時期は初夏から秋にかけての5~9月です。
ハーラー器官という独自のセンサーで二酸化炭素や温度を感知し、宿主を探します。
鋭い牙を刺して吸血し、セメントのように固まる唾液を出して接合部分をしっかりと固定するため、一度ついてしまうと簡単には外れず、下手をすると1週間ほどつきっぱなしで、吸血により100倍ほどの大きさに膨れあがっていたりします。満腹になると、自然に自分で牙を抜き、その場を離れるのだそうです。
マダニには吸血の際に様々な感染症を引き起こす心配があります。噛まれているのを発見したら、すぐに病院に行って適切な処置をしてもらうことをオススメします。
(ライター ナオ)