これからのシーズンは海に出かけることも多くなります。って今年ならこの猛暑・・・・すでに海、海ってうちの子供たちは騒いでいますが、そんな中、海や砂浜に出かけたら探してみたい生き物たちをご紹介していきます。見たことのない生物がいたら、ぜひチェックです!!
フナムシ
熱帯から温帯地域に生息するフナムシ科の生物の総称です。
まるでゴキブリが進化!?退化!?したかのようなおぞましい生物。
体長5㎝ほどで、まるで上から押しつぶされたような扁平な形をしています。
7対の脚と長~~い触覚、大きな複眼が特徴的。
潮が満ちてこない岩の上や時には海辺近くの人家や船にも大群でいることがあります。
人が近づいたり、海水が押し寄せてくるとさ~~~~っといなくなり、またしばらくするとウジャウジャと出てくるといった感じ。
食性は雑食で藻類や生物の死骸などを食べています。
毒はなく、噛みついてきたりもしませんが、じーーっとしていたり、動かずにいるとまれに噛んでくることもあるようなので、雑菌にはご注意を!!
■ 海辺にいるゴキブリみたいな気持ち悪い虫「フナムシ」って害がある?
ヒメスナホリムシ
海のダンゴムシとも言われるヒメスナホリムシ。
名前からも分かるように、海辺の砂浜に、砂を掘って生息しています。
波が来ると砂から出てきて、泳ぎ、波が引くと急いで砂を掘って潜ります。
体長は5~10㎜、脚が太く、素早く砂を掘ることが出来ます。
触ると丸まり、本当にダンゴムシのようですが、昆虫ではなく、エビやカニの仲間の甲殻類です。
ゼリーのようなぷにょっとした感じと砂のよう半透明の色をしていて、楕円形でまるで卵のよう。尾はエビのように扇型に広がります。
夜行性で夜になると魚の死骸などを食べ、海を綺麗にしてくれるお掃除屋さんでもあります。
大あごを持っているので、噛みつきますが毒はなく、患部は赤くなったり、多少痒くなったりする程度です。
スナホリガニ
白くて、カブトガニのような風貌をしたヤドカリ類に分類される生物。
本州中部以南からインド西太平洋海域の満潮線付近の砂浜にいます。
卵のような形をしていて、体長は2.5㎝。湾曲した背中は光沢を持っています。
1脚はハサミではなく、指揮者の棒のような恰好をしていて、2脚と3脚が平たく内側に曲がっている為、砂を掘るのに適しています。
砂地に置くと、2脚と3脚を使ってお尻から砂にするすると潜っていき、その様子が可愛いと評判。ペットとして飼う人もいるようです。ちなみにペットショップでは1匹1000円ほどで売られています。
■ 白くて小さいカブトガニのような「スナホリガニ」って知ってる?
スナガニ
朝鮮半島から台湾、東アジアの熱帯・温帯地域の砂浜に生息しているカニです。
日本では岩手県から九州にかけてみることが出来ます。
体長は3㎝ほどで、背中側が膨らんだ長方形の形をしています。
ハサミを持っていて、左右どちらかのハサミが大きくなっているのが特徴です。
眼が大きく、視力も良い為、10m先に何かいてもすぐに隠れてしまうそう。
隠れる時は眼の両脇にあるポケットのような穴に眼をしまって砂に潜ります。
基本的に夜行性で、砂の中にある有機物を食べて暮らしています。
体色はケースで変化し、砂のような透明な黄色をしていることもあれば、カニのような赤、また敵が近づくと黒褐色になります
巣穴は直径3㎝、深さは20~100㎝ほどもあり、警戒心が強いので常に巣穴の近くで食事をしていることが多い様です。
人間でも捕まえるのが難しいほど素早く、ちょっと動いただけでもさーーーーーっと巣穴に潜ってしまいます。
素揚げなどにして食べても美味しいようなので、興味のある方はこの夏チャレンジ!
ミナミスナガニ
スナガニの相模湾以南に生息している版。スナガニよりも大きく、体長は3~4㎝ほど。
体長も大きいので、巣穴も大きく、同じ海岸にスナガニとミナミスナガニが生息していると、大きい方がミナミスナガニの巣穴とわかります。
生態はほぼスナガニと一緒。大きい分だけ、食べるのには食べごたえがあって美味しいかも!!??
■ 砂浜で見かける小さい白いカニ「ミナミスナガニ」って知ってる?
スナヒトデ
砂の上を歩く、奇妙なヒトデです。
北海道南西部から九州にかけて生息しています。
10m以下の浅い海底に生息していて、星形に伸びた腕は10㎝以上もあるのだとか。
体の中心から腕の先端まで中央に黒いラインが入っていて、腕は触るとちぎれてしまうほどの柔らかさ。
多くのヒトデ類は体の裏側に管足と言われる突起状の小さな足が無数についていて、その先端に吸盤アある為、岩場などを滑らずに登れるのですが、ウミヒトデにはこの吸盤がありません。
そのため、岩場は上ることが出来ず、海底の砂浜を這って歩いているのだそうです。
このスナヒトデ、実は食べられるそう。市場には出回っていないので、興味のある方はぜひ海辺でゲットしてみてください!
でも!!!ヒトデには毒を持っているものや、汚れた海岸では重金属を体内にため込んでいるものもいるので、くれぐれも注意してくださいね。
カワラハンミョウ
絶滅危惧種にも指定されているカワラハンミョウ。
北海道から九州までの海岸砂丘や大河川の下流の河原などに生息しています。
体長は14~17㎜で腹部分は光沢のある紫銅色、背面は光沢がなく、銅緑色をしていて、青緑色の点刻が入ります。
個体によっては白い模様が入るものもいて、ビジュアル的にもなかなかのかっこよさです。
成虫は7~9月に見ることが出来ますが、3年の寿命の内2年を幼虫で過ごします
幼虫は50㎝以上もある縦長の巣穴を掘り、ここに小昆虫を引きずり込んで捕食します。
この夏綺麗なカワラハンショウを見つけることが出来たあなたはラッキーかも!?
スナモグリ
北海道から九州にかけての砂浜に生息しているエビの仲間。
白くて透明な5㎝ほどの体をしていて、干潟に30㎝ほどの巣穴を作って生活しています。
片方のハサミだけが著しく発達していて、このハサミを武器に捕食しますが、ハサミの強さは結構なものだとか。人間が挟まれても痛みを感じるようです。
釣餌として使われることも多く、スズキやクロダイなどの大物を狙う時に使われます。
また、カレイやヒラメ釣りにもよいと言われています。
スナモグリ自身も食べることはできますが、美味しくはないようです。
■ 砂浜や浅瀬で見かけるザリガニやエビみたいな白い生き物「スナモグリ」て知ってる?
イボニシ
北海道南部から九州にかけての干潟や砂浜、岸壁、河口に生息しています。
名前の通り小さいながらもサザエや北寄貝のようなゴツゴツとした形をしており、全体の体長は5㎝前後です。
岩場に固着した牡蠣などの貝類に自信の持つ酸性の毒を注入し、殻に穴を開けるなどして中の肉を捕食するので、牡蠣の養殖場などでは厄介な存在です。
食用としても多くの地域で食べられており、塩ゆでや煮つけなど、独特の苦みを楽しむ珍味としても食べられています。
■ 砂浜や浅瀬で見かける小さな法螺貝のような「イボニシ」って知ってる?
ツメタガイ
北海道以南から沖縄にかけて広く分布している貝です。
体長は5㎝ほどでまるでカタツムリのような殻をしていますが、殻の中身は出てきた時にらせん状に渦を巻くように出てきます。
貝類を捕食しますが、捕食方法は殻のてっぺんを削り、そこから中の肉を吸い出すという吸血鬼のような捕食法。
市場には出回っていませんが食用にもなるようで、塩ゆでや甘辛く煮つけたりすると美味だそう。
興味のある方はぜひチャレンジしてみてください!
■ 砂浜や浅瀬で見かけるカタツムリみたいな貝「ツメタガイ」て知ってる?
海辺や砂浜の生き物のまとめ
海辺には以外にもたくさんの生物が生息しているようです。
海水浴に飽きたら、ぜひ海水で冷えた体を温めながら、砂の中をのぞいてみてください。
もしかしたら、慌てて逃げる色々な生物たちに出会えるかもしれませんよ。
(ライター ナオ)