「ウリハムシモドキ」と言われる小さな虫をご損じですか?
実はこの虫、とっても厄介な葉っぱ虫なんです!
畑や家庭菜園を楽しむ方にの中で”害虫”としてすっごく嫌われています。
「ウリハムシモドキ」の生態や駆除方法などについてご紹介していきます!
「ウリハムシモドキ」って?
「ウリハムシモドキ(瓜葉虫擬)」は、コウチュウ目のハムシ科に属しているハムシの一種です。
幼虫も成虫もマメ科植物の葉を食べるので、作物被害が発生します。
模様が特徴的なので、他の昆虫と見間違えることはないのですが、ウリハムシに似ていることから、モドキの名が付きました。
5月から10月まで見られ、北海道・本州・四国・九州の日本に生息しており、冷涼地に多く見られます。
「ウリハムシモドキ」の生態
「ウリハムシモドキ」の幼虫は、体長7mm前後です。
幼虫はイモムシのような形をしていて、頭は黒色です。
胴は暗い黄色をベースに、黒色の斑点があります。
背中に細かい毛が生えているのが特徴です。
卵の状態で冬を越した「ウリハムシモドキ」は、5月頃に卵から孵化し、幼虫としてクローバーなどの雑草地に現れて、作物の小苗や葉を食べ始めます。
「ウリハムシモドキ」の成虫は、体長5mm~1cm程の大きさで、ウリハムシによく似ている容姿です。
体の色は主に黄褐色で、特徴的な模様をしており、翅は黒色となっています。
「ウリハムシモドキ」の成虫は7月頃から10月の秋頃まで、多くの種類の作物の葉を食べます。
「ウリハムシモドキ」は年に一回、卵から産まれます。
産卵は8~9月頃、1度に20~30個の卵を、クローバーなどのマメ科牧草地や雑草地の草の根のあたりに多く産卵します。
総産卵数は合計で約3000個と言われています。
「ウリハムシモドキ」の大好物は?
「ウリハムシモドキ」の大好物は、マメ科植物の葉です!
大豆・インゲンマメ・枝豆・にんじん・レタス・シソ・春菊・セロリなどの野菜です。
菊・マリーゴールドなどのお花、ハーブでは、カモミールやバジルなどです。
幼虫も成虫も葉っぱを網目状に食べていきます。
茎を切断したりするので、作物の成長を妨げたり、作物の美観を損ねたりします。
「ウリハムシモドキ」の駆除方法は?
「ウリハムシモドキ」用の農薬は登録も発売もされていません。
ですが、”スミチオン乳剤”は、イネ科やマメ科の牧草に効果があるので、使用される方も多いようです。
コガネムシも「ウリハムシモドキ」同様、作物を食べるので、コガネムシ用の農薬もいいかもしれません。
一番効果的な駆除方法は、「ウリハムシモドキ」をひとつひとつ手で捕まえて駆除するしかないようです。
「ウリハムシモドキ」の成虫は、フェロモンを出して仲間達を呼んでいるらしいです。
成虫の「ウリハムシモドキ」を捕まえようとすると、葉の裏に逃げて隠れたり、飛んだりするので、幼虫の時に駆除しておくのがいいですよ。
手で捕まえて潰すのが一番いいのですが、やっぱり潰すのはなんか・・・嫌ですよね・・・。
そんな時は、”石鹸水”がおすすめです!
適度な大きさの入れ物に、石鹸を溶かした水を用意します。
「ウリハムシモドキ」の付いている葉っぱをゆすったり、手で捕まえたりして、石鹸水の中に「ウリハムシモドキ」を入れていきます。
すると「ウリハムシモドキ」は、石鹸水の中が苦しくて、死んでしまいます。
「ウリハムシモドキ」の成虫が作物に付かないように、防虫ネットなどで覆うのも効果的です。
「ウリハムシモドキ」の天敵はいるの?
駆除が大変な「ウリハムシモドキ」ですが、”アオゴミムシ”と”キンナガゴミムシ”がもっとも有効な天敵だと、酪農学園短期大学の研究結果でわかりました。
「ウリハムシモドキ」の被害にあわないように、クローバーなどのマメ科牧草地や雑草地の近くに作物を栽培しないように注意しましょう。
雑草はこまめに除去し、大切な畑や家庭菜園を守るために、日頃から害虫チェックをしましょう。
(ライター 雲呑)