まるで幸せを運んできてくれそうな!?鮮やかな青色をしたルリビタキ。

彼らの鳴き声を聞いたことがありますか?

ルリビタキってどんな鳥?

ルリビタキはスズメ目ヒタキ科に属する体長14㎝ほどの小さな鳥です。

夏は主にユーラシア大陸の亜寒帯やヒマラヤ山脈、冬にはユーラシア大陸南部で越冬します。

日本には基亜種が本州中部以北と四国で夏に繁殖し、冬には本州中部以南で越冬しています。

ルリビタキの生態

青色の鳥として有名なルリビタキですが、綺麗な青を身にまとっているのは実はオス!

メスは地味な緑褐色をしています。まあ、鳥ではよくあるパターンのやつデス・・・。

 

オスもメスも対側面はオレンジ色の羽毛、腹部分は白くなっていて、尾羽は青です。

オスだけが頭部から上面にかけて青い羽毛をしていて、メスは緑褐色で若干青みがかかっています。

 

幼鳥はオスもメスも緑褐色で、1年経ってもオスの青色はそれほど顕著には出てきません。

しかし、1年で性成熟を迎えるので、交尾の様子をメス同志の交尾と間違えることもあるようです。

オスは3年経つと綺麗な青色になります。

 

基本的には単独行動で、森林内で昆虫や節足動物、果実などを捕食しています。

樹上や地表でエサを探します。

 

6~8月になると針葉樹林の地表に枯れ葉や苔などを集めてお椀上の巣を作り、この時期だけはオスメスペアでなわばりを形成します。

一度の産卵で生まれてくる卵は4~5個。メスが抱卵し、14~ 15日で孵化します。

その後15日ほどで巣立ちを迎えます。

ジュウイチの托卵されるルリビタキ

ジュウイチは九州以北に飛来する夏鳥で、体長は32㎝とかなりの大型のカッコウの仲間です。

繁殖の時期に托卵することで有名で、托卵の対象となるのはオオルリやコルリ、ルリビタキなどです。

 

托卵とは違う種類の鳥の巣に自分の卵を産み付け、自分以外の鳥に子育てをさせるというずるがしこい行為!?

巣の親にばれないように、卵をその巣の鳥の卵に似せたり、ばれないように宿主の卵を落として数合わせをしたり・・・・

と何とも残酷な行為も平気でするわけ。しかも、抱卵や育雛までその巣の親にやらせるのだから、なんといっていいかわからないほどずるがしこい・・・・
騙された親たちは雛がかえって初めて自分の子供でないことに気づきはしても、本能で巣にいるヒナにエサを与えてしまうのだそう。

こうして自分の親じゃない親に育てられて大きくなったジュウイチの雛は無事に何事もなく、巣だって行くのだそうです・・・

 

日本人は民族的にこういった行為を容認できるようなタイプではないので、カッコウやカッコウの仲間たちはずるい鳥ということになってしまいます。

ましてや托卵される相手がルリビタキともなると、どっちの見方につくかは一目瞭然です!?

ルリビタキの鳴き声

話が少し脱線してしまいましたが、最後にルリビタキの綺麗な声を紹介したいと思います。

ルリビタキの地鳴きは「ヒッヒッヒッヒッ」というもの。

繁殖期によく聞くことができるさえずりは「ヒリョヒリョヒュルルルル・・・・・」というとても綺麗な鳴き声。

最後はフェードアウトしていくかのように、自然に聞こえなくなるという、これまた何とも風流な鳴き方をします。

 

しかも、このルリビタキ、岩や枯れ枝に止まり尾を細かく振るという習性があり、人の近くまで寄ってくることも頻繁。

警戒心が強くないのもルリビタキの特徴の一つです。

 

ちょっとした休憩中に綺麗なオスのルリビタキが突然側に舞い降りて「ヒリョヒリョヒュルルルルル・・・」なんて鳴かれた日には、美しすぎて天にも昇る気持ちになってしまいそう?

幸せの青い鳥は視覚だけでなく、聴覚でも幸せを感じさせてくれるようです。

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