アオアシシギは名前の通り青い脚のシギ。青というよりは緑だという人もいますが・・・
アオアシシギって?
アオアシシギはチドリ目シギ科クサシギ属のシギの仲間。
コロンとしたイメージの強いシギですが、アオアシシギは意外にもスマート。
しゅっとしたくちばしは基部が太く、若干上にカーブしていて、足は短めですが、細くてすらっっとしています。
主にユーラシア大陸で繁殖、冬季はアフリカやインド、東南アジア、オーストラリアなどで越冬します。
日本には春と秋の2回、渡りの途中に立ち寄る程度。典型的な旅鳥ですが、沖縄県の一部では越冬するアオアシシギもいるようです。
アオアシシギの生態
アオアシシギは体長32~35㎝。ハトとほぼ同じ大きさです。
非繁殖期は干潟や加工、水田、湖沼などで単独やまたは小さな群れをつくって生活しています。繁殖期になると、湿原や草原に移動します。
冬の羽は仮面が真っ白で、上面が褐色、羽の縁取りがはっきりとしていて、自然界では結構目立ちます。
一方夏の羽は胸から顔にかけて黒褐色の縦の斑点が入り、縁取りはあまり鮮明ではありません。
繁殖期に目立つ鳥の多い中、アオアシシギはどちらかというと非繁殖期の方が綺麗な風貌になるのはちょっと不思議です。
食性は主に動物食で、昆虫や甲虫、小さな魚や時にはカエルなどを捕食します。
浅瀬で探しながら歩き回り、見つけるとくちばしを水中に入れて捕食するのが一般的ですが、くちばしを水につけたまま探したり、深いところでは泳ぎながら探すということもあるようです。
ゆったりとした動きをする印象のつよいシギですが、以外にも足早に動き、水中を追いかけまわす姿は思いの他機敏です。
特徴的なのは、捕獲したエサを一度水のないところに運んで食すということ。
落としてしまうことを心配しているのか、お行儀がいいのか!!??そのあたりの真相は謎です。
繁殖は水中から地上に上がってきて営巣します。一度に4個の卵を産み、22~24日ほど抱卵しますが、この時はオスメス関係なく、協力して抱卵するようです。
アオアシシギの鳴き声
アオアシシギは「キョーキョーキョー」と三回ほど続けてなく鳴き方が特徴的です。
響き渡るほど大きな声で鳴くので、一度覚えてしまえば、遠くからでもアオアシシギの存在を感じることができます。
声色なのか、リズムなのか、それとも鳴く時期のタイミングなのか、なぜか哀愁を帯びた声に聞こえたりもして、季節を知らせてくれる鳥たちの声の一つとなっています。
俳句の世界では夏の季語として使われることもあるのだそう。
沢山いるシギの種類
シギ科の鳥は沢山いますが、日本に旅鳥としてくるものだけでもイソシギ、キョウジョシギ、コオアバシギ、タシギ、エリマキシギ、ウズラシギ、コアオアシシギなど。
どれもが結構コロンとした丸っこい印象の中、今回ご紹介したアオアシシギやコアオアシシギは人間でいうところのしょうゆ顔のイケメン!?
コアオアシシギはアオアシシギと一緒にいることも多い鳥です。
両者はとてもよく似ていて、見分け方が難しいのですが、一緒にいると大きさの違いで見分けることができます。
名前の通りコアオアシシギの方が小さいのですが、他にももう一つポイントがあります。
それがくちばし。よく見るとアオアシシギは若干上に沿っているのですが、コアオアシシギの方は完全にまっすぐ。
わずかな違いですが、よく目を凝らすとその差がわかると思います。
また、コアオアシシギの方が全体的にほっそりとしているという人もいます。
まとめ
渡り鳥が渡ってくる季節になったら、ぜひ青い脚のアオアシシギを探しに出かけてみてください。
色は地味ですが、その気品のある風貌はなかなか美しいものですよ。
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