皆さんはマミジロという名前の鳥をご存知でしょうか?

スズメと同じ「スズメ目」に分類される可愛い「マミジロ」をご紹介します。

白い眉毛のあるマミジロ

マミジロは夏には中国北部やロシアで、冬には東南アジアを中心にみられる鳥です。

日本には亜種が夏鳥として北海道や本州中部以北に、また渡りの途中に本州西部以南に飛来します。

 

「スズメ目ツグミ科ツグミ属」に分類される鳥で体長は20㎝前後でヒヨドリと同じくらい。

体重は60~85gほどです。

 

オスは全身が黒い毛で覆われていて、目の上に眉のように白い線が入っています。

メスは全身がオリーブ色をしていて、喉元が白っぽくなっています。

 

白い眉のような模様の入ったオスは葉っぱの緑の中でとても目立つ存在です。

綺麗な緑をバックに全身黒と白の眉毛のコントラストがとても美しく、映えます。

マミジロの生息域と繁殖

春から夏にかけて日本で繁殖を行うマミジロですが、その場所はある程度標高の高い場所のようです。

平地から山地の落葉広葉樹林や混合林など、標高の高い樹林にオスがお椀上の巣を作ります。

 

一回の産卵で3~4個の卵を産み、雌雄交代で抱卵します。抱卵期間は11日前後。

この時期はペアでなわばりを作り、一緒に子育てをしますが、冬になると小さな集団を作り渡りを行います。

マミジロの食性

マミジロは雑食性です。昆虫や陸棲の貝類、果物などを食します。

マミジロの鳴き声

マミジロは「キョロル チリリ」と短く鳴きます。その声は近くで聞くととても大きく、節と節の間は短いのが特徴です。

どこか哀愁を帯びた鳴き声で、大抵木の上から聞こえてきます。

マミジロの姿を探すときは頭上の木の枝を探してみてくださいね。

マミジロと同じツグミ属の鳥

日本にはマミジロと同じツグミ属の鳥が多くいます。

秋から冬にかけて渡ってくる鳥たち、また夏に繁殖する鳥たちをいくつか紹介していきます。

クロツグミ

日本で確認されているツグミの中では最も小さい種類の鳥です。

オスは目の周りと嘴がオレンジ色で、背中の毛は黒。

 

お腹部分は白に黒の斑点がついています。

食性は動物食で、林の周りを跳ねながら昆虫を探して食べます。

繁殖時はつがいでなわばりを作りますが、渡りの時には小さな集団を形成します。

アカハラ

夏に日本で繁殖するツグミの種類です。

胸部と腹部側面にかけてがオレンジ色で、お腹の部分は白。

 

頭部は暗褐色で覆われていて、顔やのどの部分は黒ずんでいます。

古くはチャジナイと呼ばれていたこともあるようです。

ワキアカツグミ

トルコの国鳥にもなっているワキアカツグミ。日本には迷鳥として北海道や千葉、滋賀山口、沖縄県などで記録があります。

脇腹が橙褐色です。

ツグミよりも小型で体長は20㎝前後。

シロハラ

名前の通り腹の部分が白く、他は灰褐色。

ツグミによくあるオレンジ色の模様はどこにもなく、体長は25㎝ほどで、ヒヨドリよりも少し小さい。

日本では冬鳥で、積雪のない平野で多くみられます。

ウタツグミ

ウタツグミは日本では迷い鳥です。神奈川県で確認されたことがあります。

名前の通り、さえずりがとても美しいのが特徴です。

青色の卵を産卵しますが、成鳥自身は全身が茶褐色で雌雄同色のどちらかというと目立たない色をしています。

小さな昆虫やミミズなどを食しますが、カタツムリを見つけた時には殻を割って、中身を食べる器用さを持ち合わせています。

まとめ

ツグミ属の鳥たちは総じてさえずりが綺麗な鳥が多いようです。

思わぬ場所で綺麗なさえずりを聞いたら、ちょっとあたりを見渡してみてください。

 

渡りの途中の鳥など、普段は見ることのないツグミ属の鳥たちに出会えるかもしれませんよ。

もちろん、マミジロもお忘れなく!

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