小学校の教科書でおなじみのイモリ。

再生能力の高いことでも有名です。そんなイモリが実は毒を持っていたってご存知でしたか?

日本のイモリ

日本には3種類のイモリがいると言われています。

本州を中心に最も一般的なのはアカハライモリ。別名をニホンイモリや単なるイモリと言われることもあります。他には沖縄に生息しているシリケンイモリ、イボイモリなどがいます。

アカハライモリの生態

体長は10㎝前後で、2対、4本の短い脚と尾を持っています、皮膚の色は個体によって様々ですが、一般的には全体が茶褐色で腹部分は赤色で黒の斑点があります。

全体が黒っぽいものや斑点のないものもいます。

 

普段は水田や池、川などの流れのない淡水に生息していて、繁殖以外は水辺の近くの枯草や林の中のクズの葉の陰などにいます。

繁殖期になるとオスは婚姻色になった尻尾を体の半分まで引き上げて振動したりと、ちょっと複雑な動きをしながらアピールします。

 

オスに誘われ、メスがOKの合図を出すと、オスは精子の袋を落とし、これをメスが体内に取り込みます。

つまり、オスはメスの前で恋ダンスをおどるというわけ。

 

この恋ダンス、実は地域によって違うらしく、違う地域のオスとメスを合わせても、メスはオスのダンスに気付かないこともあるのだとか。

その後メスは水中の水草にくるむようにして、寒天質に包まれた卵を一個ずつ産み付けていきます。

 

孵化した卵からはオタマジャクシのようで、最初は手足がありません。1週間ぐらいは何も食べずに過ごすことが出来ます。

徐々に足が生えてきますが、カエルの場合は後ろ足から生えるのに対し、イモリの場合は前足から生えてきます。

 

ちっちゃなイモリの姿になってくると鰓呼吸から肺呼吸に変わり、この時期に水から上陸して、親と同じような生活になっていきます。

性成熟を迎えるまでには3年かかり、その後20年ほどは生きると言われています。

 

飼育下では55年という記録も残っているのだとか。

何とも驚きの記録です。

アカハライモリの再生能力

イモリの再生能力は有名。自切行為や目のレンズまでも再生してしまう力を持っています。

 

アカハライモリの持つ毒

アカハライモリは実はフグと同じ成分の強い毒を持っています。

テトロドトキシンという成分で、この成分のついた手で目を擦ったりすると、炎症を起こしたりするので注意が必要。

 

ただし、人間の生命にかかわるほどの量ではないようです。

イモリの腹の赤色はこの毒に対する警戒色とも言われていて、イモリが強い衝撃や敵に襲われると、ひっくり返って腹を見せて相手に警告を与えるのだそうです。

アカハライモリと人間の関係

アカハライモリは温度変化などの環境の変化に強く、ペットとして飼いやすいイモリです。

日本のみならず、欧米でもペットとしての人気が上がってきています。

 

しかし、一方で2006年にはその個体数の減少からレッドリストに載っているという側面もあります。

イモリは昔から日本人にも馴染みのある生き物で、イモリの黒焼きなどは「惚れ薬」として好まれていた時代もあったのだそうです。

 

しかし、これは成分云々というよりは、イモリの激しい求愛行動によるところからきたと言われていて、科学的な根拠はないようです。

また、1994年には宇宙飛行士の向井千秋さんが宇宙での微小な重力のもとでのイモリたちの生態も観察され、実験や研究の分野でも大活躍しているのです。

まとめ

水辺に生きるちっちゃな何気ない生き物ですが、実はいろんな能力と可能性を秘めているのがイモリ。

そういえば・・・・消えそうで消えない芸人、井守美幸!!??も何気にいろんな能力を秘めているのかな????

とにかく!!みなさん、イモリの毒にはちょっとだけご用心を。

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