敵に襲われると尻尾を切って逃げる事で有名なトカゲ。

日本ではそんなトカゲの姿が人間社会のある現象にまで例えられています。

トカゲってどんな生き物?

トカゲは爬虫類の中で最も種類数の多い生物です。

熱帯地方を中心に全世界で4000種類ほどのトカゲが確認されています。

南極大陸以外の多くの地域、しかも高山や極致を除く色々な環境に生息しています。

食性は種によってばらつきがありますが、昆虫や節足動物、甲殻類、小さな爬虫類、動物の死骸、そのほかには果実や葉っぱなどを食べる種類もいます。

世界最長はハナブトオオトカゲで475㎝という記録があり、最小のものはミクロヒメカメレオンで29㎜ほど。

 

カメレオンの七変化は有名ですが、カメレオンほど明確ではないにしても環境の変化やストレスで自身の体色を飼える能力を持っているトカゲは多いようです。

毒を持っているトカゲ

何となく毒を持っているイメージの強いトカゲですが、ほとんどのトカゲが毒は持っていません。

 

ただ、噛まれた時にイモリの持っている雑菌が噛まれたところから入り、化膿してしまうということはあるようで、できるだけ噛まれないようにした方が良いようです。

 

世界で毒を持っているのはメキシコ北部に生息しているメキシコドクトカゲ、テキサス南部に生息しているアメリカドクトカゲ、そしてインドネシアに生息しているコモドオオトカゲの3種類と言われています。メキシコドクトカゲとアメリカドクトカゲは動きが非常に遅いので良いのですが、コモドオオトカゲは動きも素早く、出会った時には注意が必要です。

トカゲの自切行為

日本に生息するニホントカゲとニホンカナヘビについの自切行為を見てみます。

 

トカゲのしっぽや脚は敵に襲われた時に切れやすいように脊椎に自切面という構造があり、簡単に切れるようになっています。

また、切れた尻尾や脚はしばらくぴくぴくと動き、敵の注意を惹くので、その間に逃げられるというわけ。

 

しかも、切れた部分の血管は収縮し、出血は抑えられます。

その後、切れた部分は再生するのですが、再生した部分は明らかに初めの体色とは違っていて、完全に同じにはならないようです。

長さも若干短めになるのだとか。

 

実際、野生では敵の襲撃を逃れるという利点がありますが、飼育下で自切行為を見たいと思って意図的に襲うのはナンセンス。

それはもともとトカゲは尻尾部分に栄養を蓄える習性があり、その部分をとられるのは結構なダメージだからです。

 

しかも、意図的にどこかで切ってしまっても、自切面で切れていない尻尾は再生能力がなく、そのまま体力だけを奪われて・・・という可能性もあるので、十分な注意が必要です。

色々な昆虫の自切行為

実は自切行為はトカゲだけでなく、色々な昆虫に見られる行為です。

例えば、昆虫やクモ、甲殻類です。これらの生物は脱皮を何度も繰り返すことが多く、脱皮する間に自然に再生していくというもの。

 

ですから、成体になってから切れた部分は再生することはありません。

他にもミミズやゴカイ、カタツムリなども自切と再生の能力を持つものもいます。

人間社会のトカゲのしっぽ切り

そんなトカゲの自切行為は人間社会では「トカゲのしっぽ切り」という慣用表現になっています。

「トカゲのしっぽ切り」とは上司などが重大なミスをした時に、そのしりぬぐいを部下にさせ、自分はさっさと逃げてしまうことを言い、情けない上司の行動を表す例えとして使われます。

 

この場合の再生は方法は・・・・????

まとめ

小学校か中学校で習った記憶のあるトカゲの自切行動。

実はいろんな秘密が隠されていたのだということに改めて気づいた次第です。

年齢を重ねていく今、「トカゲのしっぽ切り」などとどこかで言われないように行動しなければ・・・・。

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