みなさんは世界最大の両生類を知っていますか?
答えは「オオサンショウウオ」。
サンショウウオと言うとトカゲに似ていて小さいイメージがありますが、オオサンショウウオはびっくりするほど巨大です。
一体どのくらい大きくなるのか、気になりますね。
今回はそんなオオサンショウウオについて、詳しく紹介していきたいと思います。
オオサンショウウオってどんな生き物?
オオサンショウウオは主に西日本に生息している、日本固有種のサンショウウオです。
特徴は何と言ってもその大きな体。
体長は平均で50~70cm、最大のものでは150cmという記録もあります。
成人女性とさほど変わらない大きさの両生類…苦手な人が見たら卒倒しそうですね。
サンショウウオの仲間は約16種類いますが、その中でも最も大きい種類がオオサンショウウオなのです。
魚のように一生を水の中で過ごしますが、大人になるとエラ呼吸から肺呼吸へ変わります。
平たい顔に大きな口、体の三分の一を占める長い尻尾にぬるぬるとした皮膚。
実はオオサンショウウオは「生きた化石」と呼ばれており、3000万年も前からずっとこの姿なんですよ。
確かに、古代生物と言われても納得の姿です。
しかし現在では生息域の減少や外来種との交配により純血種は数を減らしており、特別天然記念物に指定されています。
生きた化石が絶滅してしまうなんて、絶対に避けなくてはいけませんね。
オオサンショウウオは見た目に似合わず肉食で、小魚や蟹などを餌としています。
しかし目があまり発達していないため、目の前で動く生き物にはとりあえず何でも噛みつきます。
そして小さいながらも鋭い歯で、一度噛みついた獲物は放しません。
河川の上流域に生息するため人間とはち合わせることはほぼありませんが、もしオオサンショウウオの目の前にうっかり手や足などを出してしまうと、噛みつかれてしまうので注意が必要です。
指くらいなら簡単に噛みちぎられてしまうかもしれません。
恐ろしい…。
オオサンショウウオのお味は?
現在では特別天然記念物になっていて、捕まえることはおろか勝手に触る事すらあまりできなくなってしまいました。
しかしオオサンショウウオは昔、貴重なタンパク源として食べられていたのです。
見た目からは美味しそうなイメージが全く湧きませんが…一体どんな味なのでしょうか?
オオサンショウウオは、クセがなくすっきりしてとても上品な味わいだそうです。
有名な芸術家である魯山人も、「今まで食べたものの中で一番美味しいのはサンショウウオ」というほど。
見かけによらず、とても美味しいようですね。
腹を捌くと山椒に似た香りがすることから、「山椒魚(サンショウウオ)」という名前が付けられたと言われています。
山椒の香りに淡白で上品な身…すごく美味しそう。
一度でいいから食べてみたくなりませんか?
今ではもう実際にオオサンショウウオを食べることは絶対にできません。
特別天然記念物なので、勝手に捕まえたりすると法に触れてしまいます。
しかしどうしても味が気になるという人は、中国へ出向いてみてはいかがでしょう。
実は中国にも「チュウゴクオオサンショウウオ」という種類のサンショウウオがいるのです。
こちらも野生の個体は保護されていて食べることはできませんが、実は養殖された個体は食べることができるんです!
一部の飲食店ではメニューにも載っているそうですよ。
まとめ
実はオオサンショウウオの寿命は平均で60~70年、ビックリするほど長いですね!
これだけ寿命が長かったら、あんなに大きくなるのも不思議ではないかもしれません。
全てのオオサンショウウオが天寿を全うして、数が増えていってくれたらいいなと思います。
(ライター名 もんぷち)