生物の舌と言えば、基本的に「赤」や「ピンク」を思い浮かべますよね。
しかしトカゲの中にはとても鮮やかな「青」い舌を持つ者がいます。
その名も「アオジタトカゲ」。
なんのひねりもない、そのまんまの名前ですね。
青い舌なんてあまり想像がつかないかもしれませんが、ちょっと青っぽく見えるとか、そんなレベルじゃないんです。
もう本当に絵具で塗ったんじゃないかと思うほど真っ青。
今回はそんなアオジタトカゲについて、紹介していきたいと思います。
アオジタトカゲってどんなトカゲ?
アオジタトカゲは、オーストラリアやインドネシアの森林・草原・砂漠と言った多様な場所に生息しているトカゲです。
基本的には茶褐色の体に黒いギザギザした縞模様がありますが、様々な亜種が存在するため、種類によって色や模様はことなる場合があります。
体長は40~50cmですが、大きいものでは70cm以上に成長することも。
太い体に大きな頭がかなり特徴的。
幻の生き物「ツチノコ」に酷似した姿をしており、一説ではツチノコは脱走したアオジタトカゲを見間違えたのでは、とも言われています。
確かに、頭と体が大きすぎて手足が目立たないし、アオジタトカゲを始めてみた人がツチノコだと勘違いするのも納得の姿ですね。
そして何よりの特徴は名前の由来にもなっている「真っ青な舌」。
アオジタトカゲは外敵に襲われるとこの青い舌を見せ、「フーッ!」と威嚇するそうです。
しかしたまに舌がピンクの個体もいるようで、この青い色自体が威嚇になっているわけではなさそうですね。
じゃあなんであんな色をしているのか、謎です。
アオジタトカゲの飼育
アオジタトカゲはその独特な見た目から、ペットとしても人気があります。
人懐こく大人しいのも、人気の理由の一つ。
飼育にはそれなりの設備と手間が必要ですので、そうそう手軽に飼えるものではありませんが、気になる人は参考にしてみてくださいね。
まずアオジタトカゲの飼育に必要なのは大型のケージ。
種類によっては60~70cmになったりもするので、その場合はケージも90cm以上という大き目のものが必要になります。
どのくらいの大きさまで成長する種類なのかをしっかりと確認して、ケージを選びましょう。
アオジタトカゲは成長が早いので、初めから大き目のケージを選ぶのがおすすめです。
次に必要なのが、ヒーターやバスキングライトなどの保温設備と紫外線ライト。
温度は涼しい場所で21~28度、暖かい場所で35~38度になるように保温設備を設置します。
日本の気候では紫外線量も不足しがちなので、紫外線ライトも必ず用意してください。
その他必要なものは、シェルター、水入れ、床材など。
餌は昆虫、野菜、果物、人工飼料などを与えます。
肉も食べますが、やりすぎは肥満の元ですのでバランス良く与えるようにしましょう。
アオジタトカゲを飼育するのはちょっと大変な気もしますが、頑張ればなんとかできそうな感じですね。
寿命は10~20年なので、本格的に爬虫類を飼ってみたいという人におすすめです。
しかし、かなり場所を取りますよね…。
いや、でも犬や猫に比べたら圧倒的に省スペース…。
地上棲なのでそんなに高さはいらないから、ラックなどを上手く組めばスペースの確保も容易いかもしれません。
まとめ
アオジタトカゲは開発などにより生息地がが破壊され、生息数が減少している種類もいます。
いつか本当に、ツチノコのような幻の生き物になってしまう日が来るかもしれません。
現在流通しているアオジタトカゲは、研究用などとして過去に持ち出されたものを繁殖させたものがほとんどです。
繁殖の際には別種や亜種と交雑させることもあり、純血種ではない個体が多いそう。
それもなんだか少し寂しい気がしますね。
(ライター名 もんぷち)