皆さんは「オオゴキブリ」という昆虫の存在をしっているだろうか?
「オゴキブリ!??うわ~~~~気持ち悪い~~~!!」と叫ぶのはちょっと待った!!
家の中に出てくるあの嫌われ者のゴキブリとは違うんです。
意外と知られていないオオゴキブリの存在
実はゴキブリには沢山の種類がいて、日本だけでもその数は50種類ほど。
家の中に出るゴキブリはチャバネゴキブリやクロゴキブリという外来種で、食べ物の上を歩いたり、腐ったものを食べたりととにかく不潔で不衛生な印象しかないですよね?
でも、オオゴキブリは違うんです。
オオゴキブリが家の中に出てくるようなことは一切なく、彼らは森林の朽ち木の中で何匹かの集団をつくり生活しています。
オオゴキブリの生息する森は自然が豊かな証拠とまで言われているんですよ。
オオゴキブリの特徴
オオゴキブリは体長が4~4.5cm。黒くて光沢のある体をしていて、頭部は胸の部分に隠れており、触角は太くて短いのが特徴です。
足には無数の鋭い棘がついていて、手に乗せたりすると非常に痛い!!!
翅は本来ならばお尻部分まであるのですが大抵のものが半分かそれ以上で擦り切れてしまっていて、これは同じ巣穴にすむオオゴキブリ同士が互いの翅をかじってしまうからだと言われています。
オオゴキブリの生態
オオゴキブリの生息域は本州から屋久島まで。
朽木の中で成体も幼虫も混在して生活していますが、この現象は社会性昆虫の一種の兆しだと言われています。
木の木質部分をエサとし、腸内にいる微生物の力を借りて消化し栄養としています。
家屋の中に出るようなことは全くなく、終始森林の中で生活します。
オオゴキブリの種類
オオゴキブリは7つの亜科で13種類ほどに分類されます。
ヤエヤマゴキブリ
実態のわかっていないものが多いのですが、その中でヤエヤマゴキブリは名前の通り、日本の八重山諸島に生息している日本最大のゴキブリで、その体長は3~3.5㎝。
雑食性で多湿を好み、成虫は木にも登りますが、幼虫は水中の石の下などにいることも多く、多摩動物公園では、泳ぐゴキブリと呼ばれているそうです。
ヨロイモグラゴキブリ
こちらのゴキブリは世界で最大の重さを持つゴキブリ。体長も大きく、35g、8㎝。
面白い名前がついていますが、これは鎧をきてモグラのように土にもぐるゴキブリという特徴からきているのだとか。
実際にオーストラリアの熱帯地域に多く生息していて、土中に1mほどの穴を掘り、そこを巣にしています。
脚は太くて短く、ちょうど穴掘りに適した形状。
オーストラリア地域ではペットとして飼われることも多いのだとか。
ペットとしてのオオゴキブリ
海外ではペットとして人気のあるオオゴキブリ。
日本でも多くの種類が販売されてたり、品評会が行われたりしています。
マダガスカルオオゴキブリは日本で雌雄ペアで2000円ほどで販売されているゴキブリです。
敵を威嚇する時や求愛行動をする時には「シューシュー」という音を腹部の器官から出すので、ヒッシングコックローチという別名もついているほど。
研究分野でも活躍するオオゴキブリ!?
なんと、マダガスカルオオゴキブリは災害時などで人間の入れない場所の探査にも役立つという研究が行われているのだとか・・・。
ゴキブリの触角にわずかな電気を送ることでゴキブリの動きを操作することができ、小型のカメラなどを搭載すれば、中の様子をゴキブリに探らせることができるという、まるで漫画や映画の世界の話が飛び出してきたかのような研究が実際に進んでいるのだそうです。
まとめ
一言にゴキブリと言っても色々なゴキブリがいるわけで・・・
ゴキブリ!と聞いただけですぐにスリッパでたたきつけるのはちょっと待った方が良さそうですね。