「ゴキブリを1匹見たら100匹いると思え」とよく言われますよね。
そう言われる理由はゴキブリの驚くべき繁殖力にあります。
ゴキブリが生涯に産む卵の数は数百個、ゴキブリの寿命は数カ月ですので、これは驚異的な数ですね。
1匹退治しても、もしどこかに卵を産み付けられていたら、そこからまたどんどん増えていってしまいます。
そこで今回は、ゴキブリの卵の特徴や、見つけてしまった時の対処法などについて、まとめてみたいと思います。
ゴキブリの卵
ゴキブリは温度の高い5月~10月に産卵し、その卵は卵鞘(らんしょう)と呼ばれるものに包まれています。
ゴキブリの卵鞘は黒いカプセルのような形をしており、大きさもちょうど小豆と同じくらいで、中には20~50個もの卵が詰まっているのです。
もちろん種類によっても大きさや中の卵の数は違うので、種類ごとにまとめてみました。
クロゴキブリ(関東以南・伊豆諸島などに生息、成虫は25mm~40mm)
1cmちょっとの真っ黒な卵鞘に包まれており、中にある卵の数は20~28個ほど。
唾液で様々な場所に卵鞘をくっつけるので、押し入れや引き出しの中など驚くような場所にくっついていることが…。
卵は約50日程で孵化し、約190日で成虫になります。
メスは成虫になって15日後から卵を産むことが可能で、寿命も1年とゴキブリの中では長めなので、繁殖力はトップクラス。
チャバネゴキブリ(全国に生息、成虫は10mm~15mm程度)
クロゴキブリとは違い、卵鞘を持ったまま移動します。
そのため卵のみが見つかるということはありませんが、営巣しやすい種類なので冷蔵庫や棚の裏など、様々な場所で繁殖している可能性があります。
卵鞘の中の卵は30~40個ほど。
卵は約20日程で孵化し、約60日で成虫に。
メスの寿命は10か月ほどですが、卵のみの駆除ができない、成虫になるのが速い、卵の数が多いという点が厄介なやつです。
ヤマトゴキブリ(北海道・東北などに生息、成虫は25mm~35mm程度)
卵鞘の中の卵は12個ほどですが、4~6日間隔というハイペースで一生のうちに25回程度産みます。
しかもオスと交尾をしなくても単為生殖ができるという特殊能力付き。
ワモンゴキブリ(かつては沖縄や南九州のみに分布、現在では全国的に生息。成虫は30mm~45mm程度)
卵鞘の中の卵は6~18個ほどと少なめですが、一生のうちに10回~84回も産卵をするという驚異。
卵ごと駆除するには
ゴキブリの卵を放っておくと、そこから何十匹も子供が生まれ、雪だるま式に数が増えてしまいます。
もし卵を見つけたら、徹底的に駆除をする必要があります。
もしかすると孵化間近の卵かもしれないので、早急に対処しましょう。
ただし、卵は卵鞘に守られており、殺虫剤などは効果がありません。
それではどうすればいいのかと言うと、一番確実なのは「燃やす」ことです。
これならば、卵鞘に包まれていようとひとたまりもないでしょう。
自分で燃やすのは気持ち悪くて無理…と言う人は、ポリ袋などに入れてきつく口を縛り、燃えるゴミの日にゴミとして出しましょう。
ゴミの日まで時間がある場合は途中で孵化している可能性もあるので、しっかりと袋の口を縛ることがかなり重要です。
ゴキブリの卵についてのまとめ
ゴキブリを完璧に駆除するためには、卵の駆除も重要になってきます。
卵を駆除するだけで、数十匹ものゴキブリの誕生を防ぐことができるのですからね。
大掃除などをして、卵がありそうなところを調べてみてください。
また、チャバネゴキブリを退治する時には、卵鞘を持っていないかどうかを確認してください。
卵鞘だけ取り残されて、そこから繁殖してしまうこともあるので気を付けましょう。
(ライター もんぷち)