赤ちゃんを運んでくる幸せの鳥、コウノトリ!
このお話の由来は実はヨーロッパらしく、元のお話の鳥もコウノトリとよく似たシュバシコウという鳥のよう。
日本で広まるときにコウノトリに置き換わったとか。
現在では一部の地域を覗いてほとんど見かけることが亡くなってしまっています。
一方、白鷺は時期になると田んぼなどでまるで案山子のようにすくっと立っている姿を目にします。
一見似ている白鷺とコウノトリ、その違いについてお話していきます。
白鷺の定義と生態
白鷺という呼び方は実はシラサギという鳥が存在するわけではなく、白色の羽をした鷺の総称。
具体的には日本に生息しているダイサギ、チュウサギ、コサギ、アマサギのことを言っています。
コウノトリは外見の似ている蔓よりも大きさが小さく、鷺はさらにコウノトリよりも小さいサイズの鳥です。
学問上ではペリカン目のサギ科に分類されます。
日本でも留鳥や渡り鳥として多くの地域で確認されています。
渓流などの澄んだ綺麗な水辺よりも栄養過多気味のたまった水辺で姿を見かけます。
全体で60種類いるうち、日本では19種類ほどが確認されています。
昼間、ドジョウやオタマジャクシやザリガニの子供などを捕食します。
巣は松などの木のてっぺんに作ることが多いようです。
コウノトリの生態
一方コウノトリはコウノトリ目コウノトリ科。
東アジアに生息していて、その数は2000~3000羽ほどで絶滅の危機にある鳥です。
日本は渡りの途中で通過する程度。
1970年に福井県に立ち寄ったコウノトリを最後に、一時期は見かけない鳥になってしまいました。
その後、ロシアや中国の力を借りて遺伝子のばらつきを計りながら、現在では兵庫県のコウノトリ郷公園という所で長年、人工繁殖に力を入れ続けた結果が表れています。
園内では95羽、2005年から行っている野生化プロジェクトによって、野外に87羽、合計で180羽のコウノトリで確認されているそうです。(2017.4.17現在)。
日本では北は青森県、南は鹿児島県までの多くの地域で再びコウノトリが目撃されているらしく、実際の数はもっと多いのかもしれません。
コウノトリ郷公園では「あなたの町にコウノトリが飛来したら」というパンフレットなども出しているほど。日本の2つの法律によって手厚く保護されている鳥でもあります。
コウノトリの体長は110㎝ほど。
翼を広げるとその大きさは2mほどにもなるといわれています。
体重は4~5kほどあるのですが、上空1300mほどの高さも飛ぶことが出来ます。
上空を飛ぶその姿はさぞかし雄大なのだろうと想像します。
鷺の種類の中で一番大きなアオサギよりも更に大きく、淡水魚や小魚、昆虫などをたべる肉食の鳥です。
鶴と間違われることが多いようですが、鶴よりは若干小さめです。
見た目で雄雌を区別するのが難しく、厳密に調べるとなるとDNAを鑑定するしかないようです。
雛の一時期は鳴くことが出来ますが、成鳥になると声帯の機能が失われ、くちばしを合わせてカタカタと音を出すクラッタリングという行動で威嚇や愛情表現をするようになります。
見た目は首と胴体が白色で足は赤色をしています。翼をたたんだ姿は後姿が黒色です。
現在はコウノトリの生息場所が限られているので、鶴と間違えることはないのですが、エサの食べ方は鶴とコウノトリでは明らかに違っています。
鶴は上品に!?くちばしで少しずつ捕食するのに対し、コウノトリはエサは丸のみ。
大きなドジョウなどのエサもごくりと丸のみしてしまいます。
かつて日本に多く生息していたころは松などの木のてっぺんに2mほどの大きな巣をつくっていたそうです。
プロジェクトの成功でまた日本でも多くのコウノトリが見られることを期待しましょう。
その時はぜひ、鷺としっかり見分けてあげてくださいね!
(ライター ナオ)