大型のオウムの中ではトップクラスの知名度を誇る「キバタン」。
動物園でもよく見かけますし、ペットショップでも定番ですね。
初めて見たときは、「え!?こんな鳥が一般家庭で飼えるの!?」とビックリしたものです…。
今回はそんなキバタンの生態や寿命などについてまとめてみました。
キバタンの生態・寿命
キバタンは、オーストラリアとパプアニューギニア、およびその周辺に生息している大型のオウムです。
体長は約50㎝、体重は約800gと、ペットとして飼育されている鳥類の中では特に大きいですね。
真っ白な体毛と鮮やかな黄色い冠羽が特徴的。
オスの瞳は真っ黒なのに対し、メスは茶色または赤みがかった色をしています。
知能が高く好奇心も強い点などがペットとして人気の理由。
人間の声マネをしたり、音楽に合わせて踊ったりするので、とても愛嬌があって可愛いですね。
しかし逆に、寂しがり屋でかまってもらえないとストレスを溜めてしまうという一面も。
食性は雑食で、野生下では果物、穀物、昆虫などを餌としています。
朝方・夕方に雄叫びのような大声をあげる習性があり、初めて聞いた人はその声の大きさにビックリしてしまうかもしれません。
メスの中には雄叫びをあげない個体もいるようです。
野生下での寿命は20年~40年ほど。
長いと言えば長いですが、そんなに驚くほどのものではありません。
しかし、驚異的なのは飼育下での寿命…なんと平均で50年近くも生きるのです。
飼育環境が良く健康であれば、70年以上生きることもそう珍しくはないらしく…もしも飼育するのなら、最後まできちんと面倒が見られるのかどうか、よく考えなければなりません。
キバタンの飼育難易度
キバタンは様々な面で、気軽には飼育できない鳥です。
「カッコイイ!賢そう」などという単純な理由で、深く考えずに手を出してはいけません。
もしキバタンに興味がある人がいたならば、良い面だけではなく大変な面もしっかりと把握しておきましょう。
値段が高い
キバタンの平均的な生体価格は30万~50万円。
繁殖が難しいことや、輸入数が少ないことからこのような高い値段になっています。
その他にも飼育環境を整えるのにそれなりのお金がかかりますので、あらかじめ相当な出費を覚悟しておかなければなりません。
鳴き声
先ほども少し触れましたが、キバタンは朝夕にけたたましい雄叫びをあげる習慣があります。
間近で聞くと鼓膜が破れそうなほどの大音量で…。
これは躾でどうこうなるようなものではないので、受け入れるしかありません。
雄叫び以外でも鳴き出すことはありますし、しかも一度鳴き出すとしばらく止まりません。
そのため、アパートやマンションなどの集合住宅ではまず飼育できませんし、一軒家ですら近隣の迷惑にならないためには何らかの防音策が必要になります。
(楽器をジャンジャカ鳴らせるレベルの防音室がある、田舎の一軒家で隣の家まで数百メートル離れている、と言った場合は別ですがね。)
飼い主自身がその鳴き声に耐えられないという場合も考えられますので、購入する前に一度動物園やペットショップなどで鳴き声を確認しておきましょう。
寂しがり屋
キバタンは頭が良いがゆえに、環境の変化や寂しさを敏感に感じ取ってストレスを溜めてしまいます。
ストレスが溜まると毛引きや食欲不振などのトラブルを起こす原因となりますので、健康管理はもちろん、スキンシップもしっかりと行いましょう。
できるだけ毎日、構って遊んであげる必要があります。
寿命が長い
キバタンは70年以上生きることもあります。
たとえ自分が子供のころから飼っていたとしても、キバタンより先に自分の寿命が尽きてしまうことも大いに考えられます。
できれば自分が面倒を見られなくなった後に、世話を引き継いでくれる家族がいる環境が望ましいでしょう。
キバタンについてのまとめ
キバタンは知名度もあるし見かけることも多いので、それなりに手軽に飼育できると思っている人もいるのではないでしょうか。
どんな生き物でもきちんと管理をして最後まで面倒を見るのは大前提なのですが、特にキバタンはお金もかかるし寿命も長いし、鳴き声もうるさい…と他の生き物よりも飼育の難易度は高いです。
そういった面もしっかりと把握したうえで、キバタンの飼育してくださいね。
(ライター もんぷち)