オウムやインコの仲間は、とても知能が高いことが良く知られていますね。

その中でも、「ヨウム」という種類のインコは、ずば抜けて知能が高いのです。

 

実際にはどんな鳥なのかあまりピンとこない人も多いかもしれません。

そこで今回は、そんなヨウムの生態や知能の高さなどについてまとめていきたいと思います。

ヨウムの生態

ヨウムの生息地はアフリカ西海岸の森林地帯。

その名前から「オウム」の仲間であると勘違いされることが多いのですが、オウムではなくインコの仲間です。

(オウムとインコの違いは、”冠羽”の有無です。冠羽があるものがオウム、ないものがインコ。冠羽があるのに名前に「インコ」とついているものもいるので、少しややこしいですが…)

 

インコの中でも大型の部類に入り、体長は約30㎝、体重は約300~500g。

ただし生息地により大きさは異なり、特にコンゴ民主共和国に生息しているものは大きい傾向があるそうです。

体全体は灰色の羽で覆われており、一見地味に見えますね。

 

しかし、目の周りは白、風切り羽は黒、尾羽は赤と、よく見ると特徴的なカラーリングをしています。

平均寿命はなんと50年前後。

 

その長い寿命の間に2回の反抗期があるとされており、1回目は換羽が終わった後の1歳半~2歳あたり。

2回目の時期はまちまちですが、5~10歳くらいまでに起こることが多いようです。

 

反抗期は約1ヶ月から長いと数か月続き、この期間は自己主張が激しく攻撃的になります。

具体的には、噛みつく、ケージに戻らない、いきなり怒り出す・暴れ出すといったようなことが起こるので、飼ったことを後悔する飼い主さんも多いんだとか…。

反抗期って人間だけのものかと思ったら、ヨウムにもそんな時期があるんですね。

ヨウムの知能はどのくらい?

インコの中でも特に知能が高いと言われるヨウム。

その知能は人間の5歳児並だとも言われています。

 

鳥と人間では体の構造などが違うので、出来ることも変わってきますが、それでも5歳児と言ったらかなりいろんなことが出来るようになる年齢ですよね。

犬の知能が2~3歳児並と言われているので、どれだけヨウムの知能が高いかが分かります。

 

インコやオウムが人間の言葉を真似る「オウム返し」は、基本的に言葉の意味は理解しておらず、単に真似をしているだけのことがほとんどです。

しかしヨウムは、ただモノマネをするだけではなく、きちんと言葉の意味を理解して会話をすることもできるのです!

 

他にも、数を数える、足し算をする、飼い主の反応を楽しみながらいたずらをするなど、他のペットではまずできないコミュニケーションがとれるのもヨウムの魅力ではないでしょうか。

もちろんできることには個体差がありますが、もしもヨウムを飼うことがあればいろいろ教えてみたいですね。

価格高騰中?

ヨウムはその知能の高さから、大型インコの中でも特に人気があります。

しかしそれゆえに密猟のターゲットにされることが多く、現在ではワシントン条約により海外からの輸入は禁止されてしまいました。

 

そのため、今後国内で流通するのは国内で繁殖された個体のみになるので、価格はどんどん高騰していくと思われます。

現在の平均価格は30万~50万円といったところなので、かなり高級ペットになることは間違いありません。

 

ただ…ヨウムは50年近く生きますし、頭が良い分反抗期があったり神経質な面があったりと、飼育は生半可な覚悟ではできません。

簡単には手が出せない価格の方が、より大切に責任感を持って飼育してくれる人のところへ行けるのではないでしょうか。

ヨウムについてのまとめ

一つ注意しておきたいのが、ヨウムは知能の高い鳥だからと言って、どの個体でも同じように言葉を覚えたりするわけではありません。

当然個体差があり、中にはいくら教えても言葉が覚えられない子もいるでしょう。

 

飼育する前にはあらかじめそういった可能性も頭に入れておかなければなりません。

ゆっくりと丁寧にコミュニケーションをとっていくことで、ある日突然言葉を喋りだしたということもあるそうですよ。

 

ヨウムの寿命は50年。

焦らず気長にいきましょう。

(ライター もんぷち)