ムカデを突然家の中などで見かけると、あまりの脚数の多さに一瞬息をのんでしまいます。
大人ですから、当然ムカデに脚が多いことは知っているのですが、それでも、自然界で無類の脚の多さを誇るムカデの存在は、実際目の前に現れると脳も体も一瞬動きを止めて
しまうものなのです。
ムカデの生態
ムカデは赤い頭と黒い胴体、黄色い脚という特徴的な配色をしていて、日本では本州から沖縄にかけて生息しています。
体長は80~150㎜、大きいものだと20㎜になるものもいて、一節に一対の脚がついていて、種類により21対から173対のものまで様々。
雑木林などの湿気が多いところに生息していますが、時には住宅内にも入ってくることもあります。
毒顎を持っていて、昆虫や小動物を捕食し、家の中に入ってきた時には人間に噛みつくこともあり、このことによるアナフィラキシーショックには注意が必要です。
繁殖期は5~6月。
家の中の害虫として姿を現すのは、この繁殖期ともうひとつ、子供たちが巣立っていく!?9~10月が多いようです。
ムカデの寿命
そんなちょっと厄介者のムカデたち。
彼らの寿命はどれくらいなのでしょう。
平均的なムカデの寿命は6~7年ほどと言われています。天敵によって、途中で捕食される場合も多く、あくまで寿命を全うした場合ということですが、結構な長生きです。
ムカデの中で最大クラスと言われるオオムカデは体長が60㎝以上にもなり、7~10年ほど生きると言われています。
こうなると、ちょっと恐ろしい・・・・結構なヌシということです。
ムカデの天敵
ムカデの天敵はカエルやサソリ、ヘビ、ゴキブリ、鳥、トカゲ、モグラなどです。
しかし、種類や大きさによってはこの関係が逆転する場合もあります。
例えばカエル。
ガマガエルのような大きなカエルは昆虫を捕食します。しかし、逆に巨大なムカデはカエルの内臓を引っ張り出して食べてしまうのです!
日本に限って言えば、カエルはムカデの天敵と言えますが、海外では事情がちょっと違うようです。
日本にはいませんが、同じような互いに捕食する関係はサソリにも言えるようです。
ヒヨドリやモグラがムカデを捕食しているところは容易に想像に値するでしょう。
しかし、ゴキブリやヘビ、トカゲまでも実はムカデにとっては天敵だったんです。
ゴキブリがムカデをムシャムシャ食べている光景って・・・・・
ムカデの子育て
ムカデはメスが一匹で産卵から子育てまでを行います。
メスは一回の出産で5~80個ほどの卵を産み、卵は1か月ほどで孵化します。
その間メスは一切飲まず食わずで、その場で赤ちゃんたちを見守り、ムカデの赤ちゃんは2か月に一度の脱皮を2回程繰り返したのち、3か月後には一斉に親元を離れていくのです。
つまり、最低でも3か月、メスは何も口にせずに子供を育てるというわけ。
こうして命がけで育てられた赤ちゃんたちはそれぞれの力で生き抜き、3年後に性成熟を迎えます。
性成熟を迎えるまでは10回ほど脱皮を繰り返すと言われています。
こういった赤ちゃんの育て方は、幼生期の死傷率を断然低くしますが、ムカデのメスは命がけ。
んん????オスは一体何してるんじゃ!!!と思うのは私だけでしょうか?
ムカデの生態と天敵に関するまとめ
ムカデは日本で本州から沖縄にかけて生息している。
体長は80~150㎜、大きいものだと20㎜になるものもいる。
一節に一対の脚がついていて、種類により21対から173対のものまで様々存在する。
天敵はカエルやサソリ、ヘビ、ゴキブリ、鳥、トカゲ、モグラなど。
外国ではカエルやサソリは種類によって捕食関係が逆転する場合もある。
ムカデの子育てはメスだけが、1か月飲まず食わずで行い、オスは何もしない。
(ライター ナオ)