ムカデを見るとゾっとします。
あの赤と黒の鮮やかすぎる毒々しい色(トビズムカデ)、不必要なほどの脚の多さ、クネクネと曲がる体節・・・それが万が一にも自分の背中にワサワサと入ってきたときのことを想像すると、もう鳥肌が立って悪寒を感じ、卒倒しそうになります。
ネズミや蝙蝠も捕食するムカデ
ムカデは漢字で百足と書くように、脚の本数が多いのがその特徴でもあります。一つの体節から左右一対の脚が出ており、最も代表的な赤と黒のトビズムカデでは21対(42脚)、種によってはその名の通り数十対から名前以上に100対(200脚)を越えるものまでさまざまです。
ムカデ類は、土壌中で生活する眼の無いものが多く、ミミズのように土中を掘削して移動するものもいます。オオムカデなどの一部の種では複眼を持ち、地上や樹上を活発に行き来して、盛んな捕食活動をして生活しています。
ムカデは肉食で知られ、ゴキブリやセミなどの昆虫類から、ネズミやコウモリなどの自分の身体よりも大きな小動物まで補食することが知られています。
逆に天敵といえるものには、モグラ、鳥類、ヘビなどの爬虫類やカエルなどの両生類があげられますが、油断をしているとこれらも逆にムカデの餌食になることがあります。
クモやサソリなどは、喰ったり喰われたりお互いに補食しあう関係です。
ムカデは強力な顎と毒腺を持っており、咬むことで相手を弱らせて補食します。ムカデの毒は、ハチ毒に近く、アミン類と酵素類の複合毒です。
タンパク質が主体なので熱に弱く、ハチの『刺す』と違い、『咬む』ので毒素の広がりは少ないといえます。
ムカデvsヘビ 喰われた相手を喰い破る
ムカデと蛇の戦いを思い浮かべた時に、やはり平均的には体の大きさでは蛇の方が上ですし、自然界の食物連鎖の関係では虫たちは爬虫類の下に位置づけられるケースが多い事から、蛇がムカデを捕食する結果が予測出来るのではないでしょうか?
マムシの幼体vsムカデ
まずはマムシとムカデの対決シーンです。マムシといえば日本人に最も馴染みの深い、それでいて日常生活の中で最も遭遇したくないランキングNo.1の毒蛇ではないでしょうか?
これはマムシの成体ではなく、体の小さい幼体とムカデの対決です。
体長はほぼ互角、ムカデは時々小型の爬虫類や哺乳類を捕食し、同様にマムシも蟲や小型の哺乳類を捕食します。
成長しきったマムシであれば圧倒的にマムシが有利ですが、体の小さい幼体ですのでムカデも負けてはいないかも知れません。
どちらが攻めているのか良く分からない動画ですが、ムカデがマムシを捕食しているのだと思います。
多くの場合、体が同じ位の大きさだった場合はムカデがヘビを捕食するようです。
まれにヘビの方がムカデを捕食するケースもあるようですが、獲物を丸呑みにするヘビの体内でも生命力の強いムカデはそう簡単には死にません。
喰われた相手を喰い破るムカデ
驚くべき事に一度ヘビに喰われたムカデがヘビの体を尻尾側から突き破り、ヘビを殺してしまいました。
ヘビは消化器官でゆっくりと獲物を消化しますので、ムカデのような生命力の強い生物を捕食すると体を突き破られる危険性があるようです。
恐るべきムカデの生命力です。
ムカデvs蜘蛛 蜘蛛の巣に捕らわれたムカデの反撃
カマキリや蜂までも巣に捕らえ、糸で身動きを封じて倒すテクニシャンのクモと、ヘビに呑まれても腹を食い破ってヘビを殺す事もあるムカデの対決です。
地上で遭遇すれば体の軟らかいクモにまず勝ち目はありませんが、この闘いはムカデがクモの巣に引っ掛かった状態での攻防です。
しぶとく生命力の強いムカデはクモの巣から脱出する事が出来るでしょうか?
クモが得意のグルグル殺法でムカデの動きを封じたかと思いきや、ムカデはまだ上半身を動かす事が出来る状態でした。
クモは一瞬の隙を突かれてにムカデに捕まり、食べられてしまいました。
しかし、この後ムカデはどうなったのでしょうか?
しばらくはクモの巣で下半身の動きを封じられたままクモの巣の住人となり、獲物が引っ掛かってきたらそいつを捕食して生き延びるのでしょうか?
非常に気になるところです。
ムカデvsサソリ ムカデに一方的にボコられるサソリ
ムカデやサソリと言えば、グロテスクで強力な毒を持つため、人間にとってはあまり良いイメージではありません。
出来ればあまり実物にお目に掛かりたくない毒虫達ではありますが、この2つの生物が戦えばどちらが勝つでしょうか?
ファーストコンタクトではサソリも攻撃の姿勢を見せるものの、相手が大きすぎた為かすぐに戦意を喪失し、ムカデに一方的にやられてしまいました。
サソリやムカデの中にも大小様々な種類が存在し、毒の強さもそれぞれ違います。
もっと大型のサソリとムカデが対決すれは、また別の結果になっていたかも知れません。
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(ライター:まるお)