ムカデは一般に害虫として扱われることが多く、その理由は毒性を持っていることや見た目であることなどです。
日本にはいくつかの種類のムカデが生息しています。
オオムカデやイシムカデが代表的です。
イシムカデの仲間にはイッスンムカデと呼ばれるムカデがいますが、この種は民家の近くに潜んでいることも多いので比較的人との接点も多いです。
家の中に入り込んでくることも珍しくありません。
そこでこのイッスンムカデの生態や、その習性から考えられる駆除の方法についてまとめていきます。
イッスンムカデの生態
アジアに広く分布し、日本においても全国的にイッスンムカデを見つけることは可能です。
暖かい気候を好みますが発生時期は3月から11月ころと比較的長いです。
小型の昆虫を主に捕食し、オオムカデと比べて素早い動きをすることができます。
特に捕食対象を見つけたときや危険を感じたときには素早く動きます。
イシムカデの体長は2㎝から3㎝ほどであることがほとんどで、イッスンムカデも例外ではありません。
小型のムカデであり、動きは速いもののやはり自分よりも大きな昆虫や大型のムカデに捕食されてしまうことも多いです。
発生しやすい場所
基本的に湿気のあるジメジメとした場所を好み、枯れ葉や朽木、土の中に隠れていることが多いです。
夜行性なので日中はほぼこうした日陰に隠れて、夜になると活発に動き始めます。
卵を産むときにもこうした地中などに産み落とすことが知られており、その産卵時の特徴としてまとめて大量に生むのではなく1個ずつばらばらの場所に落としていくということが分かっています。
そのため産み落とした卵の保護は行わず、産卵後の卵は放置しその後は子供たちの自己責任で成長していかなければなりません。
孵化した幼虫は成虫よりも節の数が少ないです。脱皮を繰り返すことで体を大きく成長させ、3年ほどかけて成熟していきます。
駆除の方法
オオムカデと比べて好戦的ではなく人に見つかった場合も逃げようとすることがほとんどです。
しかし家の中で出会ってしまうとそれだけで気分を害してしまうため不快害虫として扱われます。
また不必要に刺激を加えると攻撃を加えてくることも考えられるので素手で触る時には注意が必要です。
また捕獲し追い出そうにも動きが早く上手くいかないこともあるでしょう。
そこでイッスンムカデの駆除のためにいくつかの方法が考えられます。
まず駆除の前段階として、発生を抑えることが大切です。
習性として湿気のある暗い場所を好むので、庭や床下にこのような場所を作らないようにする、または長期間その状態を維持しないようにすることで発生頻度事態を抑えることができるでしょう。
加えて駆除をしていくには、発生しやすい場所にトラップを仕掛けると効果的です。
置き型タイプの殺虫剤も市販されており簡単に対策することが可能です。
もう一つ、定番の駆除方法としてやはり直接吹きかけるタイプの殺虫剤が挙げられます。
ムカデ専用の殺虫スプレーもあり、もしくは凍結させるタイプのスプレーであれば万能に殺虫効果が期待できます。
こうしたスプレーを1つは持っておくといざ現れたときにも対応できるので安心感も得られることでしょう。
バルサンのように煙を噴出するタイプであればまとめて駆除することもできるので逃がしてしまったときには良いかもしれません。
発生数が多すぎるなど深刻な状況であれば、費用は高めになってしまいますが業者に依頼するのが最も確実な方法とも言えるでしょう。
イッスンムカデの駆除はムカデ全般と共通している
これらの方法はイッスンムカデ以外の種類とも共通点が多いです。
イッスンムカデに対する特別の手段を考慮する必要はあまりなく、ムカデ全般に対応できるよう殺虫剤や、住み着きにくい環境にしていくことで対処が可能と言えるでしょう。