ムカデとそっくりで気持ちが悪い、だけど害はない「ヤスデ」。
(一応、「不快害虫」ではありますが。)
そんなヤスデの幼虫は、どんな姿をしているか知っていますか?
幼虫も、一見ムカデとそっくりなんですよ。
ヤスデとムカデでは対処も違ってくるので、幼虫と言えどもしっかりとどちらなのかを見極めなくてはなりません。
そこで今回はそんなヤスデの生態や、幼虫の見分け方について、詳しく見ていきましょう。
ヤスデの幼虫の生態
ヤスデは8月から10月頃にかけて交尾を行い、その際に150~300個もの卵を産みます。
(種類によっては1000個以上も産むことがあるらしい。)
その後10月頃から幼虫が姿を現し始め、脱皮を繰り返しながら翌年の初夏ごろに完全な成虫となります。
しかしこのヤスデの幼虫、いつの間にか家に侵入してきている…なんて経験をした人も多いのではないでしょうか。
彼らは普段は石の下や土の中などに潜んでいますが、大雨が降ったり雨の日が続くと、水を避けるために屋内に侵入してくることが増えるそうです。
我が家も、気付いたら幼虫らしき死骸が、部屋の隅に転がっていることがよくあります…。
ヤスデの幼虫に害はある?
幼虫と言えども、ヤスデは見た目も気持ち悪いし、ひょっとすると毒でもあったりするのか?と不安になる人もいるでしょう。
しかし、安心してください。
ムカデは幼虫の時から攻撃性が強くて噛みついてきますが、ヤスデは基本的に害はありません。
しかし!一つ気を付けなければいけないのは、「むやみに触らない」ということです。
ヤスデは危険を感じるととても臭い液を分泌して身を守りますが、これには多少の毒性が含まれています。
皮膚に付着した場合、皮膚が弱い人ではヒリヒリとした痛みを感じたり、目に入ると炎症を起こしてしまうこともあるそうです。
自分から触ったりしなければ何も害はありませんが、駆除したり追い出したりする際には気を付けましょう。
ヤスデの幼虫・赤ちゃんの見分け方
もし家の中や庭などでヤスデの赤ちゃんを見かけたとしたら、気持ち悪いのでちょっと駆除してしまいたくなりますよね。
しかしそれよりももっと重大なのは、万が一それがムカデの赤ちゃんだった場合です。
ヤスデなら放っておいても気持ち悪い以外に害はありませんが、ムカデだと大変。
赤ちゃんだと油断せずに、しっかりとムカデなのかヤスデなのかを見極めなくてはなりません。
まず、ヤスデの幼虫や赤ちゃんは、一体どんな姿をしているのでしょうか。
「幼虫」というと芋虫のような姿を想像するかもしれませんが、じつはヤスデの幼虫は成虫をそのまま小さくしたような姿をしています。
ただし、体色は透明感のある白色で、これは大きくなるにつれて茶褐色へと変化していきます。
そしてムカデの赤ちゃんも同様に、成虫をそのまま小さくしたような姿で、体は白。
小さくて細部まで見えにくい分、本当にヤスデとそっくりです。
彼らを見分けるには、じっくりと観察するよりも、刺激を与えてみるのが一番手っ取り早いでしょう。
ヤスデは刺激を受けると体を丸め、臭いにおいを出します。
また、動きはムカデに比べると遅いのも特徴です。
もしもムカデだった場合は、体を丸めることなく素早く逃げていきますので、そういった動きを見るのが一番早い方法です。
ヤスデの幼虫・赤ちゃんについてのまとめ
ヤスデの幼虫は、繁殖期である10月頃から翌年の春ごろまでよく見られます。
一度にたくさんの卵を産みますから、一匹発見したら周りにもっとたくさんいるはずです…。
害があるわけではありませんが、雨が続くと家の中に侵入してくることもあるので、それを避けたい人は早めに手を打っておきましょう。
(ライター もんぷち)