ちっちゃいくせに強い!?ブヨ。何気なく近寄り、気づいたら異常にかゆくなっているというのがブヨの奴で、

これからの季節上手に付き合っていかなければいけない虫のひとつで

今回はブヨの生息地や活動域等、ブヨの出やすい場所と対策にについて詳しくお話します。

ブヨの生態

ブヨはハエ目カ亜科ブユ科に分類される昆虫の総称です。

ヒトなどの哺乳類から吸血する衛生害虫で、関東ではブヨ、関西ではブトなどとも呼ばれています。

 

成虫はイエバエの4分の1ほどの小ささで、透明な羽を持ち、体は黒っぽく丸まったような形をしています。

エサは花の蜜などですが、メスだけは産卵時に必要なたんぱく源を補うために吸血します。

 

天敵は昆虫類、爬虫類、両生類、哺乳類等様々ですが、特に日本で約60種類ほどが生息していると言われているトンボが強敵。飛んでいるブヨを器用に肢をつかって素早くキャッチして捕食します。

 

主にみられるアシマダラブヨは全国各地に生息し、キアシオオブユは北海道や本州、九州に分布しています。

春に羽化した成虫は交尾後、水中や水際に卵の塊を産み付けます。

卵は10日で孵化し、幼虫は渓流の岩の表面や水草に吸着し、3~4週間で口から糸を吐いて、そのまま水中で蛹になり、約1週間で羽化します。

ブヨの活動域と時間帯

ブヨは日本全国に分布しています。基本的には小川や渓流などの綺麗な水が流れる場所に生息していると言われています。

発生時期は3~10月で、成虫になると基本的に積雪時期を除いて一年中活動します。

 

基本的には朝夕の涼しい時間帯に多く活動するのですが、日が当たらない場所や曇りや雨などの湿気が高く、日照や気温が低い時は時間に関係なく発生し、活発に活動するので、時間だけで判断するのは危険です。

特に黒や紺などの暗い色の衣服や雨合羽には寄ってくる習性があり、逆に黄色やオレンジなどの明るい色の衣服などにはあまり寄ってきません。

ブヨの害

吸血方法は針を刺すのではなく、皮膚を噛みちぎって吸血するので、噛まれた時は多少の痛みを伴い、中心に赤い出血点や流血をする場合があり、水膨れが現れます。

噛んだ時には唾液腺から毒素を注入するので、吸血直後はそれほど痒みを感じず、翌日以降に患部が通常の2~3倍ほどに赤く腫れあがり、激しい痛み疼痛、発熱の症状が1~2週間ほど現れます。

 

体質や噛まれた部により腫れが1か月以上ひかないこともあり、慢性的になってしまうと完治まで数年に及ぶ事さえもあります。

沢山の箇所を吸血されるとリンパ管炎やリンパ節炎を併発したり、呼吸困難などで重篤状態に陥ることもあるので、小さいからといって油断はできません。

ブヨの予防

予防に関しては、まず黒っぽい色の服を着ないことと肌の露出のない服装をすることです。

ブヨの多い所に行く時は長袖長ズボン、帽子、首にはタオル、手には手袋が鉄則。

肌を露出していない状態でも服の上から刺すほどのブヨですから、露出をなくすことは最低限といっても良いかもしれません。

 

虫除けスプレーのようなものはブヨ専用のものを使うのが有効です。

表示を確かめてから購入することをお勧めします。

 

ブヨはハッカの成分が苦手ですから、ブヨに効く虫除けにはハッカ成分が使われていることが多いようです。

ハッカ油も効果がありますが、液体であるため多少使いづらいのが難点です。

 

サロンパスやシーブリーズなどもハッカの成分が含まれているので効果があると言われていて、登山など汗をかく時にはあらかじめサロンパスを肌に張っておくと良いようです。

皆さんも今年の夏はしっかり対策をしてブヨの被害に合わないように気をつけてくださいね!

(ライター ナオ)