ムカデがつがいで行動しているという話を聞いたことはありますか?
一部ではまるでオシドリ夫婦のような都市伝説的な話が出回ったりしているようですが、その実態はどうなっているのでしょうか?
ムカデの生態
日本に生息しているムカデは約130種類といわれています。
とにかくインパクトの強い足の数!!
ムカデの足は種類によって様々で、イシムカデ目には15対、オオムカデ目には21~23対、ジムカデ目には30~なんと!!170対ついているものもいるのだとか。
170対もついているとなると、結構グロテスクな域に入ります‥‥
彼らは普段じめじめとした土の中や枯れ葉の下などを好んで住んでいます。
夜行性で、エサの捕獲は基本的による行います。
エサは昆虫などを顎にある毒腺から毒を出して捕食します。
主に小さな昆虫などを捕食しますが、大きいムカデになると野ネズミなどの小型の哺乳類にまで挑むものもいるのだとか。
繁殖時期になると交尾しますが、オスは交尾後すぐにいなくなってしまうのが実態のようです。
メスはその後、卵が快適な環境にいられるように、卵を背中に背負ってあちこちを歩き回り、一匹で卵を守り続け、孵化させるわけです。
卵からかえったムカデたちは間もなく自分で餌をとれるようになると親元から離れます。
その後、越冬を繰り返しながら3年ほどかけて成虫になり、3~8年ほど生きるといわれています。
昆虫としてはかなりの長寿です。
ムカデのつがい行動都市伝説
先にも書いたように交尾を終えるとすぐに逃げ出してしまうオスですから、つがいで行動しているというのはやはり伝説にすぎないよう。
もし実際、2匹のムカデがうろうろしていたら、それは親子と考えた方が良さそうです。
ムカデの被害
ムカデは毒腺を持っていて毒を出して捕食することは先にも書きましたが、時には私たち人間もその毒の被害にあうこともあります。
ムカデはゴキブリなども捕食しますので、家の中に侵入して獲物を狙うこともしばしば。
靴の中など丁度暗くて潜んでいるにはぴったりの場所。
そんなことも知らずに靴を履いたら、びっくりしたムカデに噛まれてしまうということもあるそうです。
それ以外にも思わず掃除中に噛まれてしまったり、いつの間にか攻撃されていたり・・・。
人によってはハチに刺されたほどの痛みを伴う方もいるようです。
赤ちゃんなど小さいお子様は特に注意が必要。
もし、噛まれてしまったら、即座に毒を洗い流し、抗ヒスタミンの入ったステロイド系の軟膏などを塗るしかないのですが、それほどの痛みを感じるならば、まずは噛まれる前に予防をしておきたいものです。
ムカデの侵入防止と駆除対策
ムカデはジメジメとした暗い場所を好みますので、家の周りをぐるっと見渡して、葉っぱや草など、また瓦礫なども、綺麗に取り除くのが良さそうです。
そのうえで粉状の薬剤を散布しておくと強力です。
しかし、雨が降ると洗い流されてしまうので、雨の影響の少ない建物の壁などにも液体用のスプレーなどを振りかけておくと良いでしょう。
ドアや窓などに隙間のある場合は、そこにも散布が必要です。
それでも万が一家の中に入ってきてしまったら、その時はスプレータイプの殺虫剤や-80℃ほどで瞬間冷却するスプレーを振りかけましょう。
勇敢な方は割りばしや軍手などで掴んでしまいそうですが、万が一この時にムカデに傷をつけたりすると物凄いにおいを発するものもいるので注意です。
これは仲間に危険を知らせるためのフェロモンを大量に出す為と考えられています。
スプレーなどをかけた直後もまだ、力は残っているのですぐに安心して近寄ったりせずにじっと、動かなくなるのを待ちましょう。
(ライター ナオ)