奇妙だけど綺麗で美しい生物がいるとすればそれはきっとこのクラゲのことではないでしょうか。
こちらはアオミノウミウシという生物なのですが、実はこれ「ウミウシ」です。
アオミノウミウシは、あまりにも奇抜な形で色鮮やかで綺麗な青色をしているのが特徴で、ポケモンのゲームにキャラクターとして登場してきてもおかしくない生物です。
今回はアオミノウミウシの詳しい生態について紹介したいと思います。
アオミノウミウシの特徴
アオミノウミウシの特徴はいくつかありますが、中でも目立った特徴がこちら
- 青色の美しい体
- ドローンやポケモンに登場するような体
- 猛毒のカツオノエボシやギンカクラゲを捕食。捕食して得た毒を使って獲物を捕まえる。
といった特徴があります。
アオミノウミウシの生態
アオミノウミウシは、名前の通りウミウシの仲間です。
とは言われても、皆さんが普通にイメージするウミウシの姿からはだいぶ離れているので驚かれる方も多いかと思います。
まるでドローンなどの小型飛行機やポケモンのキャラクターとして登場しそうな奇妙な形が特徴的です。
また、体長は小さく2cmから5cmほどと小さく、海上近くを浮遊する特性があります。
優雅に泳ぐその姿から、アオミノウミウシは別名「ウミツバメ」とか「海の守護神」とか「青い竜」とか「青い天使」とも呼ばれています。
アオミノウミウシは、熱帯の海を好み日本だと小笠原諸島や南西諸島などに生息しています。
アオミノウミウシは外洋性なので沿岸部で見ることは少ないものの、たまに漂流してやってくるアオミノウミウシもいるので運が良ければ見られることもあります。
アオミノウミウシの大好物はカツオノエボシやギンカクラゲといった猛毒を持つ種類のクラゲで、それ故アオミノウミウシを見かけても安易に触るのは、アオミノウミウシが捕食したカツオノエボシやギンカクラゲの毒を触るのと同じことになってしまうので大変危険です。
美しいものに毒があるという教えを体現しているのがこのアオミノウミウシです。
アオミノウミウシに繁殖期がない!?
アオミノウミウシは決まった繁殖期がないことでも知られています。
アオミノウミウシは、毎日数千個単位の卵を外洋に撒き散らすという、まさに数で勝負する生存戦略を取っている生物なのです。
アオミノウミウシはどこで観られる?
アオミノウミウシが生息しているのは外洋なので滅多に見ることは出来ませんが、ちょっと前に新江ノ島水族館がアオミノウミウシがギンカクラゲを捕食するシーンを捉えた様子を公開したことで話題になっていましたね。
そのほか、現状アオミノウミウシが観られる水族館や飼育方法なども少ないのが現状のようです。
アオミノウミウシを飼育している施設や個人が完全に0という訳ではありませんが、アオミノウミウシを入手できたとしても、アオミノウミウシが好んで食べる猛毒をもつギンカクラゲやカツオノエボシを継続的に与えることは個人レベルでの飼育となると相当難しく結果的にアオミノウミウシの飼育ハードルは高くなってしまうと思います。
どちらも刺されたら命を落としかねない危険なクラゲですからね…
アオミノウミウシのまとめ
アオミノウミウシは綺麗な青色が特徴的なウミウシです。
残念ながら気軽にお目にかかることができる生物ではありませんが、熱帯域の海岸を散歩している時に漂流してきたアオミノウミウシを見かけることがあるかもしれません。
その場合は毒を持っている可能性もあるので下手に触るのは危険ですが、私も機会があればぜひ間近で見てみたい生物です。
(ライター Sugi)
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