毒を持つ虫の代表格と言えば「サソリ」ですが、それによく似た「サソリモドキ」という虫をご存知ですか?

サソリに似ているとういことは、毒を持つ危険な虫なのでしょうか。

もし遭遇してしまった時のために、今回はサソリモドキの生態や、危険なのかということについてまとめてみました。

サソリモドキの生態

サソリモドキは「世界三大奇虫」のうちの一つ。

サソリとクモを足して二で割ったような、奇妙な外見をもつ虫で、ヨーロッパ・オーストラリア以外の熱帯から亜熱帯地方に分布しています。

 

サソリと言うと砂漠や暑い地域の生き物だというイメージがありますが、サソリモドキは日本にも生息しているので、実際に見たことがある人もいるかもしれませんね。

国内では九州南部から沖縄にかけて生息しており、湿った暗い場所を好むため、倒木や岩の下などで見つけることができます。

姿がサソリに似ていると言っても、似ているのはどちらかと言えば上半身。

 

サソリのようなハサミを持ち、これを使って獲物を捕食します。

サソリモドキの下半身はクモのように丸みを帯びており、その先端には細いひも状の尾があります。

 

この尾の形状から「ムチサソリ」とも呼ばれているんですよ。

サソリモドキは夜行性で、昆虫やミミズ・ナメクジなどを餌とする肉食性です。

 

捕らえた獲物は歯とハサミを使って砕き、一部消化しながら接触します。

ゴキブリなどの害虫を食べてくれるため、益虫としての一面も持ち合わせていますが、サソリモドキ自体がすでに気持ち悪いですよね…。

家にゴキブリがいるのとサソリモドキがいるの、どっちが良いかと聞かれても、「どっちも嫌」という結論に達しそうです。

サソリモドキに毒はあるのか

気になるのは毒があるのかないのかと言う点ですね。

なんだか毒を持っていそうな尾もあるし、サソリに似ているし、毒を持っていそうな気がしてきます。

しかし、意外にもサソリモドキは毒を持っていないのです。

 

じゃあ安全な虫なんだな…と油断してはいけません。

毒はないものの、危険を感じると尾の付け根から酢酸・カプリル酸の混合物を噴射するのです。

 

もしこれが皮膚に触れると火傷のような炎症が起こり、目に入った場合は角膜炎などを引き起こす場合もあります。

酢酸というのは要は「お酢」ですので、そこから英名では「ビネガロン(お酢=ビネガー)」と名付けられたんだそうです。

 

基本的にサソリモドキは積極的に人に攻撃をすることは無いので、こちらから何か刺激しない限りは大丈夫。

見かけてもむやみに捕まえたり、刺激したりしないようにしましょうね。

ペットとして飼えるのか

世界三大奇虫と呼ばれるほど奇妙な見た目、大概の人は「気持ち悪い」と思うはずですが、中には観賞用として飼育している人もいます。

暖かい地域の生き物なので温度に注意が必要ですが、飼育自体はさほど難しくないようです。

 

虫用のプラケースにピートモスなどを床材として敷き、隠れ家となる石や枝などを入れてあげれば棲み家は完成。

餌もダンゴムシやコオロギなど、比較的手に入りやすいものばかりなので、餌に困ることもありません。

 

湿った場所を好むので常に湿度の高い状態にしておくのがベストなようですが、水入れなどは溺れてしまう危険性があるため、水苔などを使って水分補給をさせるのが良いようです。

 

飼育が簡単だと言っても、一応人に害を与える面もあるので、取り扱いには十分注意しましょう。

決して脱走などさせないように!

サソリモドキについてのまとめ

奇妙な生き物、サソリモドキ。

世界三大奇虫と言われるのも納得の気持ち悪さですね。

 

好んで飼育している人がいると言っても需要はとても少ないため、購入する場合は1000円前後で手に入るらしいです。

もし興味がある人は、飼育してみてはどうでしょうか。

(ライター もんぷち)

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