別名デスストーカーとも呼ばれている、「オブトサソリ」をご存知ですか?
日本のSF漫画にも登場し、注目されています。
サソリ界で最強の毒をもつ「オブトサソリ」の恐怖をご覧ください。
「オブトサソリ」とは?
「オブトサソリ(尾太蠍)学名:Leiurus quinquestriatus」は、節足動物鋏角亜門サソリ目キョクトウサソリ科に属するサソリです。
ヨーロッパや中東・オーストラリア大陸の熱帯地域に生息しています。
オブトサソリは英名”Deathstalker(デスストーカー)”
日本語訳すると、”死のストーカー”という意味です。怖っ!
オブサソリはサソリの中でも、人間が死ぬほどの最強の毒を持っています。
狙った獲物は執念深く追いかけるストーカーサソリです。
「オブトサソリ」の体の特徴
日本名の通り、オブト=尾太ということで、体に比べて尾が太いです。
この尾を振って、敵から身を守ります。
尾を高らかに振り上げて、防御するんですよ。
獲物を捕らえるときにはもちろん尾を使います。
尾にある毒針で敵を刺し、猛毒を注入します。
オブトサソリの体長は基本的に5~10cm程で、最大でも11cmで、細身です。
サソリ界では小型から中型の大きさになります。
体の色は黄色や緑色で薄く、尾の先が黒色をしているのが特徴です。
オブトサソリが持っているハサミは小さめです。
「オブトサソリ」は素早い!
オブトサソリは夜行性なので、夜に活動し、昆虫や小動物などを食べます。
昼間は岩の石の下や巣穴にそっと潜んでいます。
オブトサソリは動きがとても早いと言われています。
方向転換するスピードも速く、走る時も、かなりのスピードで進んで行きます。
「オブトサソリ」は獰猛!
オブトサソリが恐れられている理由のひとつに、オブトサソリの性格が上げられます。
オブトサソリの性格はとても攻撃的です!
気がとっても荒くて、乱暴で、しかも狙った獲物に付きまとって絶対に逃さない、めちゃくちゃ危険なサソリです。
「オブトサソリ」の毒
オブトサソリの毒には、アジトキシン・カリブドトキシン・スキラトキシンの神経毒が含まれています。
この毒は、神経が麻痺し、発声障害が置き、心臓発作、呼吸困難になって窒息死すると言われています。
実は、人間がオブトサソリに刺され、その毒での死亡例があるんです!
大人がオブトサソリに刺されると、耐えられないほどのものすごい激痛に襲われます。
子どもは、発熱や痙攣、呼吸困難などの死に至るような危険な症状が現れます。
ヨーロッパ産のオブトサソリはそこまで毒性は強くありませんが、
北アフリカ産や中東産のオブトサソリの毒性は特に強く、死に至る可能性があると言われています。
世界のサソリ被害のうち75%がオブトサソリの被害で、そのオブサソリの被害を受けているのが、北アフリカや中東です。
毎年多くの人々がオブトサソリの被害にあっています。
「オブサソリ」に似ている「セスジサソリ」
「セスジサソリ」(英名:サハライエロースコーピオン)というオブサソリに似たサソリがいます。
オブトサソリにとてもよく似ていて間違えられることも多いそうです。
オブトサソリ程の猛毒ではないですが、セスジサソリも毒を持っています。
このセスジサソリは、日本への輸入を禁止されています。
「オブサソリ」は飼えるの?
サソリはペットとして飼え、とても人気があります。
ですが、毒性が強いオブトサソリは、危険性が高いため、2006年から日本での輸入は禁止されています。
ですので、オブサソリはペットとして飼うことができません。
オブトサソリの攻撃的な性格が、サソリ飼育初心者には向いていないことも理由にあるそうです。
非常に危険なオブトサソリ。
中近東に行かれる際はくれぐれも「オブトサソリ」にご注意ください。
(ライター 雲呑)