ミミズみたいにウニョウニョしていて、ウインナーみたいにムニュムニュしている「ホシムシ」は、海に暮らす生き物です。
化石の記録も残されているようなので、かなり昔から生存していたようです。
そんな「ホシムシ」を調査していきましょう!
「ホシムシ」とは?
ホシムシは、星口(ほしくち)動物とも呼ばれ、体が細長くて蠕動運動で移動する海の無脊椎動物です。
約250種がいると言われています。
ホシムシはすべての種類が底生生物です。
温暖を好み、世界中の色々な海に住んでいます。
日本の海でも見られる事ができますよ。
海岸でも深海でも住む事ができ、石の下や砂のなか、海藻の根元にもいます。
巻貝の殻を住みかにしているホシムシもいます。
「ホシムシ」の名前
ホシムシは漢字で”星虫”と書きます。
星の虫だなんて、とってもロマンチックな名前ですね。
ホシムシの口が星形になっていることが名前の由来だそうです。
体をプーっと膨らませるとピーナッツに似ているので、英名はpeanut worm(ピーナッツワーム)と言います。
ピーナッツっという名前もチャーミングでかわいいですね♪
和名も英名も素敵な名前ですが、今で言うとキラキラネームかも!?
「ホシムシ」の特徴
ホシムシの体長は基本的に3cm~20cm程の長さですが、1cm程の小さなホシムシや、50cm程の大きなホシムシもいます。
細長い体は、ミミズやソーセージのようです。
長い体はホシムシ同士で絡まってしまうこともしばしばあるそうです(笑)
左右対称の体をしていて、くすんだ色をしているホシムシが多いです。
体表はキューティクルに覆われていて、突起や棘があったりします。
体の先端は口になっていて、口の周りにある触手が開くときに星形になります。
名前の由来通りです。
アップで星形を見てみると・・・ちょっとイケナイ形に見える方もいるかもしれません(笑)
自己判断にお任せしますが・・・
そして背側にも触手がたくさんあります。
体の中にはたくさんの消化管があり、肛門と繋がっています。
ホシムシにはきちんとした血管は見つかっていないのですが、赤血球は持っているんですよ。
そして小さな脳もあります。
「ホシムシ」の繁殖
ホシムシは有性生殖が一般的です。
夜間に行為をすることが多く、海水の中で体外受精するんです。
精子と卵子が海水に浮かびながら受精するんですよ。面白いですね。
また、優れた再生能力を持っている一部のホシムシは、無性生殖することがわかっています。
「ホシムシ」は珊瑚と仲良し♪
ホシムシと珊瑚は相利共生しています。
ホシムシは珊瑚の内部にある渦巻形の空洞に棲み込んで、珊瑚を引きずりながら動き回っています。
そして珊瑚が砂泥中へ埋没しないように救出します。
珊瑚はホシムシに家を貸してあげて、敵から守ってあげています。
お互いが生きていくために協力し合う素敵な関係です。
「ホシムシ」は食べられる?
実はホシムシは、食べられるんですよ!食用です。
見た目はミミズみたいなので、ミミズを食べるようで気持ちが悪いですが。
中国ではとっても美味しい料理として食べられています。
ニラやなどの野菜で炒めたり、お酢を付けて食べたりします。
ゼリーのように固めて食べる土筍凍(どじゅんとう)と呼ばれる料理もあるんですよ。
日本ではホシムシの仲間のスジホシムシをタイやスズキなどの釣用の餌にしています。
フィリピンのマクタン島でじゃスジホシムシがたくさん取れますが、スジホシムシは苦いので食べられることはありません。
ですが、滋養強壮の薬として使われています。
中国に行かれたときは是非、ホシムシ料理を食べてみてください!
本場の味はとても美味ですよ♪
(ライター 雲呑)