深海には人間が想像も出来ないような奇妙だけど美しい生物が沢山いますね。
今回は深海生物のクシクラゲについて紹介しますが皆さんは知っていますか?
多くの人にクラゲの仲間だと思われています。
一見クラゲのように見えますが、でも良く見ると違います。
そんな不思議なクシクラゲの生態や特長を紹介していきます!
深海で発見されたクラゲ?!クシクラゲって一体なに?
クシクラゲは有櫛動物なので、刺胞動物門に属するクラゲとは別物です。
クシクラゲはクラゲのように刺したりしないのも特徴です。
傘のようなものは無く、体に櫛が8列あるのでその櫛を使って泳いでいます。
体長は小さなもので15㎝で、大きいものだと30㎝近くはあるそうです。
見た目は卵のように丸い形か縦長のウリ型が多いですが、カブト型や帯状など形は色々あります。
生息地域は特になく様々な国に生息しているようです。クシクラゲ類に属する種類は150種程発見されています。
ちなみにクシクラゲの仲間であるカブトクラゲは日本に多く生息していますよ。
さて、クシクラゲの最大の特長は虹のように7色に光る事です!それが凄く綺麗なんですよ!
クシクラゲは反射板のようなものを持っていて、それが光を反射しているんだそうです。
恐らく深海で生きているからこそ進化してこの様な生態が出来上がったんでしょうね。
しかしクシクラゲは深海生物なんですが、浅い所に上がってくる事もあるんだとか。
環境の変化に臨機応変に対応出来るように作られている生物なんです。
クシクラゲの触手には粘着性があり獲物を捕らえる時は、この粘着を利用して捕まえます。
主に食べているものは小さな魚や他の生物の卵や甲殻類です。
この様な生物は消化したあと口から吐き出す事が多いのですが、クシクラゲの体は発達していて肛門があるのでそこから不要なものを排出します。
基本的には単独行動派でフワフワ浮いている事が多いですが、他の生物に寄生して生きるものもいるみたいです。
クシクラゲが原因で15万人の失業者が出た?!クシクラゲと人間の関係
クシクラゲにまつわる事で有名な話があります。実際にあった話です。
70年代頃からバラスト水を介して、クシクラゲが黒海に侵入しました。
80年代に入ると徐々に繁殖していき黒海がクシクラゲで埋め尽くされる程の数がいたそうです。
黒海にはクシクラゲの天敵も居なく、大好物であるアンチョビー(いわし)が沢山居るので居心地が良かったんですね。
しかし困ったことに、クシクラゲが好き放題アンチョビーを食べるせいで減少し漁師がアンチョビーを捕まえられなくなって来たのです。
この当時はアンチョビーは貿易するにあたって大変貴重な材料でした。
クシクラゲはたったの数年でアンチョビーを絶滅に近い状態にし、漁師も仕事が無くなってしまい貿易も破綻してどんどん追い込まれていったそうです。
失業者は15万人以上にもなったと言われています。
そもそも何故クシクラゲは黒海に侵入して来たかと言うと、海洋汚染が大きな理由です。
海に住む生き物は自身がいる場所の水が汚染されると生きていく事が出来ないので、綺麗な水を求めて移動します。
黒海に移動してきた事によって最終的には人間が大きな被害を受けましたが、人間の手によって海が汚染されなければこんな事も起きなかったと思います。
今現在でも水の汚染などによって、絶滅に追いやられている生き物も沢山存在するので小さな命が安心して生きられるように考えて行かなければいけませんね。
クシクラゲ まとめ
クシクラゲが原因で過去にこんな大事件が起きていたとはビックリですよね!
もしクシクラゲに興味を持たれた方は動画なども沢山あるので見てみて下さい。
光っている姿が凄く綺麗ですよ。