ジャンボタニシの生態

ジャンボタニシは学名をスクミリンゴガイという淡水系の大型巻貝です。

オスは殻の高さが25㎜ほどで、メスは更に大きく30㎜の状態が性成熟した状態の大きさ。

その後更に成長し、生態は殻高が50~80㎜に達します。

 

自然分布としては南アメリカのラプラタ川流域に生息していますが、原産地以外の世界各地に移入し定着しています。

巻貝として歩行速度が速く、雑食性で水中の多くの有機物を摂食します。

 

水面から離れた植物体の表面や岸辺の岸壁に産卵します。

卵は多数が固まった卵塊の状態になり、陸上の乾燥に耐えうる硬い殻を形成します。

 

色は鮮やかなピンクで大きさは5㎝ほどにもなり、付着した場所からは簡単にはがれないようになります。

卵内部は神経毒で満たされていて、万が一人間が食べてしまった場合は苦みを感じます。

 

鮮やかなピンク色は一種の警告色でもあるわけです。

孵化は酸素を必要とするために水中ではできません。

 

2週間ほどで孵化した後、幼体は2ヶ月で性成熟します。

成体は鰓呼吸と肺のような器官の酸素を利用する2つの方法で行われ、乾季などに水中から離れても簡単には死亡しません。

耐寒性はそれほど高くなく、大きな個体であれば日本でも越冬出来るようですが、小さな個体は冬の間に死んでしまいます。

ジャンボタニシの天敵

ジャンボタニシの天敵は魚類、鳥類、捕食性の水生昆虫、大型甲殻類、亀などです。

日本ではカルガモやスッポン、コイなどがジャンボタニシを捕食するとして、大量に発生して困っているところでは、意図的にこれらの生物を放す取り組みも行われているようです。

現地の南アメリカでは、神経毒をものともしないヒアリが卵のジャンボタニシを捕食するとして、唯一の天敵とされています。

人間とジャンボタニシの関係

日本に食用として持ち込まれたのは1981年が最初でした。

台湾から長崎県と和歌山県に初めて持ち込まれ、1983年には養殖場が35都道府県の500か所にも作られましたが、需要が上がらず、のちに廃棄されるようになりました。

 

1984年以降は有害動物に指定され、廃棄されたり養殖場から逃げたものが野生化して分布を広げています。

外来種なので要注意外来生物にしも指定されています。

ジャンボタニシの農業被害

ジャンボタニシは水田に生息し、稲を食害します。

東アジア、東南アジア各地で稲の害虫とみなされ、生息地では用水路やイネなどに産み付けられるピンクの卵が目立ち、日本の伝統的な風景の美観を損ねるとの指摘もあるほど。

 

しかし一方ではイネの成長初期の段階の天然の除草剤として利用が可能であるとして、ジャンボタニシに田植え食後の雑草を食べさ、その後水を張るというやり方をしている人もいるのだそう。

ジャンボタニシの調理方法

食用としても利用することが出来るが、広東住血線虫などの寄生虫が宿していることがあるので、注意が必要。

しっかりと塩で茹で上げてから、軽くいためたりすれば、美味しく食べられようです。

飼育するなら・・・・

ジャンボタニシを品種改良したゴールデンアップルスネークは飼育用の品種として有名です。

彼らは水槽内の苔をとる掃除屋として水槽内に投入されることが多いようですが、水草が必要な場合には逆に水草がすっかり食べられてしまうことになるので注意が必要です。

ジャンボタニシの生態と天敵

ジャンボタニシは学名をスクミリンゴガイという淡水系の大型巻貝。

卵内部が神経毒で満たされた5㎝ほどの塊の鮮やかなピンク色の卵を産む。

日本には1980年代に食用として輸入され、それ以後定着した。

 

日本においての天敵はカルガモやスッポン、コイなど。

原産地ではヒアリがジャンボタニシの卵を捕食する。

水槽の中の掃除屋的役割で、水槽で飼育する人もい多い。

(ライター ナオ)

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