紛らわしい動物シリーズ、「ヤマトヌマエビ」と「ミナミヌマエビ」の違いがわかる人はいますか?そもそもエビなんて「エビ」しかしらないと言う人なら、もちろんわかりませんよね?

しかし、 「ヤマトヌマエビ」と「ミナミヌマエビ」はペットとしても人気があるということで、ここでこの2種類に特徴や違いについて説明してみましょう。

ヤマトヌマエビってどんなエビ?

ヤマトヌマエビはエビ目ヌマエビ科に分類しているエビの一種です。インド太平洋沿岸にいる淡水生のエビで、日本産のヌマエビ科では大きな種であり、ペットとして人気があります。

成体での体長はオスが35mm、メス45mmほどでメスの方が大きいという種類で、なんと50mm以上のメスもいることがあります。体の色は濃く、ずんぐりした体つきです。

 

黒い複眼を持ち、鋸歯のような棘が上縁11〜27個、下縁4〜17個あります。5組の脚は短く固く、このうちの前の2組の先端には小さな鋏があります。

半透明の淡青色〜緑褐色の体色となっていて、しっぽの中央には黒い小斑、両端にも黒い斑点があります。

 

体側に赤い斑点が並んでいますが、オスは点線状、メスは破線状となっています。個体によって背中に黄色の細い線が尾まであるものもいます。

トゲナシヌマエビとは似ていますが、やや小さめで体に斑点がない点で区別できます。

 

雑食性で藻類・小動物・生物の死骸、それらの破片など、何でも食べます。歩脚にある鋏によって餌を小さくして、口に運ぶという動作を繰り返して食べます。

小さい餌は顎脚・歩脚で抱き、大顎で齧ってから食べます。

 

夜行性で夜に餌を求めて動きし、昼間は岩等の陰に潜んでいます。人間が捕獲するときは、それらの中に「タモ網」を差し込むことで捕まえられます。

エビ類は水から出したとき、腹部の筋肉でピチピチと跳ねますが、ヤマトヌマエビはなんと歩きだすのが面白い特徴です。

 

ヤマトヌマエビは熱帯魚と共に飼う「タンクメイト」として流通しています。

わりと丈夫なので飼育しやすいものの、幼生の場合は汽水または海水でなければ成長しないので、繁殖させるのが難しくなっています。

ミナミヌマエビってどんなエビ?

対してミナミヌマエビは、十脚目のヌマエビ科に分類しているエビの一種です。
産卵は淡水中で行って、その生涯を淡水域で過ごす、陸封型ヌマエビです。

 

体長はオスが20mmでメスは30mm未満ということで、ヤマトヌマエビより小型ということになります。

額角が長く、鋸歯のような棘が上縁に通常13-15個、下縁に通常3-6個ありますが、先端近くに棘はありません。

 

脚は短く、前の2組には先に小さい鋏を持ちます。

背中に白っぽい線が尾まであり、線をはさんでいるかのようにハの字型の模様が並んでいます。

 

若い個体・オスは半透明で普通のエビと見分けにくいものの、メス成体は体色変異があり、茶色・緑黒色のものもいます。

流れがゆるい川・池の水草がある所に生息しています。ダムのような建物はヤマトヌマエビの分布域ではありませんが、逆にミナミヌマエビには適した場所になるのも違いです。

 

ミナミヌマエビはスジエビのように釣りの活き餌
となっていますが、アクアリウムにおけるタンクメイトにもなっています。

「ヤマトヌマエビ」と「ミナミヌマエビ」の違いまとめ

「ヤマトヌマエビ」と「ミナミヌマエビ」の違いを端的にまとめてみましょう。
「ヤマトヌマエビ」は「ミナミヌマエビ」よりも大きめな体長であり、ヤマトヌマエビが両側回遊の性質があるのに対してミナミヌマエビは生涯を淡水域で過ごしています。

 

両方ともタンクメイトとして飼育されることがありますが、ヤマトヌマエビは水槽で繁殖させにくい面がありますが、ミナミヌマエビは環境さえ整えれば繁殖させることができます。
コケ取り能力はヤマトヌマエビのほうがよいとされています。

ペットとして人気があるエビです

「ヤマトヌマエビ」と「ミナミヌマエビ」の違いについてでした。

ぱっと見でもわかる違いといえば大きさがちょっと違うくらいですが、素人にはやはりわかりずらいですよね。

熱帯魚とかを飼っている人なら、わかる/知っている人もいるのでしょう。

ライター名:nabex
任意ライター名:nabex