田んぼや池の隅っこで見かける「ザリガニ」
小さな頃、捕まえて遊んだりしませんでしたか?
今回はザリガニの中でも日本の固有種である「二ホンザリガニ」についてです。
ニホンザリガニはどこで採集できるのでしょうか?
二ホンザリガニの生態と、二ホンザリガニがどこで採集できるのかを詳しく紹介していきたいと思います。
二ホンザリガニとは?
「ニホンザリガニ(Cambaroides japonicus)」とは、十脚目アメリカザリガニ科アジアザリガニ属のザリガニです。
゛ヤマトザリガニ゛と呼ぶこともあります。
日本には3種類のザリガニが棲んでいます。
そのなかで二ホンザリガニは、日本の固有種です。
日本の北海道、青森県、岩手県、秋田県に生息しています。
秋田県の大館市にある二ホンザリガニの生息地は、国の天然記念物に指定されています。
二ホンザリガニは生息数が減っているので、絶滅危惧種2類に指定されています。
二ホンザリガニの形態
二ホンザリガニの大きさは、体長が5~10センチになります。
アメリカザリガニよりも小さな体をしています。
体形はずんぐりしていて、脚も太いです。
体の色は茶褐色や暗褐色です。
ハサミや甲羅、頭にトゲはありません。
ハサミは丸くて大きいです。
二ホンザリガニの生態
二ホンザリガニは広葉樹や落葉樹のある山の、冷たくきれいな水に棲んでいます。
水温が20度以下の湖沼などの巣穴にひっそりと潜んでいます。
二ホンザリガニの餌は落ち葉です。
ですので、樹の近くに棲んでいるんですよ。
二ホンザリガニの繁殖期は春です。
メスは2~3ミリの卵を30~60個産卵します。
産んだ卵はメスがお腹で抱えて、孵化するまで守ります。
孵化した赤ちゃんは、大人と同じ形をしています。
赤ちゃんが成長して体長が4センチになるまでに2~3年、繁殖できるまでになるには5年かかります。
二ホンザリガニはアメリカザリガニに比べて産卵数も少なく、子の成長も遅いです。
脱皮の前なると、外骨格と呼ばれる体を覆う殻の炭酸カルシウムを回収して、胃の中に胃石を作ります。
脱皮の後に胃石は溶けて、新しい外骨格に吸収されます。
この胃石は、脱皮後のザリガニ自身を守るための様々な栄養素や免疫をまとめたものです。
二ホンザリガニはどこで採集できるの?
二ホンザリガニは日本の北海道、青森県、岩手県、秋田県に生息しているので、その県に行かなければ採集することはできません。
二ホンザリガニは山地の周辺から湧水がわずかに流れる沢のところ、特に下草や広葉樹がたくさん茂っているところにいます。
石の下に隠れていたり、巣穴に潜んでいたりするので、クワなどを使って見つけましょう。
二ホンザリガニがいるところはぬかるみなどがあり、足場が悪いので気を付けてくださいね。
二ホンザリガニの利用方法
二ホンザリガニは釣りの餌に使われていました。
また、民間療法の薬として使われていました。
二ホンザリガニには、カルシウムが多く含まれていて、色々な栄養が凝縮されています。
肺病や眼病などに効果があるそうです。
今は生息数が少なくなったのでほとんど食べませんが、二ホンザリガニは昔、食用にもされていました。
よく加熱して食べると美味しいのだそうですよ。
二ホンザリガニはどこで採集できるのかについて まとめ
二ホンザリガニの生態と、二ホンザリガニがどこで採集できるのかを詳しく調べてきましたが、いかがでしたでしょうか?
二ホンザリガニは小型で暗褐色のザリガニです。
日本の北海道、青森県、岩手県、秋田県にしか生息していないので、その県に行かなければ採集できません。
二ホンザリガニは落ち葉を食べるので、広葉樹などのある冷たくてきれいな水の中の巣穴に潜んでいます。
(ライター 雲呑)