小さくて飼いやすく、手に入りやすいカメということで人気なのが、「オオアタマヒメニオイガメ」。
名前だけみるとあまり可愛いイメージが湧いてきませんが、じつは魅力たっぷりのとても可愛いカメなんです!
小さくて可愛いカメをご所望なら、ぜひこのオオアタマヒメニオイガメをおすすめしたい。
今回はそんなオオアタマヒメニオイガメの生態や、飼育について詳しく見ていきたいと思うので、興味がある人はぜひ読んでみてください。
オオアタマヒメニオイガメってどんなカメ?
オオアタマヒメニオイガメは、アメリカに生息しているニオイガメの一種です。
「ニオイガメ」というのはその名の通り、身の危険を感じると臭いにおいを出すのが特徴。
それに加えて頭が大きいこと、全体的には体が小さいことから、オオアタマヒメニオイガメという名前が付けられました。
個体によってはかなり頭が大きくなるので一見アンバランスに見えますが、それがマスコット的で可愛いとも言えます。
甲長は最大でも13㎝ほど。
国内で最も一般的なカメと言えば「ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)」ですが、彼らが最大で30㎝近くなるのに比べると、オオアタマヒメニオイガメがかなり小型のカメだということがわかりますね。
同じヒメニオイガメの亜種で、「スジクビヒメニオイガメ」というものがいますが、見分けるポイントはいくつかあります。
まず甲羅がドーム状であること。
そして甲の「キール」と呼ばれる稜線が3本であることや、頸部に筋状の斑紋がないことなどで見分けることが可能です。
オオアタマヒメニオイガメは湖、河川、池、湿原など、比較的流れの少ない流水域を好み、厚い時期になると水底の泥の中に潜ります。
食性は雑食で果実、藻類、水草、甲殻類、貝類、昆虫、動物の死骸などを餌としますが、比較的動物食の傾向が強いようです。
これが飼育しやすい理由の一つですね。
餌に困るということはまずないでしょう。
ただし、攻撃的な性格をしており、飼育下では共食いをすることもあるので気を付けなければなりません。
小さく可愛らしい見た目に反して、けっこう荒い性格をしているのですね…。
その点だけは「こんなはずじゃなかった」とならないように、しっかりと認識しておいてください。
オオアタマヒメニオイガメの飼育について
さて、オオアタマヒメニオイガメがどんなカメかがわかったところで、次は飼育について見ていきましょう。
いくら飼育しやすいカメとは言え、行き当たりばったりで飼育することのないように、しっかり見ていってくださいね。
値段は?
珍しいカメというわけでもなく比較的多く流通していますが、価格の相場は1万~3万円程。
大きさや甲羅の美しさなどによって、多少価格に差があるようです。
餌は何を与える?
基本的には、カメ用の人工飼料でOKです。
おやつや副食として、乾燥エビや貝類(タニシなど)、小魚などを与えるのも良いでしょう。
成長に従って、貝類など硬いものを好む傾向が強くなるようです。
くさいの?
ニオイガメは、その名の通り危険を感じると臭いにおいを出すカメのこと。
しかしオオアタマヒメニオイガメを含め、他のニオイガメもペットとして普通に飼育する場合にはにおいを出すことはほとんどありません。
(無理に触ったり、いじめたりした場合は別ですが…)
飼育設備は?
小型のカメではありますが、水槽は60㎝はある方がベスト。
床材として小石などを敷き、水が深い部分と浅い部分、そして陸地を作ってあげましょう。
カメは水をよく汚すので、ろ過装置をつけるか頻繁な水替えが必要です。
また幼体の場合はヒーターなどでの保温が望ましいですが、成体は必要ありません。
その他気を付けること
日光浴が必要なので、日当たりの良い場所に水槽を置くか、バスキングライトを設置しましょう。
飼育下では共食いをしたりケンカをしたりする場合があるので、基本的には単独で飼育してください。
繁殖等で複数飼育をする場合は、相性をよく見極めて、ケンカをするようならすぐに別々の水槽に離せるようにしておきましょう。
オオアタマヒメニオイガメについてのまとめ
変な名前の割には、とても可愛くて魅力的なオオアタマヒメニオイガメ。
飼育もいくつかの点に気をつけさえすれば、難しいことはありません。
もしも限られたスペースで手のかからないカメを飼いたい!と思っている人がいたら、オオアタマヒメニオイガメを選択肢に入れてみてはどうでしょうか。
(ライター もんぷち)