皆さんはツマキシャチホコと言う昆虫をご存知でしょうか?
あまり聞きなれない見慣れないので知らない方も多いと思います。
正直見た目は蛾なので…個人的には気持ち悪いです。
今回はそんなツマキシャチホコの生態について詳しく紹介していきたいと思います。
ツマキシャチホコって一体どんな虫?~生態や特徴について~
ツマキシャチホコの生態は、チョウ目シャチホコガ科に属する昆虫です。
生息地は、北海道・本州・四国・九州で、外国では、対馬・アムール・朝鮮半島・中国などに生息しています。
ツマキシャチホコの幼虫の見た目はオレンジ色で毛が生えていて毒々しい雰囲気を持っていますが毒は持っていません。
体長は3.0㎝程の大きさで、普通の毛虫よりも色が派手なのと橙褐色の四本の線を持っているのが特徴です。
幼虫が餌にしているのはクヌギ・コナラ・アベマキ・ナラ・カシなどの植物です。
集団を形成して生活する習性があるので、一見気持ち悪い・怖いといったマイナスイメージを持たれがちです。
成虫になると、開張48mm~75mm程の大きさになり、前翅尖端に黄白色帯があるのが特徴です。
成虫は年に一回、6月中旬~8月頃に姿を現し、幼虫はクヌギ等の葉に群生し、地中で蛹になって冬を越します。
ツマキシャチホコの成虫の特技は「擬態」で、羽を閉じているときは枝にしか見えないくらい見事な擬態をします。
※擬態とは、他のものに様子を似せてその姿を隠す事。周囲の物に似た色・形に化ける事です。
ツマキシャチホコを含め蛾は天敵が多く、特に鳥類などに捕食されやすいので、ツマキシャチホコの様に擬態を使って身を守れるのは大きなメリットと言えるでしょう!
ちなみに、ハネモンリンガ・ナカスジシャチホコ・オオヤナギサザナミヒメハマキなどの蛾も、ツマキシャチホコのように枝や枯れ葉に似せて擬態をします。
オスメスの見分け方は、オスの方が羽が少し大きいです。
しかし、外見はどちらもそっくりな為、見分けるのはとても難しいと言えるでしょう。
日中は林緑などでじっとしている事が多いですが、夜行性なので夜になると活発に行動し始めます。
ツマキシャチホコは個体数も少なく生態も謎な部分が多いので、はっきりとした寿命は知られていませんが、恐らく成虫になってからは一ヵ月~二カ月くらいの寿命だと思います。
ツマキシャチホコが発生した時の駆除方法~ツマキシャチホコの雑学~
上記にも書いたようにツマキシャチホコの幼虫は毒を持っていないので人間に被害を与える事は無いのですが、群生する習性があるので放って置くと葉をキレイさっぱり食べつくされてしまう事があります。
もしツマキシャチホコが大量に発生した場合でも、市販の殺虫剤で簡単に駆除出来るみたいなので安心して下さい。
ただ毒は無いといえ、毛が肌に触れてしまったりすると痒みや赤く腫れたりする場合があるので、駆除の際は長そでや手袋を着用するように心がけましょう。
余談になりますが、ツマキシャチホコの名前の由来は、江戸時代に江戸褄模様と言う褄の部分が黄色をなしている着物が流行ったそうです。
ツマキシャチホコはその模様に似ている事からこの名が付けられたんだそうです。
ツマキシャチホコは調べれば調べるほど面白い生態や雑学がまだまだ出てくるので、もっと知りたいという方は、図鑑や写真・動画などの資料を参考に調べてみて下さいね!
ツマキシャチホコについてのまとめ
今回はツマキシャチホコについて紹介しましたが如何でしたでしょうか?
実際に飼育しながら観察してみるのも楽しいと思うので、興味がある方はチャレンジしてみて下さい。
擬態してる姿も実際に見るとすごいですよ!
ライターMISAKI