皆様はシャチホコガについてご存知でしょうか?
見た目はまさにエイリアンそのものでバッタリ出くわしたら思わず後ずさりしてしまうくらいの姿をしています。
今回はそんなシャチホコガの生態を詳しく解説していきたいと思います!
シャチホコガの幼虫
シャチホコガは葉っぱに15個くらいの卵を一度に産みつけて、20日前後で生まれます。
シャチホコガの幼虫は他の幼虫とはちょっと違って独特な形をしています。
見た目だけ見れば肉食と思ってしまう程の厳つさがありますが、実は大変大人しい昆虫でリンゴ・サクラ・ビワの葉・クヌギの葉などを食べる完全な草食系です!
大きさは大体30~45mmで枯れ葉のような色をしています。稀に肌色っぽいものもいます。
長い足を持っているのが特長ですが、身の危険を感じたらこの足を使って攻撃します。
そして後翅の所に黒い眼玉のような点々が現れたら威嚇している証拠です。
驚いたりすると頭とお尻の部分をクルンと90度後方に折り曲げてシャチホコの様な形になります。
シャチホコガという名前の由来はここから来ているみたいです。
9月くらいになると集団で地面に降りてきて土の中に入り冬を越します。
シャチホコガの成虫の生態
シャチホコガが成虫になると大きさが50~60mmくらいになります。
幼虫の頃に比べると足も綺麗に生えそろって体の色も茶色がまして、木の幹に居ると一体化して一瞬シャチホコガだと気付かないくらいです!
幼虫の時は食欲旺盛なんですが成虫になると餌はほとんど食べなくなるみたいです。
食べるとしても幼虫の時と変わらず葉を好んで食べて、ハエやその他の昆虫は一切食べません。
成虫になると敵に狙われないようになるべく身を隠して安全を確保しながら生きていきます。
それでも敵に見つかった場合、シャチホコガは敵に襲われないように危険回避のため疑死をします。
疑死とは死んだふりをして身を守る事です。あんなに小さいのに賢いですよね。
そしてもう一つの特技は擬態です。
ほとんどのシャチホコガは体の色を生かして枯れ葉に化けてしまうんですが、それが本当に上手なんです!
擬態する昆虫の中でこれほど上手く枯れ葉に化けれるのはシャチホコガ以外に居ないと思います。
その他にも枝や木に化けるものもいます。擬態のプロです!
虫好きの方の中にはシャチホコガの擬態を目の前で見ると感動するくらいのレベルだとか。
シャチホコガは害は無い?
シャチホコガは毒なども無く人間を刺したり噛んだり直接攻撃を加えたりはしないので危険は無いですが、集団で果樹の葉などを好んで食べに来るので害虫として見られる事もあるようですね。
もし庭の花壇などに現れた場合は葉っぱを食い荒らされる前に駆除した方が良いかも知れません。
それを除けば特に問題は無い昆虫なので、もし触ってしまっても大丈夫だとは思います。
ただシャチホコガの種類で細かい毛が生えているものもいてアレルギー反応などを起こす場合もあるので手洗いや消毒はした方が良いですね。
基本的には北海道・本州・四国・九州に生息していて、年2回の大体5月~9月の間に発生しケヤキ・カエデ・サクラなどの広葉樹に生息していますよ!
シャチホコガのまとめ
今回の記事でシャチホコガについて少し知る事が出来たでしょうか?
エイリアンみたいな見た目なので目の前に現れたらショックを受けると思いますが、攻撃性が無く実はちょっと内気な所があると分かっていれば、もし遭遇してもパニックにならずに済むかも知れませんね!
シャチホコガは25種類くらいあると言われているので是非皆さんも見つけた時は図鑑などで調べてみて下さい。
また新たな生態を発見出来ると思いますよ。