今回は芋虫と毛虫の違いについて説明していきます。
一見この二種類の幼虫は似たように見られがちで違う所がパっと思いつかないかも知れませんが深く調べていけばそれぞれにちゃんと個性があるんです。
芋虫と毛虫の違いと生態
まず決定的に違うのは毛が生えているかどうかです。
一応芋虫にも毛は生えているのですが産毛程度で毛虫ほどではありません。
では何故毛虫は毛が生えているのかというと、あれで自己防衛をしているんです。
毛虫に触ってしまって痒くなったり腫れたことがある経験をした方もいると思いますが
あの毛には毒が含まれているので、人間はアレルギー反応を起こしてしまうんです。
人間でもあれだけの症状が出るんですから、昆虫にとっては致命的ですね。
そして芋虫はどうやって自己防衛をしているかというと、芋虫は危険を感じると頭の先から二つの臭角を出します。そこから嫌な匂いを出して危険を回避するんです。
その匂いというのが結構臭いみたいで、小鳥さえも逃げてしまう程だとか…。
あと芋虫と毛虫が共通して使う自己防衛方法は『擬態』です。
擬態は他の昆虫や動物や植物なども使う手なんですが、他のモノに化けて身を隠す方法です。
体の模様や色を利用して、葉っぱなどの植物と同化したり木の枝に扮してみたり、まるで忍者みたいな事が出来ちゃうんですが、一番驚くのは蛇に擬態出来るところです。
それがかなりクオリティーが高くて、しっかり顔も三角に変形させて蛇になりきるんです!
ただ一つ残念なのは体はあの小さいままなんです…。
でも一生懸命身を守ろうと頑張っている姿は少し可愛いく見えちゃいます。
食べるものもそれぞれ好みがあって、芋虫は里芋やさつまいもの葉を好んで食べます。
芋虫という名前の由来はイモ類の葉を食べる所から来てるんですよ!
毛虫は植物の葉や茎を食べます。名前の由来は見ての通り体に毛が生えている所から来ています。
芋虫と毛虫が活動を始める季節
基本的には気温が安定してきて暖かくなる春に活動し始めます。
春頃から丁度、芋虫と毛虫が餌にしている葉っぱなどが食べられる時期なので活発になります。
冬の寒い時期は冬眠していて、完全に暖かくなるまでは出てこないんです。
その理由としては、急激な温度の差に対応出来なくて死んでしまう確率が高いからです。
日中は暖かくても夜になると肌寒い時期は芋虫と毛虫にとっては生きにくい環境になります。
なので、気温が暖かくなり始めた頃くらいになると現れ始めるんです。
あんな小さな生き物にもしっかり生きる為の知恵が備えられているんですね。
何の幼虫?毛虫と芋虫は危険?
芋虫と毛虫は蛾か蝶の幼虫です。
蝶の仲間が300種ほどで、蛾の仲間は5000種を超えてくるので見分けるのは非常に困難だと思います。
見分ける方法自体が無いので、その都度調べる必要があります。
ただ一つだけ知っておいた方が良いのは、芋虫は無害なものがほとんどですが毛虫に関しては非常に危険なものも存在する事です。
少しだけここで紹介しておきますね!
ドクガの幼虫(5月~6月)
刺す毛虫と言われていて危険な有毒を持っています。
体全体に600万本の毒針毛が体に生えています。
もし人間がこの毛虫に刺されてしまうと、痛痒いのから始まり酷い蕁麻疹が出てそれが大体2~3週間は続くようです。
外でのお花見、公園の木、お庭のガーデニングに要注意して下さい。
イラガの幼虫(7月~8月)
イラガという毛虫は結構見た事ある方も多いと思います。
この毛虫に刺されると耐えられないくらいの痛みが走ります。
人体への影響が非常に大きく毒を持っているので腫れたり刺された所が熱を持ったりします。
主な発生場所は、バラやカキ科の植物や果樹です。発見したらすぐに駆除しましょう!
どちらの種類もこれからの時期に発生し始めるので、十分に気を付けて下さい。
害虫として扱われる毛虫と芋虫だけど
普段は害虫として扱われる芋虫と毛虫ですが面白くて興味深い幼虫というのが分かりましたね。
数え切れないくらいの種類が存在しているので、もし外出先で見つけたときは
是非調べてみてください!きっと面白い発見がありますよ。
(ライター Miki)