恐るべき危険生物としてその名を轟かせている「セアカコケグモ」。
本来であれば日本国内には生息していないクモですが、近年では国内での発見例も相次いでおり、分布の拡大が心配されています。
その毒は強力で、原産国であるオーストラリアでは死亡例もあるほど。
そこで、ここでは「もしセアカコケグモの卵を見つけたらどうすればいいのか」という疑問について、まとめていきたいと思います。
セアカコケグモの卵
もしもセアカコケグモの卵を見つけたら、すぐに駆除してしまわなければなりません。
セアカコケグモは日本の気候でも生きることができ、放っておくとどんどん繁殖してしまう可能性があるからです。
卵は小さなピンポン玉のような「卵嚢」に包まれており、1つの卵嚢の大きさは1~1.5㎝ほど。
一度に3~5個の卵嚢を産み、それぞれから数十~200匹もの子供が生まれます。
つまりは一組のセアカコケグモのつがいから一度に1000匹以上生まれる可能性だってあるわけですよ…。
恐ろしいほどの繁殖力です。
成虫であれば一般的な殺虫剤での駆除も可能ですが、セアカコケグモの卵は卵嚢に包まれているため殺虫剤ではあまり効果がありません。
それではどうすれば良いのかというと…「潰す」または「燃やす」のがベスト。
なんて残酷な…と思われるかもしれませんが、1匹でも生き残ればそこから大繁殖してしまう可能性もあるのです。
セアカコケグモは3~4カ月で成虫となり、繁殖が可能となりますから、あっという間にセアカコケグモだらけになってしまいますよ。
それを防ぐには、見つけた卵は徹底的に跡形も残らないように潰すか、燃やすかしてしまわなければなりません。
これは人間とセアカコケグモの、やるかやられるか、生き残りをかけた戦いなのです!
情けは無用です。
卵はどんなところにあるの?
セアカコケグモは、自分の巣に卵を産み付け、そこで孵化させます。
1㎝ほどの卵(卵嚢)を見つけると考えると難しいですが、巣さえ発見できれば卵の駆除もまとめてできますね。
巣は私たちがイメージする平面的なクモの巣とは違い立体的な作りで、その上部に卵を産み付けます。
それでは、どのような場所に巣を作るのでしょうか。
セアカコケグモは元々暖かい地域のクモなので、日当たりが良く暖かい場所を好む傾向があります。
そして比較的地面に近く、雨風をしのげる場所に営巣することが多く、自動販売機の裏やエアコンの室外機のすき間、プランターの影やベンチの下なども要注意。
温厚な性格なので向こうから攻撃してくることは滅多にありませんが、うっかり気付かずに踏んだり触ったりしてしまった場合は危険です。
このように巣のある可能性がある場所に手を入れたり踏み込んだりする場合は、しっかりと目視で確認してからにしましょう。
もしも一匹でもセアカコケグモを見つけたら、他にも営巣していないかしっかりチェックしてください。
また、見つけ次第駆除するのはもちろんのこと、「巣を作らせない」と言うのも大切な予防策です。
もし巣を見つけて駆除しても、あと何匹いるのかとか心配になりますからね…。
巣を張りそうな場所はこまめに掃除をし、市販の忌避剤などを併用することで、営巣を予防することができます。
セアカコケグモの卵についてのまとめ
セアカコケグモは恐るべき危険生物です。
既に多くの都道府県で発見例がありますし、国内での生息数も徐々に増えているのではないかと思います。
国内ではまだセアカコケグモによる死亡例はありませんが、今後繁殖して分布域が広がれば、いつかは死亡に至るケースも出てくるかもしれません。
そうならないためにも、卵を見つけたら早急に駆除し、繁殖を防ぐことが大切なのです。
そして駆除した後は、速やかに市町村、または県への報告を行いましょう。
これは自治体によって報告の必要性や報告先が変わってくるので、よくわからない場合はひとまず役所へ連絡してみてください。
(ライター もんぷち)