アウトドアを楽しむ際に注意が必要な虫の一種に「ブヨ」がいます。
そして大変なことにこのブヨはアレルゲンを含む毒素を持っているために刺されないようにする対策や、刺されてしまった場合の対処法を知っておくことが大切なのです。
ブヨとは
ブヨは基本的に3月から9月ころに多く発生し、寒い時期にはほとんど見なくなります。
比較的暖かい時期の発生となりますが、目撃される場所の多くは森林や、その中でも川沿いのような避暑地となる涼しい場所です。
さらに、気温がより高くなる真夏には気温が下がっている朝や夕方の発生が多く、昼頃には活動的にはなりません。
こうした性質上、日射量の少なくなるような曇りや雨の日には特に多く発生し昼間にも活動的となります。
ブヨにもいくつかの種類が存在し、生息域はどれも広く、全国的に広がっています。
ちなみにブヨはアブと比べられることもありますが、アブは数センチほどの大きさがあるのに対してブヨは数ミリ単位なので、体調には10倍ほどの差があるのです。
ブヨの危険性
ハチやハエに似た見た目をしていますが、ブヨのメスは吸血をしてきます。
しかも吸血と言ってもカのような吸い方ではなく、皮膚を噛みちぎってその傷口から吸い取るという強引なやり方です。
そのため吸血の際には痛みもあり、少量の出血や血がにじむような跡が残ります。
しかし重要なことはただ皮膚を傷つけられるということではありません。
ブヨはこの吸血の際に毒素を注入してきて、これによって様々な症状を引き起こすことになるのです。
アナフィラキシーショックを起こす可能性
ブヨに対する危険性は場合によって大きく異なります。1匹のブヨに一度だけ噛まれたときには、傷跡がその後腫れることやかゆみなどが出てくることはよくあるものの深刻な症状を引き起こす可能性は低いと言えるでしょう。
しかしこれらの症状は体質によっては重症化し、頭痛や発熱が起こり刺された皮膚も水ぶくれとなり長期間治らないようなこともあります。
また、ブヨは集団で群れて襲い掛かってくることも多いため、あまりに刺され過ぎると命の危険も出てくるのです。
このとき何よりも重要となってくるのがブヨの毒素に含まれるアレルゲンです。
アレルゲンはアレルギーを引き起こすことがあるので、人によってはアナフィラキシーショックを起こすことがあります。
またこの症状は過去に刺されたことのある人ほど注意が必要なため、前が大丈夫だったからと言って甘く見てはいけません。
予防策
ではこうした事態を防ぐにはどうすれば良いのでしょうか。
簡単な予防策としては肌を多く露出した服装を控えることです。
さらにハチのように黒っぽい暗い色のものに寄って来るため明るめの服を着ておくと少しはマシかもしれません。
また、ブヨ専用の虫よけスプレーを持っておくことは効果的です。またブヨはハッカ系のにおいを避ける傾向があるのでハッカ油を振り撒いても良いでしょう。
刺されたときの対処法
家庭内における防虫対策ならまだしも山に出かけたときには完全に防虫することは難しいです。
実際にブヨに刺されてしまったときの対処としてはまず傷口を綺麗にし、毒素を抜くと良いでしょう。
このとき吸い出しやすくする商品もあるため準備しておくといいかもしれません。
そしてできるだけ傷口には触れないようにして、ステロイドを含む薬を塗ると早めに治る可能性が上がるでしょう。
ブヨはアナフィラキシーショックを引き起こす可能性を秘めている!
必ずしも重大な事態に陥るわけではありません。
しかし自分の体質や過去にできた抗体を把握できていない場合もあり、いつアナフィラキシーショックを起こすのかはわかりません。
そのためブヨの発生を予期できるようなときにはあらかじめ準備をしておくことが大切です。