皆さんは「紙魚(シミ)」という生き物を知っていますか?
名前だけ見れば、魚の一種なのかなと思いますが…じつは虫の名前なのです。
あまり馴染みがない人も多いかもしれませんが、紙魚は私たちの生活のとても身近なところにいる虫。
もし万が一出くわしてしまった時のために、紙魚の生態などについて詳しく知っておきましょう!
紙魚の生態
紙魚とは、シミ科に分類される虫の総称です。
彼らは最も原始的な昆虫類であるとも言われており、その姿はダンゴムシとフナムシを足して二で割ったような風貌。
中には銀色の体色をしたものもいるため、英語では「SilverFish(シルバーフィッシュ)」と呼ばれています。
日本語の「紙魚」と言う呼び名は、本や障子、和紙などを食害することから付けられました。
(”魚”がついているのは、動きが魚のようにくねくねしていることが由来だと言われています。)
世界中様々な場所に生息しており、もちろん日本でもそこら中に出没します。
暗い場所を好み、家の中の箪笥、本棚、家具の裏、米びつの中などに侵入し、紙だけではなく穀物や衣服なども食い荒らす厄介なヤツなのです。
成虫の大きさは約1㎝~1.5㎝ほどと小さいため、わずかなすき間からでも入り込んでしまい、気付けば家の中で大繁殖してしまっているケースも。
しかも更に厄介なのは、なんと寿命が7~8年もあるということ!
大抵の虫は寿命が短く、ゴキブリだって数か月~1年ちょっとで寿命を迎えます。
7~8年も生きるなんて、虫の中ではかなりの長寿。
加えて飢餓にも強く、1年何も食べなくても生きていけるというから驚きです。
紙魚の卵ってどんなの?駆除方法は?
紙魚の卵は、1mmほどの大きさで、黄色がかった乳白色をしています。
一度の産卵で産み付けられる卵は10個ほどと言われていますから、これを見つけるのは至難の業ですね…。
老眼の人は、メガネなしでは見つけられないと思います。
しかも、紙や衣類などのすき間に産卵することが多いため、紙魚の卵を発見するには相当な根気が必要です。
よって、卵を見つけて駆除するというのは、あまり現実的な方法ではありません…。
それでは、紙魚を駆除するためには、どういった方法が効果的なのでしょうか。
まず、予防も兼ねた紙魚対策が「天日干し」です。
紙魚は暗く湿った場所を好むので、例えば「段ボールに入れて押し入れの奥にしまいっぱなしの本」などは格好の餌食&棲み家となってしまいます。
衣類もまた然り。
定期的に本や衣類などを天日干しすることで、湿気を無くし紙魚を追い出すことができるのです。
そんなにこまめに天日干しなんてできない…という人は、乾燥剤や除湿剤を駆使して、湿気を除去しましょう。
紙魚は湿度70~80%、温度20~30℃で最もよく活動するので、梅雨から夏にかけては最も注意が必要です。
日中はカーテンを開けて日差しを取り込む、風呂場・洗面所・トイレなどの湿気がこもりやすい場所は窓を開けたり換気扇をつけたりして換気するのも効果的。
もし大量発生してしまった場合、即効性を求めるなら燻煙剤やホウ酸団子等を使って駆除しましょう。
多少時間はかかるけれど、人体にも安心な方法を…という人は、ラベンダーの香りを漂わせてみましょう。
紙魚はラベンダーの香りを嫌うので、ラベンダーの鉢植え・アロマ・芳香剤などを置くことで、紙魚を追い出す効果が期待できます。
ラベンダーの香りにはリラックス効果もあるので、一石二鳥!
紙魚についてのまとめ
紙魚自体は毒があるわけでも噛みつてくるわけでもありません。
しかし、本や衣類の食害は見過ごせるものではありませんし、何より見た目が気持ち悪いので、大量発生は防ぎたいですよね。
しっかりと予防と対策をして、紙魚を寄せつけない環境づくりをしましょう。
(ライター もんぷち)