家庭菜園などに縁がない人にはあまり知られていませんが、植物を食害する「ウリハムシ」という虫がいます。
害虫だと気づかずに放っておくと、葉っぱを穴だらけのボロボロにしてしまうので、見つけたらすぐに駆除するのが望ましいのですが…。
もし天敵がいるのなら、農薬など使わなくても駆除が可能かもしれません。
そこで今回は、ウリハムシの生態や天敵について、まとめていきたいと思います。
ウリハムシの生態
ウリハムシは漢字では「瓜葉虫」と書き、その名の通りウリ科の植物に発生する害虫です。
一般的なもので被害に遭いやすいのは、キュウリ、カボチャ、ズッキーニ、スイカ、メロンなど。
ウリ科以外にも、インゲンやハクサイなどに発生することもあります。
我が家の家庭菜園では、一度ズッキーニがウリハムシによって無残な状態にされた過去が…。
ズッキーニに近づくと、何十匹もの大量のウリハムシがブワッと飛び立った光景は、ちょっとトラウマです。
大きさは体長7~8mmで、体色はオレンジがかった茶色。
ウリハムシは冬の間は土の中で過ごし、暖かくなった春ごろに活動を開始します。
特にピークは7~8月の間。
油断しているとあっという間に葉っぱが丸裸にされてしまうので、早めの対処が植物を守るカギになります。
植物が大きく成長している場合はさほど影響力はありませんが、植物がまだ小さい苗の段階では最悪枯れてしまうこともあるので気を付けましょう。
また、成虫だけでなく幼虫にも要注意。(ダジャレじゃありませんよ。)
幼虫は主に根を食害し、それが茎にまで至ると植物は枯れてしまいます。
ウリハムシの天敵・駆除
やっかいな害虫であるウリハムシを、食べつくしてくれるような天敵はいるのでしょうか。
身体が小さいので、いろんな天敵がいそうですね!
…と思いきや、残念なことにウリハムシにはこれと言った天敵はいません。
毒も無さそうだしあんなに襲われやすそうなのになぜなのか不思議ですが…。
ただ、「ウリハムシを捕食する」という意味での天敵はいませんが、「ウリハムシが嫌って近寄らない」という意味の天敵なら存在します。
それが「ネギ」。
ウリハムシはネギの臭いが嫌いで、近寄らないのです。
そのため、キュウリなどの被害に遭いやすい植物のそばにネギを植えておくと、効果が期待できます。
(タマネギでもOKですし、タマネギの葉を株の近くに置いておくだけでもOKです。)
また、ウリハムシは光るものを嫌うので、以下のような方法も効果的です。
- 銀色のシートを株元に敷く
- 銀色のテープを張る
- CDをぶら下げる
その他には、ビニールキャップなどで覆うのもいいでしょう。
ビニールキャップでなくても、寒冷紗や要らないビニール袋などでも代用は可能です。
次は、もし発生してしまった時のための駆除方法について。
数が少ない場合は、一匹ずつ手でつまんで取り除くか、ガムテープなどにくっつけて取り除きましょう。
狙い目の時間帯は午前中。
少しでも温度が低い間の方が、ウリハムシの動きが鈍くて駆除しやすいからです。
それでもどうにもならない場合は、農薬に頼ってしまいましょう。
幼虫にも効くものを使うと、より効果が期待できます。
ウリハムシについてのまとめ
ウリハムシの被害から植物を守るためには、特にまだ苗が小さい頃が勝負です。
苗がある程度大きくなれば、食害されるよりも成長スピードの方が速くなり、あまり影響はありません。
とにかく、苗が小さい時期はしっかりと葉をチェックして、ウリハムシを見つけたらすぐに駆除してしまいましょう。
私にもあの時ウリハムシに関する知識があったなら…ズッキーニを守ってあげられたのに。
今度ウリ科の植物を栽培する時には、この知識を生かしてきちんと守ってあげられるようにしたいです。
(ライター もんぷち)