最近のニュースでよく耳にする「ツキノワグマ」
ツキノワグマが人間を襲う事例がたくさん起こっています。
日本の山に生息しているツキノワグマですが、寿命はどのぐらいなのか知っていますか?
ツキノワグマの生態と共に調査してみました。
ツキノワグマとは
「ツキノワグマ(月輪熊)」とは、クマ科クマ属に分類される哺乳類の熊です。
別名はアジアクロクマやヒマラヤグマと呼ばれることもあります。
日本にはツキノワグマとヒグマの2種が生息していて、世界中には8種類の熊が存在しています。
世界では、アジアやアフガニスタン、ヒマラヤなどに生息しています。
日本のツキノワグマは生息数が少なく、本州と四国にのみに生息していて、もともと九州にも生息していたのですが、絶滅してしまいました。
ツキノワグマの形態
体長は100~180センチ、体重は50~150キロほどで、しっぽの長さは6~10センチほどです。
ツキノワグマは熊の世界で小型~中型になります。
過去には体重220キロのツキノワグマが捕獲されたそうです。
ですので、食べ物や住んでいる環境で体の大きさが変わるようです。
ツキノワグマの体の体毛は黒いです。
たまに赤褐色のツキノワグマもいます。
ツキノワグマは胸のところの白い毛が三日月のような形をしています。
このことが和名の名前の由来となっていて、「月輪熊」と名前が付いています。
旧属名Selenarctosも”月のクマ”という意味があります。
ツキノワグマの生態
ツキノワグマは落ち葉の落ちる木(サクラやブナの木など)のある生い茂った山が好きです。
ツキノワグマは昼間、洞窟の中や岩の間、樹の穴で休んでいます。
夜行性なので、夜、餌を探しに動きます。
ツキノワグマは実は雑食性なのです。
ドングリや栗、山葡萄が大好物なんですよ。
ですが住んでいる環境で食べ物を変えることもできます。
イヌワシの子どもやニホンカモシカなどの子どもを食べたり、アリや蜂の巣、人間が出したゴミなどを食べたりもします。
ツキノワグマは寒くなった12月から気温が暖かくなる4月までの間、冬眠をします。
眠るというよりはじっとしているだけなので、冬ごもりのような感じです。
その間にメスは1~3頭の子どもを産みます。
ツキノワグマの寿命
ツキノワグマの寿命は野生で約24~30年だと言われています。
京都の動物園にいる飼育下のツキノワグマのメスは最長寿命で39年生きました。
ツキノワグマは色々なものを食べるので、お腹いっぱい栄養満点、丈夫な体を維持出来ます。
そして食べ物に困らずに生きていけます。
ツキノワグマは実は・・・
基本的に熊は知能や学習能力が高いと言われています。
ですので、ツキノワグマも頭がいいのです。
人間に良くすることを覚えると人を襲う事もなくなり、人に攻撃することを覚えると人を襲うのです。
人間が美味しいと覚えたら、人間を食べてしまうのです。
ツキノワグマの性格は基本的に臆病な性格で、比較的大人しいのです。
登山やピクニックに行った際には大きな声で会話をしたり、笛や熊鈴を鳴らしたりするとツキノワグマは音が怖くて近寄ってきません。
その他にもツキノワグマの胆嚢は薬用として使われていて、とても大切にされています。
「熊胆(ゆうたん)」と呼ばれ、胃腸によく効きます。
便秘や下痢、二日酔いや胃もたれなどに効果があるんですよ。
ツキノワグマの寿命のまとめ
ツキノワグマの寿命は24年ぐらいです。
ですが、この先40年も50年も長生きするツキノワグマが現れるかもしれませんね。
ツキノワグマは日本での生息数が年々減っています。
数少ないツキノワグマが絶滅しないように、ツキノワグマの頭の賢さをうまく利用して、人と上手に共存していくことができればと思います。
(ライター 雲呑)