ファンシーラットという名前のネズミを聞いたことがありますか?

海外では一般的になっているペットで、ラットという名前のイメージとは遠く、人に懐くとても可愛い動物です。

今回はそんなファンシーラットについてのお話です。

ファンシーラットの特徴

ファンシーラットは平たく言うと、家畜化されたドブネズミです。

ドブネズミやラットという名前が出てくると、日本ではあまり印象の良くない動物ですが、

 

病原菌を持たず、非常に人に懐く賢い動物です。

集中力が高く、知能や適応性が発達しているので、訓練すると色々な芸を覚えたりもします。

 

外国のフィクションの世界に登場するネズミはこのファンシーラットがモデルに描かれていることが多いのだとか。

それほど、アメリカ人にとっては身近で親しみやすい動物といえるのです。

 

一説には犬や猫と同じ位人間になれるとも言われています。

多くの品種が作られていて、それぞれに毛の色や模様、体形などに違いがあります。

 

品種として一般的に認められているのはバークシャー、フーディッド、キャップ、ブレイズ、アイリッシュ等で、他にもスポットやダルメシアンなどで、ドブネズミと同じねずみ色のラットや一部分だけが色のついたもの、マダラの模様が入ったものなど様々です。

 

社会性のある動物で、子供の頃から一緒に飼うととても仲良くすることが出来たり、時には弱った仲間を介抱したり、罠にかかった他の個体を助けようとするような行動も見られるのだそう。

心配な病原菌について

ドブネズミの名前が出てくると、やはり心配になるのは病原菌。

ドブネズミの印象からサルモネラ菌を移されるのではないかと心配になる方も沢山いるでしょう。

 

実際、2004年にアメリカで発生したサルモネラ菌の大流行はラットの飼い主と関係していたと言われています。

しかし、もともとはペットのラットが感染したのは、一般的に飼い主の自宅に侵入した野生の齧歯類かもしくは汚染されたエサや水、敷き藁だということがはっきりとわかっているそうです。

もう一つのリスクとして、鼠咬症という病気があります。

 

これはラットに咬まれることにより、発熱や嘔吐、体の痛みを生じるというものですが、きちんと飼育されたラットが飼い主の手を噛むということは殆どなく、世話をうまくできなかったブリーダーのラットでこのようなことが起こるのだそうです。

ファンシーラットの値段と飼育

ファンシーラットはペットショップなどで一匹1,000円程度で販売されています。

爬虫類などのエサとして販売されているものもあり、それらは更に安い値段で取引されているようです。

飼育はプラスチックのゲージや水槽、金網のゲージなどで行います。

 

金網のゲージでの飼育は、掃除はしやすいのですが、多少臭いが気になります。

逆に水槽やプラスチックゲージにおいては、臭いは気になりませんが、掃除がしにくく、通気性が悪いので、適正な管理をしなければ、ラットが病気になることもあります。

ゲージの中にはエサ箱、給水器、回し車、トイレ、床材をいれ、水は毎日かえ、できれば掃除も毎日知ると良いようです。

 

ゲージの中に閉じ込めておくと、ストレスになるので、定期的に外に出して遊んであげることも必要になります。

エサはマウスやラット用のエサが販売されているので、それを使い、補助的に種子などを与えると良いようです。

適正な温度は15~28℃で、それを越えたり下回ったりするときにはペット用のヒーターなどを使用する必要があります。

ファンシーラットの寿命

ファンシーラットの寿命は2~3.5年程と言われています。

よく懐き、飼い主の相棒のような存在になってしまうと、この、あまりにも短い命に嘆く人も多いのだそうです。

ファンシーラットについてのまとめ

ファンシーラットはドブネズミを家畜化したもの。

社会性があり、非常に学習能力の高いネズミとして、アメリカでは人気のあるペット。

寿命は2~3.5年と短い。

(ライター ナオ)