どこか素っ頓狂な雰囲気を持つカピバラ。

ホンワカした雰囲気が何となく、長生きしそうな感じもしますが、彼らの寿命は一体どれくらいなのでしょう?

カピバラの生態

カピバラは和名をオニテンジクネズミといい、齧歯目テンジクネズミ科、カピバラ属に分類されます。

現生種の齧歯類の中では最も大きい動物と言われていて、体長は100~130㎝ほど、体重は30~60kg位、齧歯類の特徴である歯は死ぬまで伸び続けます。

南アメリカ東部のアマゾン川流域に生息していて、川辺にある開けた草原や熱帯雨林の中など、温暖な水辺のある場所を好みます。

5㎝を超えるタワシのようなゴワゴワした硬い体毛を持っていて、前肢の指は4本、後ろ足は3本で指の間には蜘蛛の巣状の水掻きもついています。

 

肛門の周囲には臭腺があり、オスには鼻面にもモリージョと言われる臭腺がついています。

群れで行動し、10~20haの行動範囲をもっていて、なわばりも形成しますが、乾季には2つ以上の群れが同じ場所で採食する光景なども見られ、譲り合いの精神!?が見られる穏やかな動物です。

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昼間は敵の攻撃を防ぐために水の中で休息し、午後遅く~夕方にかけて採食します。

夜間は休息と採食を交互に行う姿が見られます。

 

食性は植物性で、イネ科の植物を好んで食べ、カピバラの名前ももともとは南アメリカの先住民たちの使うグアラニー語の「細い草を食べるもの」からきていると言われています。

 

夜行性なので視力はあまり発達しておらず、聴覚と臭覚は鋭いと言われていて、本気で走った時の自足も50kmと、普段の穏やかな姿からは想像がつかないような速さです。

繁殖期になるとオスは鼻にある臭腺を植物に擦り付けてアピールします。

 

水中で交尾を行い、150日間の妊娠期間を経て平均すると4匹の子供を、群れから離れた草むらの中で産みます。

カピバラの子供は生まれてすぐに動くことが出来、母親と一緒に群れに戻り、16週くらいまで母乳と草を食べて成長します。

集団で子育てを行い、群れの中では集団で子育てを行う姿が報告されています。

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カピバラの鳴き声

カピバラの鳴き声は色々なパターンがあると言われています。

敵を威嚇する時の「ゴッゴッゴッゴ」という鳴き方、警戒している時に鳴く「ぴゃっぴゃっぴゃっ」や「グゥーグゥー」という声、そして母子が一緒にいる時に出す甘えたような「ピーピー」という声です。

カピバラの寿命

カピバラは1年半ほどで性成熟します。野生下での寿命の平均は5~10年ほどと言われています。

最も長生きしたものとして12年という記録があるようです。

また、飼育下ではもう少し長生きするようで、日本の動物園では14歳という記録があります。

野生下では天敵の多いカピバラ。アナコンダやジャガーなどに常に狙われ、たとえ水中に逃げられたとしても、今度はワニなどの肉食動物に狙われるという、なかなか過酷な状況です。

野生下で天寿を全うするのはなかなか難しいよう。

カピバラ温泉

ところで、カピバラ温泉というものをご存じだろうか?

CMなどでも頭にタオルを乗せたカピバラの姿は一躍有名になりました。

 

南米生まれのカピバラにとって、日本の寒くて乾燥している冬は死活問題。

肌はカピバラだけにカピカピに!?乾燥してしまいます。

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1982年、伊豆シャボテン公園の飼育員さんは温かいお湯の中にカピバラが入って体を温めることを思いつきました。

しかし、カピバラも最初は警戒し、お湯の中に入ることはなかなかしなかったそうです。

 

寒い時には水が冷たいということは、カピバラも知っていることですから。

そこで、次に考えたのが誘導作戦。

 

カピバラの大好物のキャベツの葉を温泉に浮かべ、中に誘導する作戦です。

これには悲しいかな、食欲の方が勝ってしまったカピバラ。

 

まんまと温泉の中へ・・・・

ん!?何だかあったかい!?

気持ちいいかも‥‥

ということでそれ以来カピバラたちは温泉の虜になっていて、それがいつの間にか有名な観光スポットになっているんです。

カピバラの生態と寿命に関するまとめ

飼育下のカピバラは、エサは与えられ、天敵もおらず、温泉にまで入れるのだから、さぞかし天国!?と思いきや、寿命は大して延びず、14年程度。

野生の寿命と2~3年程しか差がありません。

 

人間から見れば天国と思えるような状況もカピバラにとっては当たり前のこと!?

生きるための手段でしかないのかもしれませんね。

(ライター ナオ)

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