夏休みと言えば、カブトムシ!!
この夏、高額なカブトムシを購入し、飼育している人もいるのではないでしょうか?
カブトムシの中でも人気の高いヘラクレスオオカブト。
彼らを飼育するにあたって、知っておきたい生態と寿命についてのお話です。
ヘラクレスオオカブトの特徴と生態
ヘラクレスオオカブトはコウチュウ目コガネムシ科カブトムシ亜科、真性カブトムシ族に分類される昆虫の一種です。
世界最大のカブトムシとして有名で、名前はギリシャ神話の英雄ヘラクレスに由来すると言われています。
オスの成虫は頭角と胸角が長く、体調とほぼ同じサイズの角を持つ個体もいます。
角を含めた全長は最大で180㎜、メスには角はありません。
胸角と頭角はそれぞれ胸部と頭部についていて、頭角は上下に動かすことが出来ます。
ヘラクレスオオカブトは相手の腹の下に胸角を入れ、頭角と挟んで持ち上げ、投げるという、まるで相撲の技のような動きをします。
胸角の内側に生えている褐色の毛は滑り止めの役割を果たします。
前羽は湿度によって変化し、同じく天候によって雰囲気の変わる環境に同化し、保護色の役割を果たします。
分布は中央アメリカから南アメリカの熱帯の雲霧林。
低地にも生息していますが、大型の亜種は標高1000~2000mの高山帯にしか見られず、成虫は夜行性です。
昼夜を問わず、広葉樹の樹皮や果実を自ら傷つけることによって樹液や果汁を吸汁していて、飛翔などの活発な行動は夜に行うという意味での夜行性。
幼虫は朽木や腐葉土の中で1年半~2年程かけ、4~5回ほどの脱皮を繰り返し蛹になり、その後羽化します。
飼育下では1年半で羽化することも多いようです。
成熟までには3~6か月ほどかかり、その後交尾が可能になり繁殖します。
ヘラクレスオオカブトの飼育
ヘラクレスオオカブトはペットショップなどで購入することが出来ます。
しかも、成長の段階に応じて、幼虫から成虫まで、サイズによっても値段が細かく分かれています。
初期の幼虫は比較的手に入れやすい値段で700~1000円ほどで購入することが出来ます。
世界最大のカブトムシの割には意外に安価で手に入るのが魅力♪
成虫になると、その大きさによって高いものでは10万円を超えるものもいるので、幼虫からゆっくりと育てるのがおすすめです。
育て方によっては巨大なヘラクレスオオカブトになるかもしれませんので、夢があります。
幼虫時代は小さ目のプリンカップなどで十分に飼育できます。
中には針葉樹等の小動物用のマットを敷きます。
温度は20~25℃が理想的ですが、常温でももちろん飼育できます。注意しなければならないのは高温が続く時。30℃を超えることが常時続くのは危険ですので、クーラーなどで調節しましょう。
羽化する時に注意しなけらばいけないのは飼育ケースの大きさです。
幼虫の時にはそれほど大きな飼育ケースは必要ありませんが、羽化する時には十分な大きさがないと、特にオスの場合はシンボルの角がすっかり曲がったものになってしまいます。
蛹になってからは、のびのびと羽化できる広さのあるケースを用意しましょう。
ヘラクレスオオカブトの寿命
立派に育て上げたヘラクレスオオカブト、彼らはどれくらい生きてくれるのか??
彼らの平均寿命は羽化後6か月~1年前後ということになっています。
オスの方がメスよりも寿命が短く、ストレスなどが加わると更に短くなることが考えられます。
国産のカブトムシの平均寿命は2ヶ月ほどですから、それを考えるとかなりの長寿ということになります。
成虫まで育てた後も、十分に飼育を楽しめるということ。
ただし、繁殖のために使用すると短命になりそうです。
ヘラクレスオオカブトの生態と寿命に関するまとめ
ヘラクレスオオカブトは世界最大のカブトムシ。
日本でも比較的手に入りやすく、飼育している人も多い。
オスの立派な角が最大の特徴。
寿命は羽化後6か月~1年程。
(ライター ナオ)