少年たちの憧れの的、「コーサカスオオカブト」。
ペットショップなどで売られていることもありますが、実際に飼育するとなると寿命はどのくらいなのでしょうか。
決して安い値段ではないですから、日本産カブトムシのように一夏で寿命が尽きてしまうのなら考えてしまう、という人もいるでしょう。
そこで今回は、コーサカスオオカブトの生態や寿命などについてまとめていきたいと思います。
コーサカスオオカブトの生態・寿命
コーサカスオオカブトはスマトラ島、ジャワ島、マレー半島、インドシナ半島などに生息している大型のカブトムシです。
大きさ(オス)は体長60~130mmほど。
アジアでは最大のカブトムシで、日本産のカブトムシと比べると倍以上の大きさです。
艶のある真っ黒な体に三本の鋭く長い角を持ち、その魅力的なフォルムから、外国産のカブトムシとしては「ヘラクレスオオカブト」と並んで人気を二分する存在となっていますね。
闘争心が非常に強く、コーサカスオオカブトの凶暴さはヘラクレスオオカブトなどの他の大型種と比べても群を抜いています。
オスメス共に凶暴な性格をしていますが、特にオスは交尾相手であるメスをも攻撃したり、喧嘩で負かして死んでしまった相手をバラバラにしてしまったりもします。
コーサカスオオカブトはその恐ろしいほどの凶暴性ゆえに、最強のカブトムシの一種であると言われていますが…その強さの秘密はなんなのでしょうか。
まず思い浮かぶのが鋭い角、そしてパワー。
しかしそれだけではなく、長い肢と鋭い爪もコーサカスオオカブトの強さの秘密なのです。
うっかり手の上に乗せたり服にひっつけたりした場合、引き離せなくなることもあるので注意しましょう。
幼虫ですら凶暴で噛む力も強く、うっかり噛まれると出血することもあります。
基本的には夜行性で、気の樹液などを餌としています。
卵から成虫へと育つまでの期間は約2年、成虫になってからの寿命は飼育下で長くてもおよそ半年だと言われています。
野生下では2~3ヵ月程度だと言われていますが、コーサカスオオカブトはジャングルの奥地に生息しており、調査が困難なためあくまでも予測の域を出ません。
羽化をしてから2カ月ほど経つと急激に老化が進み、歩行すら困難となることが多いため、野生下においてはそれが実質的な寿命となるようです。
コーサカスオオカブトの飼育
コーサカスオオカブトの寿命が短いですから、少しでも長く生きてもらうためにはきちんと飼育環境を整えてあげなければいけません。
ここからは、飼育する際に気を付けるべき点などをまとめていきたいと思います。
「子供がコーサカスオオカブトを飼いたがっていて…」という親御さんも、参考にしてみてください。
同じケースで複数飼育をしない
前述したように、コーサカスオオカブトはかなり凶暴な性格です。
同じ種同士だろうとなんだろうと、基本的には一つのケースに一匹のみの飼育を行いましょう。
メスと同じケースに入れて繁殖をさせたい場合でも、常に目を光らせてオスがメスを攻撃しないように見張る必要があります。
温度管理
元々暑い国のカブトムシではありますが、生息域は標高が高く温度の低い場所なので、暑さには弱いです。
そのままでは日本の夏に対応できないので、クーラーなどで室温を25℃前後に保ってあげましょう。
以上の2点について気を付けていれば、コーサカスオオカブトの飼育はそう難しくはありません。
餌は昆虫ゼリーで大丈夫ですし、基本的な飼い方は日本産カブトムシと同じです。
ただ、体が大きいので飼育ケースは大き目のものを用意したほうがいいかと思います。
コーサカスオオカブトについてのまとめ
あんなに大きくて強いコーサカスオオカブトなら、もう少し寿命は長いかと思いましたが…寿命には勝てないのですね。
しかし厳しい自然界では寿命を待たずして命を落としてしまうことも多いので、「寿命」を意識しても意味のないことなのかもしれません。
飼育する場合は、少しでも長生きしてもらえるように、しっかりと良い環境を整えてあげてくださいね。
(ライター もんぷち)