世の中にキノコは沢山あれど…随分と凄い形をしたキノコもあるもので・・・・

スッポンタケの特徴と形状

スッポンタケはスッポンタケ科スッポンタケ属に分類される食用のキノコ。

初夏から秋にかけて林などで発生します。

悪臭がしますが、実は食用。

きのこ本体は柔らかくて、幼体は2~5㎝ほどの卵のような形をしていて、中は半透明のゼリー状になっています。

 

成熟したキノコは柄の部分とかさの部分に分かれ、かさは3~5㎝程度、頂部には孔があってオリーブ色をしていて、表面には悪臭のする粘液が表れます。

この悪臭によってハエなどを引き寄せ、胞子を運ばせることによって繁殖していくことが目的のようです。

 

ツカの部分は中身が空洞で脆く、白色をしています。

この形は高級食材であるキヌガサタケに似ていて、キヌガサタケから白いレースを外したような形。

スッポンタケの名前の由来

スッポンタケは名前の通り、生物のスッポンの頭部分に似ているところから名づけられました。

学名はPhallus impudicus でphallus 男根、im-否定接頭辞 pudicus恥じらう という意味だそうで、まとめると「恥知らずな男根」になるのだそう・・・・名前自体が恥知らず。

 

ちなみに日本の地方では方言で「くそたれきのこ」、「はえとまり」「へびたけ」「やちかり」「きんたまっこ」「しわあだま」「つねのすっぽんたけ」などという呼び方もあるそうです。

食用としてのスッポンタケ

ぬめりの部分を取り除いた柄の部分は食用にもなります。油で揚げると魚のような味になるのだそう。

ドイツやフランスで食べられているほか、中華料理でも使われているようです。

見た目のグロテスクさから、毒があると思われがちですが、以外にも美味しく食べられるキノコなんです。

スッポンタケに関するエトセトラ

スッポンタケ科のスッポンタケ属にはスッポンタケの他にアカダマスッポンタケ、キヌガサタケなどが含まれます。

ヨーロッパやアメリカの砂浜に自生しているアカダマスッポンタケは絶滅危惧種にも指定されていますが、2014年8月には北海道の斜里町の海岸で見つかったことがあります。

 

アカダマスッポンタケって、名前だけ聞くと精力剤としてかなり強力なのではないかと誤解しがちですが・・・・残念ながら、凄いのは形と名前だけのようで、滋養強壮の効果は全くないのだそう。

 

毒性もないので、毒にも薬にもならないと言ったところでしょうか。

スッポンついでにもう一つ。

 

オーストラリアとタスマニアを原産とするタコスッポンタケというキノコは、タコの足が地面から生えているかのような外見をしているキノコです。

触手の数は少ないものの、色は赤く、表面の模様はまるでタコの足の吸盤のように見え、本当にタコが地面にダイブして頭を突っ込んでしまったかのように生えているのです。

 

このキノコ、スッポンタケ同様表面がヌメヌメしていて、悪臭を放ち、引き寄せられたハエに胞子を付着させて生息範囲を広げるのだとか。

味は何と、大根!!??

キノコなのか、タコなのか、大根なのか、はっきりせんかい!!と言いたくなるようなキノコなんです。

スッポンタケのまとめ

スッポンタケはかさの部分にヌメリがあり、悪臭を放つ。

悪臭によってハエを引き寄せ、胞子を付着させることによって生息範囲を広げている。

 

スッポンの頭のような形をしているところから名づけられた。

日本では北海道の斜里町で絶滅危惧種に指定されているアカダマスッポンタケが見つかったことがある。

 

スッポンタケは毒がなく、食用としてヨーロッパや中国などで食べられている。

高級食材のキヌガサタケによく似ており、キヌガサタケからレースの部分をとったような形をしている。

(ライター ナオ)