ランタナという植物があります。

この花の実は、なんか小さいぶどうのような感じの見た目で、見かけると食べたくなってくるかもしれません。

 

みなさんもこのランタナの実を街中のどこかでみたことがないでしょうか?
私も見たことがあって、ついつい実を食べた記憶もあります。

なんか酸っぱい感じがしたんですが、これって食べてもよいのでしょうか?

 

まあ、食べてからいってもしょうがないんですが。
ここではランタナやその実などについて説明してみましょう。

ランタナってどんな花?

ランタナとは、夏から秋にかけて花を咲かせるクマツヅラ科に属する常緑小低木です。
南アメリカ生まれで全世界に帰化植物となっていて、日本には江戸時代に渡来して、観賞用として栽培されています。

色がとても鮮やかで、花の色も変化することから、日本名では「シチヘンゲ」とも言われています。

ランタナっていう花は、とても面白い花なんです。
最大の特徴は花が咲くと、時間と共に小さくても派手な花の色が変化していくということです。

 

ランタナ属というのは、中南米・南欧原産の150種もの低木・多年草を含めた植物で、熱帯や亜熱帯に広く野生化していて、オーストラリア・東南アジアでは困った雑草として問題になっています。

ツル状に横に這りながら茂みを作って、茎は細かい逆棘があるので扱いにくいのですが、花にはランタナを好むたくさんのチョウたちが集まるので、見応えがあるという面もあります。

ランタナ属で主に栽培されるものは、ランタナの他は小型で赤や紫などの花の「コバノランタナ」またはこれらの雑種です。

生育形態で系統を分けると、低木状なもの、鉢向きでコンパクトなブッシュ状の樹形なもの、ほふく性なものなどがあります。

 

花がなくても楽しめる、葉に斑が入っている品種もあります。

開花の期間が長くて丈夫なので、鉢物として流通されているほかにも、花壇等にも利用されています。

寒さにも比較的強いので、関東地方の南部では外でも冬越が可能です。

ランタナの実の毒はたいしたことはなかった

さて、いよいよランタナの実についてです。
ランタナの実というのは、小さいブドウのような形状をしています。

 

ランタナの未熟種子には、「ランタニン」という毒が含まれていて、これを食べた家畜等が肝障害を起こすということが知られていたので、好奇心が旺盛な子供が食べてしまうような危険性のある公園・家庭では栽培することを避けるところもあります。

 

ががーん、私は、食べたことがあるんですけど…。

しかし、最新の疫学調査によれば ランタナの実の毒性はそれほど強いものではなかったようです。

 

研究者たちは1997年〜2008年の約10年間で、ランタナを食べてしまっ た641人を調査して、ほとんどの人は何の症状も出なく、症状で最も多かったものは嘔吐の30件というものでした。

 

この割合についても、ランタナ以外のほかの植物を食べたときの症状の割合と大きな差がなかったので、嘔吐もランタナの毒性になのかどうかは明確にはなりませんでした。

ランタナの未熟種子も、それが熟していてもいなくても、症状に大差がなくて、無症状という場合がほとんどでした。

 

つまり、家畜のようにいっぱい食べたとか、小動物に大量に与えるということでなければ、たまたま食べてしまったというくらいでは、心配するくらいのことはないということでしょう。

 

はあ〜、よかったですね。

好奇心旺盛で食べてしまったお子さんをもつ親のみなさんもホッと胸をなでおろしているでしょう。

歩いててもけっこう見かけることがあります

ランタナや、その毒性があるという実についてでした。
実の毒性については、それほど危険なものでもなかったそうで。

 

ただ、たくさん食べるのはやはりやめておきましょう。
そもそも、ランタナの実はそれほど美味しい実でもありませんので。

ライター:nabex