丸っこくぬいぐるみみたいな体、つぶらなお目め、短い足でヨタヨタと歩くかわいい姿のウォンバット、おまけにとってもひとなつっこいそうなんです。
飼いたいですよね~~でも日本ではペットとして飼育することはできません。ちょっとそこらへんの事情を探りましょう。
ウォンバットってどんな動物?
ウォンバットとは、オーストラリアに生息する哺乳類で、コアラに近い有袋類です。
体長は70~110㎝、体重は19~33kgぐらい。
まるくずんぐりした体型で、短い足を使って内股で歩きます。
前足は頑丈で、土を掘って大きな巣穴をつくります。
小さいつぶらな目をしているのは、日中巣穴にいることが多いからでしょう。
ウォンバットってどんな生活をしているの?
ウォンバットは、オーストラリア東部やタスマニア島の沿岸部や湿度が高い草原、川のそばに生息しています。
草食性で植物の葉や根を食べます。
昼は巣穴にもぐって過ごしますが、巣穴はたくさんの出入り口があるトンネル状になっており、全長200mにも達するそうです。
夜行性で、夜になると巣穴からでて活動をはじめます。
有袋類のなかで巣穴をつくるはウォンバットだけです。
ウォンバットの体の不思議
ウォンバットは有袋類なので、メスはお腹に赤ちゃんを育てる袋をもっていますが、袋は下向き(お尻の方向に開いて)についています。
それは、穴を掘ったり、巣穴を移動したりするときに袋に土が入らないようにするためだと考えられています。
ウォンバットは短足で、ヨタヨタ歩くように見えますが、全力疾走すると最速40㎞ぐらいのスピードが出せます。
意外にすばしっこいところがあるんですね。
ウォンバットのお尻は、軟骨でできており盾のように固く、神経がなく痛みも感じません。
そのため天敵がくると、巣穴に頭をつっこんでお尻でふたをするような感じ(頭隠して尻隠さず状態?!)で身を守ります。
体勢を低くして敵がきたらお尻でドンと突く「尻ドン」攻撃も行うそうです。
ウォンバットはエサを食べると、その消化に14日もかかります。
ゆっくり消化してゆっくり栄養を吸収するので、暑くて乾燥したオーストラリアのような環境でも生きられるのです。
ウォンバットのフンはなんとキューブ型。縄張りの印なので、転がってなくならないようにするためだと考えられています。
ひとなつっこいウォンバット
ウォンバットは、同じようなぬいぐるみ体型をしているコアラなどとくらべ、とても人になつきやすい動物です。
動物園で飼育員に甘えたりする姿が写真や動画で撮られています。
こんなにひとなつっこくてかわいらしいウォンバットが、なぜペットにできないのでしょうか。
ウォンバットが日本で飼育できない理由
ウォンバットには害獣とみなされていた時代があります。
大きな長い巣穴をつくるので、トラクターや家畜が穴に落ちるということが多々あったからです。
駆除の対象になったこともあって生息数が減少していきました。
絶滅するおそれもでてきたので、現在では保護動物になっています。
オーストラリア政府が規制しており、個人や販売目的で輸入することが禁止されています。
そのため販売もできないので日本では購入し飼うことはできないのです。
一方オーストラリア国内ではペットとして飼うことが許されています。
ウォンバットが見られる動物園
ペットとして飼えないので、ウォンバットが見られる動物園を探しましょう。
- 東山動物園(愛知県名古屋市)
- 五月山動物園(大阪府池田市)
- 茶臼山動物園(長野県長野市)
現在のところ、この3つがありますが、繁殖がむずかしいうえに現在の個体は高齢化が進んでおり、オーストラリアからの輸入もきびしいので、日本で見られる機会はますます減っていくだろうとのことです。
ウォンバットの飼育についてのまとめ
ウォンバット、写真や動画を見るだけで、ほおがゆるんできて癒されます!
オーストラリアに行ったら、カンガルーやコアラだけでなく、ウォンバットも見たい!
とりあえずは日本の動物園に行ってぜひ目の前で見てみたいと思いました。
(ライター sensyu-k)