動物園でも人気のゾウ。
アフリカ象とインド象がいるのは知っているけど・・・どこが違うの?という方必見です!
インド象のあれこれ
インド象はアジア象の一種でネパールからインド周辺にかけて生息しています。
生息範囲が広いことから、アジア象のことをインド象と呼ぶこともあります。
体長は5.5~6.4m、体重は4000~5000kgほどです。
食性は草食で、草や木の葉、果実などを食します。
オスの行動範囲は15㎢、メスは群れでいることが多く30㎢ほどですが、行動範囲は季節や食料事情によって大きく変わるようです。
繁殖期は特に決まっておらず、妊娠期間は21~22か月で、一回の出産で90~120kgの子象を産みます。
子象は生後2時間ほどで歩くようになりますが、授乳期間は長く3~4年ほどと言われています。
性成熟するまでには12~14年ほどかかり、寿命は60年ほど。飼育下では70~80年生きた例がありますが、早く死ぬ象も多く、平均すると飼育下のゾウの寿命は野生の象よりも短くい半分程とも言われています。
インド象はとても頭が良い動物と言われ、昔から樹木を運搬するなど、荷役動物として活躍してきましたが、その数は年々減り、絶滅危惧種に指定されています。
アフリカ象のあれこれ
アフリカゾウはサハラ砂漠以南のアフリカ大陸に生息しています。
現存する動物の中では最大と言われ、体長は6~7.5m、体重は5800~7500kgほど。
灰褐色で皮膚は厚く、鼻は立っていても地面につくほどの長さがあります。
鼻は上唇と鼻が一緒に伸びたものですが、水浴びなどをする他、250kgほどの重さのものを持ち上げることが出来るほど筋肉が発達しています。
水浴びは体の乾燥を防ぐほか、寄生虫などの発生を抑えるために行います。
繁殖期は特に決まっていませんが、雨季に多く、妊娠期間は20~22ヵ月、100~130kgほどの子供を一頭産みますが時には2頭のこともあるようです。
2~3年の授乳期間を得て、10~12年で性成熟し、寿命は50~70年。飼育下では80年ほどと言われています。(インド象と同じ説あり)
メスは少なくとも4年間隔で出産をします。
18世紀の初めくらいまではアフリカ象は軍用として活躍していました。
群の兵士をのせて移動をしていたのは有名な話です。
現在、アフリカゾウの数は減っており、ある調査では保護区内にしか生息していないのではないかとまで言われ、絶滅危惧種に指定されています。
象の子供はライオンやハイエナなどに襲われることもありますが、一番の天敵は人間で、象牙目的による乱獲は後を絶ちません。
アフリカ象とインド象の違い
アフリカ象とインド象の違いとして、見た目ではっきりと判るのは体の大さと耳の形です。
並べてみれば一目瞭然なのですが、アフリカ象の方がはるかに大きく、耳の形も大きい三角形をしています、
肩から腰のあたりが盛り上がっていて、背中部分は窪んでいます。
一方インド象は小柄で耳も小さい四角形をしています。
頭から尾にかけてのラインは一つのこんもりとした山状です。
詳しくみていくと、違いは足の蹄や牙にも表れています。
アフリカゾウの蹄は前足が4つ、後足が3つなのに対し、インド象は前脚5、後足4。
牙はインド象は短いことが多く、アフリカ象は前方にカーブした長い牙をもっています。
また、アフリカ象の体毛は短く、全身に生えているのに対し、インド象は非常に毛深いのも特徴です。
インド象とアフリカ象の気性を比べ、アフリカ象は気性が荒いと言われていますが、これは牙の乱獲などにより、アフリカ象が自己防衛で戦わなければならない状況だったからという説もあり、もともとはどちらも大人しく穏やかな性格と考えられています。
アフリカ象とインド象の違いのまとめ
アフリカ象とインド象は体の大きさや形、耳の大きさ、牙のあるなし、蹄の数などが違う。
アフリカ象とインド象はどちらも絶滅危惧種に指定されている。
アフリカゾウは気性が荒いと言われるがもともとは大人しい性格。
(ライター ナオ)