生きた化石とも言われている「ヤマネ」は、2000万年前から生存していた事が確認されています。

小さくて可愛いくて、ヤマネを漢字で”山鼠”と書くだけあって、ネズミやハムスターに似ていますが全く別の種類です。

ここでは日本の固有種である「ニホンヤマネ」について詳しくご紹介していきたいと思います。

ヤマネの形態

ニホンヤマネは体長が6~9cm、体重は14~23gでとっても小さく軽いです。

木の上でバランスをとるために重要なふさふさの尻尾は約5cmあります。

体の色は淡い褐色で、お腹はやや白いです。

ニホンヤマネの背中には黒い線が1本入っています。

これは木の枝に見せて、敵から身を守るためだそうです。

ヤマネの生態

ヤマネは日本の本州、四国、九州の森林に生息しています。

夜行性で、樹の上で生活しています。

 

枝の上を走ったり、枝にぶら下がったりします。

ヤマネは花や蜜、果実などの甘いものを食べます。

 

果実は上手に中身だけ食べるんですよ。

トンボやカマキリなどの昆虫や鳥の卵なども食べます。

見ているだけで癒される可愛い生き物のまとめ

ヤマネは冬眠から目覚めて1~2週間で繁殖活動を始めます。

1ヶ月の妊娠期間を経て、3~6匹の赤ちゃんを産みます。

ヤマネの寿命は3~5年程です。

ヤマネの冬眠

ヤマネはよく眠る動物で、一年の半分は冬眠しています。

オーストラリアの研究では、11ヶ月間も眠っていたそうですよ。

 

外の気温が12~14度になると、地中や落ち葉の下、木の穴の中などで冬眠します。

何匹も集まってぬくぬく暖めあいながら、体を丸くして冬眠します。

 

まれに、ヤマネの生息している森林近くのお家では、布団の中や靴の中などで冬眠しているのを発見するそうです。

これがほんっとに可愛いんだそうです。

 

ヤマネは冬眠中、食事を取りません。

冬眠するまでに体に蓄えていたカロリーを消費していきます。

 

外の気温にあわせて0度ぐらいの低体温を保ち、呼吸数を下げます。

心拍数も一分間に50~60回に下げて冬眠します。

 

ヤマネの体は冬眠中に気温が低すぎることで起こる生命の危機を感じることができ、その時は寝床を変えたりします。

ですが、起きるまでに50分以上かかるので、とっても寝起きが悪いのです。

見ているだけで癒される可愛い生き物のまとめ

ヤマネの種類

日本だけで見ることのできるニホンヤマネと世界各国で見られるヤマネは種類が別です。

オオヤマネは体長13~20cmで、スペイン、イラン、ロシアに生息しています。

モリヤマネは体長10cmで、ヨーロッパ中部~中央アジアに生息しています。

 

アフリカヤマネは体長6~8cmで、サハラ砂漠、南アフリカに生息しています。

上記のヤマネはペットとして飼うことができるので、各国から日本へ輸入されています。

 

その他にもサバクヤマネはカザフスタンに、メガネヤマネはヨーロッパのアルプス周辺に生息しています。

世界各国には30種類以上のヤマネが生息しています。

見ているだけで癒される可愛い生き物のまとめ

ヤマネと人間との関わり

実は「ニホンヤマネ」は、日本国の天然記念物に指定されています。

ですので、ヤマネを飼うこと、捕まえることはできません。

 

捕獲目的で餌や巣箱を置くこともしてはいけません。

法律で決められているので、破った場合には捕まります。

 

自然豊かな山地の森林近くのお家では、ヤマネが家の中に遊びにくることがあるそうです。

とくにヤマネの子どもは1.5cmの隙間があれば入ってくることが出来ます。

 

その時はそっと森に返してあげましょう。

外国のヤマネはペットとして飼う事ができます。

 

ヤマネは臆病なのでビックリさせないように注意しましょう。

懐くまでには時間がかかりますが、ヤマネはツンデレでとっても可愛いそうですよ。

 

不思議の国のアリスにも「眠りネズミ」として登場しているヤマネ。

山梨県にある「やまねミュージアム」でニホンヤマネを見ることができるそうです。

小さくて愛くるしいヤマネを私も一度見て見たいです♪

(ライター 雲呑)

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